五月大歌舞伎 夜の部 13(土)
松竹梅湯島掛額(しょうちくばいゆしまのかけがく)
音羽屋の時(03年11月)は”笑わせてね!”だった。
播磨屋には、笑わせてもらえるのでしょうか?…
序幕 ~吉祥院お土砂の場~
紅屋の長兵衛。あだなは「紅長」
ウワっ、出た吉右衛門っ!
お七(亀治郎)が好きなのは、寺小姓の吉三郎(染五郎)。
実は、刀の行方を探す武士であった。
そんな事知らないお七ちぁん。
スペシャルなソプラノ声で、おっかさん(芝雀)に
「結婚させて~」
でも世の中そう上手く行くわきゃ~ない。
若党(歌昇)がやって来て
「吉三郎には婚約者がいるんだよ~」
ションボリお七ちゃんを紅長は
「笑わせたいっっ!笑わせたいっっ!」
ハッッその動きは!”あるある探検隊”じゃんっっ!
播磨屋ったら~~こんなことやっちゃうんだぁぁぁぁ
ハッハッハッハ!!!
木曽の軍勢がやってくるー。皆逃げろー。
誰もいない本堂
悪役2人組(歌六&信二郎)が登場。
信二郎ったらぁ~。男前フェイスはどこへやら、プププ顔~
お七を連れて行こうとしているの。
住職に追い返されるものの、いづれ舞い戻るでありましょう。
皆が心配しているところへ紅長が戻って来て、
「お七を欄間に隠せー」
あれよあれよと言う間に、お七は金の蓮を手に、天女ポーズ。
「チッチキチー」って!吉右衛門!
ハッッその指は! ”大木こだまひびき”やんけ~。
ダミ声で、ゆっくり言うてくれるとパーフェクトやったのにぃ。
播磨屋ったら~~そんなことも言っちゃうんだ
ヒッヒッヒッヒ!!!
紅長が作戦を発表!幽霊になって悪者を退治するゾ。
準備にとり掛かるべく、奥に引っ込む。
恋しい吉三郎がやって来ちゃったもんだから、
思い切って気持ちを打ち明けるお七。
そこへ、幽霊支度を整えた紅長が出てきて、お七に加勢。
「そっか~!ああ~癪がぁ」
嘘っぽく吉三郎にしな垂れかかって…。
「女性に詳しい」とか「赤ちゃんが家で待っている」とか
染五郎をいじくる吉右衛門~!
染五郎も言い返しながらニヤニヤ~
場内もフッフッフッ~!!!
悪者から「お土砂」を奪い取った紅長幽霊、
しめしめ、一群に次々と掛け始めた。
お土砂とは、真言の秘法で、心が頑なな人に掛けると柔らかくなる
なんてぇ代物で、お土砂をかけられた人は、フニャフニャフニャ~
骨無し人間のようになってしまうのであった。
お土砂~ドシャドシャ~!
ツケ打ちさんにも!
後ろの壁に頭を打ちつけながら、舞台脇に雪崩れ込みフニャ~。
吉右衛門1発~っ!
「あっちへ行こうか。こっちへ行こうか。
ええい、身体が二つ欲しいYWCA!」
播磨屋ったら~そんなことも言っちゃうんだ
ヒエェェェ!!!
丁稚(廣松・友右衛門の息子)がやってきて2発~っ!
「あっちへ行こうか。こっちへ行こうか。
ええい、身体が二つ欲しいYWCA!」
キャァァァ!言い方がカワイイ~。爆笑~
おっと信二郎が…3発~っ!
ア~も~ダメ、お腹がよじれる~
もしや…歌六!4発~っ!
グハハハハ!横隔膜が痛い~!!助けて~
このしつこさッ!好きだ~
なんと、友人が観た日は「YMCA」また違う日は「ワイワイガヤガヤ」
日替わりネタかい!
場内の興奮冷めやらぬその時、突然男性がっ!
これだけでもビックリなのに、女性までっ!
ねぇねぇ、あれ誰?
3年前はグラサンかけた秀調だったんだけど…。
ああ!お土砂掛けちゃった~。
お約束でこいつらもフニャフニャのグニャグニャ~。
あの女性は~?新派からの助っ人かも。私も出たいっちゅうねん
幕引きさんにもお土砂をっっ。フニャフニャ~。
裏方さんっっ。楽しそうだぁ。
誰も幕を引く人がいなくなって、紅長が引っ張っる~!
もっと”オモロイこと”演ってた気がするのに!記憶が~。
私の頭にも、お土砂が振り掛けられたのか!?フニャ~
信二郎がイナバウアーをやったのは何処で?
♪武勇伝武勇伝♪もやってたな。
歌昇はお土砂掛けられた?(なかったなかった)
ちぇ~仲間に入れてやってくれよ~ 吉右衛門~
大詰 ~四ツ木戸火の見櫓の場~
愛しい人に会いに行きたいお七。
でも木戸が閉まってる…。も~見櫓の太鼓を叩くっきゃない!
ドヒャドヒャと雪降りしきる中、櫓に上がるお七。
この場面「人形振り」なんですぅ。
嫌いなんですぅ。何度見ても、誰が演ってもぉ。
人形遣いが掲げる所なんて、所詮は“人間”よ。
見た目重いし。だから美しくない。
♪だのに~何故~♪(by若者たち)
目からうろこだ~亀ちゃん~お手てがカワイイ~
文楽で観た「櫓お七」は、泣けて泣けてしょうがなかったっす。
観に行こ~っと。
12月文楽鑑賞教室 国立小劇場
5(火) ~ 17(日)
社会人のための文楽鑑賞教室
8(金)、15(金)
伊達娘恋緋鹿子 ~火の見櫓の段~ ほか
詳細はこちら → 国立劇場
「序幕と大詰」しかないこの芝居。笑いましたね~
1809年に出来た物と、それから47年後に出来た物の合体!?
ありえねぇ~。おもしれぇ~。
しかも、大播磨の当たり役!その初代は超真面目だったとか。
当代もその路線を外さないっ!(外せない…)
吉右衛門が醸し出す空気。あの大らかさが物語りを包んでる
「どーだ!オモシロイだろ!」じゃない笑いって、
今の歌舞伎界では、かなり(吉右衛門のギャグ)フレッシュっ!!
ルポレポはこちら
5/1~25 新橋演舞場
昼の部 ひと夜 寿式三番叟 夏祭浪花鑑
夜の部 石川五右衛門 京鹿子娘道成寺 松竹梅湯島掛額
テレビで吉右衛門!
鬼平犯科帳 第1シリーズ 時代劇専門ch 絶賛放送中
ランキング参加中、あなたの清き一票を(笑)
ずばり!槍でこけた所でしょう!
ズバリ、”槍っぱなし”の所ですね!
イナバウアーネタって、もう笑わない!って思ってたのに、二枚目信二郎が演るなんて!やっぱり笑っちゃった~アハハハ~。
ちょ~~~感動しちゃったのですが、ふ~~~む。ふむ・・・。
「文楽」の人形とは違うのかあ~~~♪
すごい~~♪
一度観に行ってみます~~~♪
スベッたギャグの数々も
クネクネになるお土砂もベタだなと思いつつ
なぜか爆笑してしまいました。
亀次郎さんのお七の人形振りはすごかったです。
だったんですかー
私がみたときは「体が二つ欲しいワイヤーロープ宙乗り」と3階の鳥屋口指して
かなりかなり日替わり頑張ってるぅ
やっぱり菊五郎さんと違ってパロディの選曲が今のものでないところが吉右衛門!って思いました。
>「チッチキー」って!吉右衛門.....って「チッチキチー」ですよね?→「チッチ吉ー」なんだろうなあ、ひっかけて。
慣れない三枚目を頑張ってましたよね、吉さま。それだけで褒めてさしあげたい。
「人形振り」は、やっとちょっと好きになれたかな私~。
文楽の人形とは全然違いますっ!(笑)是非、1度ナマで観てください。オススメです。
Ren様、まいど!
「ベタ」ねたなのに。ほんと。でも吉右衛門が出来るとは(笑)もうそれだけで、爆笑でした~。ハッハッハ。
shiso様、まいど!
いやあん、やっぱり日替わりネタ!毎日行きたいですヨ~。幕見さえあればな~。吉右衛門ファン友達と、「播磨屋がねぇ」ってニヤニヤしっ放しでした。
そ~なの「かなり」が頭から抜けなくて。ハハハ~。
ぴかちゅう様、まいど!
「チッチキチー」のご指摘ありがとうございました。
そうですか♪ワインレッド♪は中高年に判ったネタでよかったです(爆笑)
慣れない三枚目っていうか、隠してた三枚目って感じで(笑)。こんな播磨屋観れて、ステキ度ドットアップです私。「鬼平~」観ながらもニヤついてしょうがないっす(笑)
「わいアットアープOK牧場バン!バン!!」(右手左手と二丁拳銃)
でした!一体何パターンあったんでしょう。信二郎さんだか、歌六さんだかはこの後に「うっやられた~」までやってたような気が・・・
TB&コメントありがとうございます。
実は、演舞場の夜の部は「石川五右衛門の宙乗り」が観たくて行ったのですが・・・。
吉右衛門様の「紅長」には驚きました。「あの播磨屋さん」がギャグの連発なんですもの!私も演舞場に幕見がないのが残念です。
来年の5月も「吉右衛門様の一座?」が観られそうですね。期待しています。
クワ~~。そんな内容だったのですか!若い人向けが「OK牧場」で、バンバン!は「ローハイド」で中高年向けでしょうか(笑)
毎日観たかったですぅぅぅ。楽日に行ってみたいんですがね。行けないからガマンガマン…。
dream様、まいど!
>私も演舞場に幕見がないのが残念です
来年も「5月=吉右衛門」になるそうなので、是非是非立ち見でもイイから作って~!
最後に「人形振り」についてつらつらと書いております。先日の文楽千穐楽でひらめいたことからです。いかがでしょうか。ご感想・ご意見いただけると嬉しいです。
12月文楽鑑賞教室 国立小劇場の社会人のための文楽鑑賞教室、じつは私も行こうと思っているのです。だって職場から歩いて20分だし(^^ゞ