アッパレじゃ!

大好物は舞台観劇♪ようござんすか?ようござんすね。”私見”バリバリ入りますっ!ネタばれアリアリ~。

黒衣の女 ある亡霊の物語 ウーマンインブラックの原作だぁ!!

2014年10月05日 | 

映画『ウーマンインブラック 亡霊の館』をテレビで観て、
ギャァァァアアアア!!!!
今思い出しても心臓がバックバクっっ!!
やたらめったら怖いぃぃい!
想像を遥かに超えるイギリス発のゴシックホラー!!

原作はどうなんじゃろう…。
あの凄い体験をした男性が、
クリスマスイブの夜、幽霊話の一つとして家族に物語る。
っつうから、グワンッッ!とは来ないっていうか、
直球の怖ろしさじゃないかもね。
本屋に行ったら「お買いなさい」って言われたっ。…んなわけない!
ひっそりと置いてあったし…。
ドキドキしながら手に取ってしもうたし…。 

黒衣の女 ある亡霊の物語〔新装版〕
ハヤカワ文庫NV
スーザン・ヒル:著
河野一郎:翻訳

主人公のアーサー・キップス。
彼は人間としての心を取り戻し、今は再婚して4人家族。
でも、あの体験は誰にも話したことは無いんだって…。
だよね!口にするのも勇気がいると思うし、
だいたい思い出したくもないだろうし…。
それがクリスマスイヴの夜、ちょっとした遊びから…
「ひとつくらいこわい話しを知っているでしょう」
そうせがまれて…。
わたしのは笑ってすませられるものではない。
血も凍る真実の物語なのだ…。

そうして!あの時へ…!あの場所へ…!
もうさぁ脳内にあの映画がっっ。
フラッシュバァッック!ウギャァァ!!
映像がペッタリ貼りついて離れないったらぁあ。

彼はその仕事を引き受けた時、
ロンドンのジメェッとした空から逃れられると思って
ウキウキだったのよ。
ところがそこは鬱屈したムード満点の土地…。

ドロブロウ婦人の葬儀に出た時から、彼女はそこにいた…。
そうして…いつやってきたのか、
20人ばかりの少年少女が柵の向こうに…。
ウワァアア!!怖いやんかあああ。 

館の周りの様子も細かく描かれて…墓地があるしっ。
女の姿を再び見るしっ。ウギャウギャァ!!

彼は迎えの馬車を待たずに、村へ帰ることにしたのよぉ。
でも…気がついたら…振り返っても館は見えない…っ。
霧が身体にへばりついて離れず…て聞こえたきたのは…
ポニーの蹄の音、ガラガラ回る車輪の音…。子供の叫び声…。
そうなんだよね、本ってさ、
想像力をたっぷり膨らませちゃえるもんだから…。
怖ろしさもドドドドドっとぉおおお。
ほらほら、あの沼よ。引き摺り込まれた…。あのォオ。

無事に宿に戻って…
朝になっても身体にまとわりつくのは、
なんとも言えない暗くて深くてイヤな物…。
でも自転車で外に出てみたら気分もスッキリ。
アーサー復活っ!
嗚呼…仕事を続ける気満々になっちゃったよ…ぉ。

デイリー氏がお供につけてくれたのが、ちっこいテリア。
名はスパイダー。
そうして再び出掛けたあの館で、1人と1匹は…、
生きているものではない、何かの気配をガンガン感じ…。

スパイダーの一挙手一投足が…っっ。ウゴォォォオ!!
私、犬が好きなんだよねぇえ♪キャワイイよねえ♪
なんて思ってる場合じゃないったら。
何かがそこに、ドアの向こうにいるんでしょ。
ねぇそうなんでしょぉおお。

沼地から聞こえる口笛に突進したスパイダーが、
ぬかるみに嵌って沈んで行くっっ。
救出しようとするアーサーもまたっっ。
あぁぁああ…助かってヨカッタぁああ。
生き物のぬくもり。犬の温かさって愛しいよね。
ホっと一息ついて、館を見上げると…
あの女がっ黒衣の女がっ!!ギョワギョワァアア!!

アーサーが目にした何通かの手紙で判ったことがっ。
幼くして命を落とした少年の母親は、
ドロブロウ婦人じゃなかった!
彼女の妹こそ実の母。
養子に出したのに、恋慕の情を捨てきれずに町までやってきて…。
正体を明かしてはいないのに、
少年はやがて、育ての母より実の母になついてしまって…。
遂に妹は息子を連れ去ろうとっ!
でもその前に、悲劇が起こった…。
しかも彼女の目の前で…。館から見ていたんだって…。
正気でいられるわけないわな…ぁ。
狂い死にして…亡霊となり…。
それ以来、墓地でも沼地でも町の通りでも、
彼女を見た者が現れると、
どこかの子供が…不自然な状況で死んでしまう…。

世にも怖ろしい真実の数々の前に、ブっ倒れちゃったアーサー。
何日も寝込んじゃったのよ…。
ある日、迎えに来てくれたのが婚約者のステラ♪

暗い過去を振り返るより、明るい未来だけ見ていよう。
アーサーはめでたく結婚して、子供も授かったんだよぉ。

で…で…!こっからが!こっからがぁあああ!!!
ある日曜の午後、
心穏やかで幸せいっぱいのアーサー一家は、
大きな公園へ出掛けたんだよね。
そこにはポニーの曳く馬車とロバが…。
ロバに近寄ると、息子は悲鳴を上げて嫌がったっ!
ステラが息子を抱いて馬車に乗り…。
ニコニコ笑う妻と息子が曲がり角に差しかかって、
一瞬見えなくなった時…。
一本の木の幹に寄り添うように立つ…彼女が…いた!!
病みやつれた黒衣の女っ。
アーサーはまじまじと彼女を見つめ、彼女もまた…。
ギョエァァァア!!!

いやぁああもぉおおおお。なんちゅうか本中華ぁああ。
電車の中で読んでたんだけどさぁあ。
胃袋が引っ繰り返って心臓が口から出そうになったぁあああ。

木立の向こうから戻ってきた馬車がっ!ポニーがっ!
横転っっ!!息子は無残にも…。
重傷を負った妻もやがて命を絶ち…。

映画の結末とは違うんだけど…これは…。
色んな意味でとても残酷で…悲しくて…救いがないよ…。

ああぁ…。
やっぱり直ぐには感想を書けなくてさぁ、
でも、書かなくっちゃって思うもんだから、
時々思い出したりしてさぁ。ヤバイでしょぉ。
でさぁ、やっと書こうとしたらさぁ…。
なんかオチしかしっかり覚えてなくってさぁ…。
パラパラパラっと本を捲っちゃったよぉお。
怖かったよぉおおお。ビビリまくりやぁああ。

あとがきに書いてあったんだけどね、
スーザン・ヒルもイギリスの女性作家。
メアリ・シェリーの『フランケンシュタイン』
エミリー・ブロンテの『嵐が丘』
この2人もそう。お国柄ってあるのかしらね。

舞台版は…なななんとぉ!
学校教材にもなってるんだとっ!!
GCSE(一般中等教育証明試験)ってのにも出題されてる!
だから劇場にはいつも先生に引率された中学生達がっ。
終盤はひっきりなしに客席から悲鳴がっ。
舞台芸術の抽象性を理解し、想像力に訴える演劇の
面白さを知るには打ってつけの教材だろう。って!
英国人にとって、そんな身近な作品だったとは!!
ヒエェェエエ!!!

ウーマンインブラック 亡霊の館 ウギャァァァア!!! (2014.7.20記)

~追記~
舞台の大衝撃!!ウーマンインブラック (2015.9.8記)


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