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アッパレじゃ!

大好物は舞台観劇♪ようござんすか?ようござんすね。”私見”バリバリ入りますっ!ネタばれアリアリ~。

二世尾上松緑二十七回忌追善狂言 矢の根

2015年10月18日 | 歌舞伎

二世尾上松緑二十七回忌追善狂言
まずは荒事!!

松竹創業120周年
芸術祭十月大歌舞伎

2015年10月3日(土)
歌舞伎座 11時開演 3階A席:4列下手

昼の部
二世尾上松緑二十七回忌追善狂言
歌舞伎十八番の内
矢の根(やのね) 

曽我五郎 松緑
大薩摩主膳太夫 彦三郎
馬士畑右衛門 権十郎
曽我十郎 藤十郎



矢の根が好きだぁああ

左右に紅白の梅が木がっ!
お正月の風景なんだねぇ。 

道頓堀のデッカイあの蟹!
♪と~れとれぴ~ちぴちカニ料理~♪(byかに道楽
みたいな頭をしてる
この人こそ、
主人公の曽我五郎(松緑)だぁあ。

あの鬘は…
車鬘(くるまびん)
頭の両側の鬢(びん)という部分の毛を束ねて数本に分け、
油などで顔の外側に張り出すように固めたもので、
歌舞伎独特の髪型です。
荒事の主人公などに用いられ、鬢の本数により「五本車鬢」
「七本車鬢」などに分類されます。

髪型もダイナミックだけど!
矢の根もデカイし、砥石もデカイ!
トギトギィイ。
そんなデカイもんを必死で研いでるぞい!
ウハウハ
父の敵討ちのために、
今日も余念の無い五郎なのだよ。

年始の挨拶に誰かやってきたぞ。
お邪魔しまぁす。
大薩摩主膳太夫(彦三郎)が、
草履を脱いで部屋に上がったんだけどね、
ススス…黒衣がやってきて…
玄関っちゅうか、縁側の脇で
後ろ向きになって、
身体をチッコク丸めてるよぉ。
これぞ歌舞伎だぁねぇ♪
見えないことになってるのに、
それがお約束なんだから
デ~ンとしててもいいのに、
もっともっと客席から見えないように、
舞台の邪魔にならないように、
存在感を限りなくゼロに近づけてるぅぅ。
LOVE!黒衣
しかも、どんなことするのかと思ってたら、
彦三郎が帰る時に草履を履かせる…
ただそれだけの為だったぁあ!
VIVA!歌舞伎

五郎は宝船の絵を貰っちゃったよ。
わぁああい♪
縁起物だぁねぇ。
そんじゃぁちょっくら
仇討ち大成功!ってな感じの
初夢でも見ようかな。
絵を砥石の下に敷いて…
おやすみなさぁい。

ヤットコトッチャァ!ウントコナァ!
場内大受けェエエ!!
何回聞いてもイイ言葉だぁあ。
キャハハ!!
「背ギバ」によって後ろに大きく倒れる。
これは荒事特有の型であり眼目です(筋書より)
マンガならド~ン!とかダ~ン!とか
文字が入るくらいの勢いだぞぉお。
でも舞台だから、
そんなに豪快には出来ないっ。
後見が五郎の背中を支えてソロリ…ぃ。
ア!砥石と五郎の間に挟まれたぁあ。
クッションになってるわけやねぇえ。
鬘のためだろうなぁあ。
スッゲェエなぁあ♪
LOVE!後見

さぁて松緑の見た夢は…
上手から台の上に乗って
スルスルっと出てきたのが十郎(藤十郎
五郎のお兄ちゃんだよぉお。
ボソボソ喋ってるよぉ。

2代目と交流の深かった坂田藤十郎(83)が
曽我十郎役を買って出た!
追善ならではの競演だよねぇえ。
二代目松緑って、どんな人だったんだろう。
写真を見た限りでは、
豪快な荒事だったんじゃないかなぁ。

エエ!お兄ちゃんが!!
敵の工藤館に捕らわれてるんだって!
大変やぁああ!!
助けにいかなきゃぁああ!!

よそ行きに着替えないとっ。
…ほんとうかっ。
とにかく衣装を着付けるのさぁ。
ラストは、
ジャンボしめ縄みたいなもんを
後見が2人掛りで!!
ムンギュゥウ!
りぼん風に結んでぇえ。
ギュギュギュゥゥウ!!
締めるぅぅうう!!
その間お客さんは、
ただそれを観てるだけなんだよぉ。
やっぱり歌舞伎ってオモロイわぁ。
BGMは三味線だよぉおお。
長いこと弾いてるよぉおお。
後見が、三味線さんに向かって
コックリ頷いたぁ。
合図を送ったんやぁあ!
ウキャァア。
支度が整ったんだね。
程なく三味線の音が止んで…。

四方を向いて厄を払い
「桂巻きの見得」を見せると、
平舞台へ飛び降りて力足を踏み、
「元禄見得」できまります(筋書より)
カッケェエエエ!!
音羽屋ぁあああ!!

今更だけど、
プロフィールを載せておこう。
四代目尾上松緑
昭和50年2月5日生まれ。
初代尾上辰之助(三代目松緑)の長男
これからの歌舞伎界を背負って立つ若手スターの一人。
父・初代辰之助(三代目松緑を追贈)ゆずりのかっきりと
した清潔な芸風と、男っぽい闊達で豪快な雰囲気を持つ。
荒事から世話物まで、スケールの大きい役で魅力を発揮する。
『義経千本桜』鳥居前の忠信、『寿曾我対面』の曾我五郎、
『蘭平物狂』の蘭平などで見せる、全身から溢れ出るような
力強さが、観客に強烈な印象を与える。
『江戸の夕映』の元旗本・堂前大吉の男らしい上質な色気。
国立劇場で『魚屋宗五郎』をきっちりと演じ、
祖父・二代目松緑の芸を見事に継承した。
踊りも得意で、日本舞踊の藤間流家元・藤間勘右衞門も兼ねる。
歌舞伎俳優名鑑より)

えらいこっちゃぁあ!
どうしよぉお!
焦る五郎の目の前に現れたのは…。
馬っっ!!
大根をいっぱい積んでるぞぉお。
そいつを貸してくれぃい。
馬士畑右衛門(権十郎)に
断られても全然メゲナイぞ!五郎!
こうなら力尽くだぜっっ。
引っ手繰るぜっっ。
トリャァァアア!!

鞭は大根だぁああ!!
花道をダァアシュウゥゥゥ!!
ガンバレ!五郎!
ガンバレ!お馬さん!
緊急事態なのに、
プププと笑っちゃう。
この大らかさもツボぉおお♪
嗚呼、楽しかったぁあ♪
つづく

芸術祭十月大歌舞伎
平成27年10月1日(木)~25日(日)
昼の部:音羽嶽だんまり 矢の根 一條大蔵譚 人情噺文七元結
夜の部:阿古屋 髪結新三 
歌舞伎座 2階 吹き抜けロビーの名画たち (2015.10.25記)


2 コメント

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羽田で~す! (なな)
2015-10-18 17:59:58
あっというまに出張終了…歌舞伎座素通りはツラかったですが(;_;)
かしまし様の観劇レポありがとうございます!
おチビちゃんだった嵐君がね、すっかり立派になって~~(T_T)
パパ辰之助があまりに早く亡くなって…(T_T)お祖父様の「紀尾井町」松緑さんがどれだけ悲しんだ事か!
でも、嵐君はお祖父様、お父様譲りの踊りの名手になって、きっと喜んでいらっしゃると思います!!
やっぱり「血」を感じるんですよ!お祖父様とお父様は全くタイプは違っても、結局所作とか似ていて、嵐君はお祖父様、お父様両方に似ている感じがします。
大御所、藤十郎さんも登場する華やかな舞台、嵐君頑張れ~~♪o(^o^)o♪
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お疲れさまでした! (かしまし娘)
2015-10-19 12:39:29
なな様
直ぐそこに歌舞伎座があったのに…。
でも一週間なんて直ぐですよぉお♪

嵐君は「矢の根」を去年の歌舞伎座でも演ってるんですね!
観てないわぁあ。私ったら…。
今回、特別な催しとして観ることが出来てヨカッタです。
2世も3世も舞台を観たことがないのですが、
体験のある歌舞伎ファンにとっては、感慨もひとしおなんでしょうね…。
「昼の部」もオススメですヨ。
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