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『希望の資本論』その4

2017年02月24日 | O60→70(オーバー70歳)
【34ページ】
佐藤 ソビエトの子どもって、お金で買えるものが限られているからお小遣いは欲しがらない。お金がいくらあったって、買えるものはパンとか塩とかノートとか。砂糖だって配給券がないと買えないですからね。そうすると、物をもらうことには関心があるんだけれども、お金には関心ない。だから、そういうふうな資本主義の矛盾と言われても、よくわからない。

【35ページ】
佐藤 社会主義経済学という仮面のもとで、近代経済学をやっていたわけです。だから逆にソビエトの人たちは資本主義の一番の問題、宇野派などでいう労働力商品化がわからなかった。要するに労働力は家庭の消費、家族関係の中でしか生産できない。良質な労働力というのは、親が子どもをきちんと育て、教育をして、規律などを身につけさせることによって出てくる。そのことが、ソビエトはよくわかっていなかったんです。

[ken] 34ページのソビエトの子どもって、私が子どもだった頃と同じような気がします。理由は「お金で買えるものが限られている」以前に、お金が生活の中で普通の流通していなかったわけです。まぁ、言葉を換えれば暮らしていたエリア全体が「貧乏」というより、「互酬制」に近い共同体だったのです。だから、毎日がけっこう楽しかったですね。そして、35ページは1991年まで存在した社会主義国家ソビエト連邦が、どうして解体していったのかを理解する重要な記述ですね。(つづく)
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