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田中慎弥 著
ゆるやかな絶望とあきらめと。
物語の底辺に流れるのはある意味達観である。
この世にそんなにいいことがあるはずない、という確信。
そしてそれなのに、代々と続く命への憐み。
表題作ではさびれつつある地方の、さらにこわれつつある旧家と
その裏に寄り添うようにある新興宗教の教会という
なんとも心が寒くなるような舞台が用意されている。
次世代を担うべき幼い少女はいるけれど、この子が家を
再興するとはだれも考えていない。
食べるのには全く困らない程度に裕福ながら、能動的に何かを
することには欠けている女たち。
地方の繁栄を期待された埋立地に放置された古いバス。
そこだけが不夜城のように輝くファミリーレストラン。
心地よいとはいいがたいが、独特の物語は面白い。
だが、センテンスの長い文章と、特有の読点の打ち方には
違和感が大きくまいってしまった。
独自のポリシーがあるのだと思うが、ここで引っかかってしまうと
物語の世界に入り込めない。
たぶんこの著者の作品はあまり読めないかも。
ゆるやかな絶望とあきらめと。
物語の底辺に流れるのはある意味達観である。
この世にそんなにいいことがあるはずない、という確信。
そしてそれなのに、代々と続く命への憐み。
表題作ではさびれつつある地方の、さらにこわれつつある旧家と
その裏に寄り添うようにある新興宗教の教会という
なんとも心が寒くなるような舞台が用意されている。
次世代を担うべき幼い少女はいるけれど、この子が家を
再興するとはだれも考えていない。
食べるのには全く困らない程度に裕福ながら、能動的に何かを
することには欠けている女たち。
地方の繁栄を期待された埋立地に放置された古いバス。
そこだけが不夜城のように輝くファミリーレストラン。
心地よいとはいいがたいが、独特の物語は面白い。
だが、センテンスの長い文章と、特有の読点の打ち方には
違和感が大きくまいってしまった。
独自のポリシーがあるのだと思うが、ここで引っかかってしまうと
物語の世界に入り込めない。
たぶんこの著者の作品はあまり読めないかも。
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