山本幸久 著
働くっていいな、って素直に思える一冊。
安定とか給料がいいとか、それ何のことですか?って感じの
デザイン事務所を舞台に、仕事に向かい合うそれぞれの立場が
描き出される。
醐宮、大滝、黒川はデザイン事務所“凹組”の立ち上げメンバー。
しかし切れ者の醐宮は自分の会社を立ち上げ社長となっている。
変わって凹組に参加しているのが凪海。
とてつもなく厳しい労働条件と、同棲していた彼に逃げられるという
悲劇を背負いつつ、おっさんデブ二人とともに働く毎日。
すごく軽やかな語り口の中で、リアルな仕事の日々がつづられる。
私は小さな編集プロダクションを経験している。
規模の割にはすごく恵まれた環境だったのだが、小さいなりの大変さは
とてもとても!共感できる。
読み捨てられる小冊子にも、手にするだけのパンフレットにも
いろんなドラマがある。自分が作ったものは無条件に可愛い。
そしてクライアントが神様である以上、理不尽な理由ですべてが
ひっくり返されることも珍しくない。
こっちがいいかなと思って、という理由で、窓口の担当者が
勝手にいじった文章を、クライアントからこんなものプロの仕事ではないと
罵倒されたこともある。
そして小さいところほど労働量と報酬は比例しない。
それでも働くことには楽しさがある。
それはクリエイティブだからではない。
凪海の母は父が定年になったのを機にファミレスでパートを始めた。
「働くって楽しい」と無邪気に言う彼女は労働の貴さを知っている。
そしてそんな母に負けないと頑張る凪海もまたそうだ。
変わり者ばかりの凹組関係者だが共通点はそこにある。
一生懸命さはあるときは不器用でそれでも魅力にあふれている。
折々に登場する広告代理店の磐井田がすごくいい味を出している。
彼なりの仕事への姿勢がまたいい。
ずっと大切にしている版画への想いもまた、いい。
働くっていいな、って素直に思える一冊。
安定とか給料がいいとか、それ何のことですか?って感じの
デザイン事務所を舞台に、仕事に向かい合うそれぞれの立場が
描き出される。
醐宮、大滝、黒川はデザイン事務所“凹組”の立ち上げメンバー。
しかし切れ者の醐宮は自分の会社を立ち上げ社長となっている。
変わって凹組に参加しているのが凪海。
とてつもなく厳しい労働条件と、同棲していた彼に逃げられるという
悲劇を背負いつつ、おっさんデブ二人とともに働く毎日。
すごく軽やかな語り口の中で、リアルな仕事の日々がつづられる。
私は小さな編集プロダクションを経験している。
規模の割にはすごく恵まれた環境だったのだが、小さいなりの大変さは
とてもとても!共感できる。
読み捨てられる小冊子にも、手にするだけのパンフレットにも
いろんなドラマがある。自分が作ったものは無条件に可愛い。
そしてクライアントが神様である以上、理不尽な理由ですべてが
ひっくり返されることも珍しくない。
こっちがいいかなと思って、という理由で、窓口の担当者が
勝手にいじった文章を、クライアントからこんなものプロの仕事ではないと
罵倒されたこともある。
そして小さいところほど労働量と報酬は比例しない。
それでも働くことには楽しさがある。
それはクリエイティブだからではない。
凪海の母は父が定年になったのを機にファミレスでパートを始めた。
「働くって楽しい」と無邪気に言う彼女は労働の貴さを知っている。
そしてそんな母に負けないと頑張る凪海もまたそうだ。
変わり者ばかりの凹組関係者だが共通点はそこにある。
一生懸命さはあるときは不器用でそれでも魅力にあふれている。
折々に登場する広告代理店の磐井田がすごくいい味を出している。
彼なりの仕事への姿勢がまたいい。
ずっと大切にしている版画への想いもまた、いい。
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