息をするように本を読む

初めて読んだ本も、読み返した本も、
ジャンルも著者もおかまいなしの私的読書記録
と、なんだかだらだら日常のことなども

しゃばけ

2010-12-27 10:41:54 | 畠中恵
畠中恵 著

毎日根気よく病気を背負い込み、恒例行事のように死にかける、
虚弱このうえなしの長崎屋若旦那と、なぜだかそのまわりに集まるあやかしたちの話。

若旦那は実は大妖皮衣の孫。人間ながらあやかしを見、守られているのはそのためだ。
何しろ若旦那は弱いので、要するに安楽椅子探偵であり、あやかしたちは若旦那の
役に立とうとせっせと働くが、そこは人ならぬ身、ちょっとずれているのがおかしい。
特に若旦那を守るために使わされた二人のにいやときたら、大変な妖力の持ち主ながら、
若旦那のことしか頭にない。

こんなに甘やかされてもなかなかのいい子に育った若旦那に、
どうにもまずい菓子しか作れない幼馴染の菓子屋の息子だの、壁のような厚塗りをした
紅おしろい問屋の娘だの、憎めない欲深坊主などが絡み、さまざまな事件がおこる。

江戸の風俗の描写がたしかで、とても読みやすい。
また、柴田ゆうのイラストもかわいくて、この物語にはあっている。
しかし! ドラマはないほうがよかったな。

それでもずっとシリーズが続く限り読み続ける予定。
いまは9冊目。
ここまで続くとバリエーションも大変だろうなあ、でも楽しみ。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿