少女が出会ったのは、同じ年のママ

西日本で台風14号への厳重警戒が続く敬老の日、島岡美延です。昨日は九州が暴風雨となる中、台湾の大地震による津波注意報が八重山地方に。複数の災害が同時に起きる可能性はあるし、暑さ対策もまだ必要な9月。

敬老の日にお届けするのは、娘、母、祖母の三世代をつなぐ物語。映画『秘密の森の、その向こう（23日公開）』をご紹介します。『燃ゆる女の肖像』のセリーヌ・シアマ監督の最新作。

祖母が他界し、両親とともに家の片付けにやってきた８歳のネリー。悲しみに耐えかねた母は突然、姿を消してしまう。ネリーはかつて母が遊んだ森を探索するうち、自分と同じ年の少女と出会う。母と同じ「マリオン」と名乗る少女の家に招かれると、そこは〈おばあちゃんの家〉だった――。

そっくりな少女二人を演じるのは映画初出演というサンス姉妹。幼いのに時々見せる大人びた表情にハッとさせられ、堂々たる演技。喪失という痛みを抱えた娘と母が、時空を超えて出会うことで見つける癒し。静かに胸に迫ります。