美しい姿勢で話し方レッスン   shimaoka minobu          

美しい姿勢は、一生の宝物! 「見た目を磨くレッスン」と「コミュニケーション力を磨くレッスン」のヒント集

依存症者(アディクト)を知って

2024年06月27日 07時49分22秒 | 話す&聴く、コミュニケーション

松本サリン事件から30年、島岡美延です。隣人の河野義行さんは容疑者にされ、妻はサリンで寝たきりに。オウム真理教は翌年、地下鉄サリン事件を起こしました。

報道が一色になったあの頃。芸能人の逮捕でも報道は過熱。今やSNSで叩き、日本はさらに「失敗したら終わり」の国に? 映画『アディクトを待ちながら(29日公開)』をご紹介します。先日のラジオにナカムラサヤカ監督と女優の生川春花さんが登場。

アディクト=依存症者。大物ミュージシャン、大和涼が覚醒剤と大麻の所持で逮捕されて2年。依存症患者らで作るゴスペルグループがコンサートを開くことになり、大和の名前も。コアなファンが会場に集まるが、開始時間に彼は現れず、逃げたのかスリップ(依存症再発)か――。

薬物、ギャンブル、買い物、ゲームなどの依存症は「治療」が必要で、仲間の支え合いが重要。ワークショップで集まった俳優が生み出すドキュメンタリーの感覚。主演は高知東生、依存症経験者(青木さやか他)や家族も出演。

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迷える映画監督と4人の女たち

2024年06月26日 07時48分41秒 | 話す&聴く、コミュニケーション

1か月後にはパリ五輪開幕、島岡美延です。まだ代表選考中の選手、がんばれ。

これまでの五輪開催地、順番に言えますか? ソウル五輪は1988年開催でした。映画『WALK UP(28日公開)』をご紹介します。1960年ソウル生まれのホン・サンス監督はベルリン国際映画祭で5回の銀熊賞受賞。今作も絶妙な会話劇の独特な世界。

日本で2003~04年に大ブームだったドラマ『冬のソナタ』でキム次長役だったクォン・ヘヒョが映画監督ビョンス役。インテリア関係の仕事を希望する娘と一緒に、旧友でインテリアデザイナーのヘオクが所有するアパートを訪ねる。1階がレストラン、2階が料理教室、3階が賃貸住宅、4階が芸術家向けのアトリエ、地階はヘオクの作業場。

アパートの階を上がるごとに、いつしか物語は4つの章に枝分かれし、ビョンスを取り巻く女性たちの人間模様は、予測不能な方向へねじれていき・・・。これはモノクロームの夢か、パラレルワールドか――。芸術家の葛藤、人生の本質とは。

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長岡の花火は慰霊、復興、平和

2024年06月25日 07時08分01秒 | 話す&聴く、コミュニケーション

夜中のエアコンが必須の季節に、島岡美延です。蒸し暑さは熱中症の大敵。

花火大会、好きですか? コロナ禍のあと、中止や時期を変更した大会もありますが、ここは今年も100万人以上が訪れそう。映画『長岡大花火 打ち上げ、開始でございます(28日公開)』をご紹介します。

日本三大花火の中で唯一、競技会ではない長岡大花火。2023年大会に関わった花火師、関係者、市民スタッフらの姿をカメラが追います。1945年7月に模擬原爆が投下され、8月1日に空襲があった長岡。1879年からという長い歴史のある花火は8月1日が慰霊の日、2,3日が花火大会です。さらに2004年には中越地震があり、救出された小さな男の子のニュース映像も。地震からの復興、平和への祈りが込められた花火の歴史を丁寧に見せる構成。

クライマックスは20台を超えるカメラでとらえた打ち上げの様子。見たことない角度から撮られた花火が画面いっぱいに広がる迫力。テレビ中継とは違うことを心に抱く花火の輝き。

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連弾する二人、通じ合う心

2024年06月23日 07時34分07秒 | 話す&聴く、コミュニケーション

沖縄慰霊の日、梅雨が明けた沖縄は太陽が照り付けそう、島岡美延です。思い出すのも辛い記憶を今、語ろうとする人々の言葉、聞き漏らさないようにしなくては。

トラウマ、それは今の若者にも。映画『言えない秘密(28日公開)』をご紹介します。映画初単独主演となるSixTONESの京本大我、ミュージカル『モーツァルト!』での帝劇初主演を控える彼、今作ではショパンを弾く音大生。

留学席での経験からトラウマを抱え、音大に復学しながらもピアノに距離を置こうとしていた湊人(京本)。取り壊しが決まった旧講義棟から聴こえてきたピアノの音色に引き寄せられるように、雪乃(古川琴音)と出会う。謎めいた彼女に惹かれ、次第に心を通わせていく二人。授業をさぼって海にいき、連弾し、クリスマスを過ごしたのに、ある日、雪乃が突然姿を消してしまい・・・。

アジア全域で支持された台湾発の純愛物語が原案。連弾をすることで、言葉を交わさなくても距離が縮まっていく感じ、とてつもなく楽しそう。

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明治時代の俳人、女性に句を

2024年06月21日 07時50分00秒 | 話す&聴く、コミュニケーション

さっそくポスター掲示板で様々な混乱が、島岡美延です。もっと本質的なこと、見極めていく必要が。

昔に戻りたい、とは思わないけど、その時代が大事にしてきたこと、いま一度見つめてもいいのでは。映画『初めての女(22日公開)』をご紹介します。生誕130年となる俳人・小説家、瀧井孝作の若き日々、飛騨高山を舞台に描きます。

明治末期。孝作(髙橋雄祐)は家業が傾いたことで丁稚奉公に出され、窮屈な日々を送っていた。唯一の心の拠り所は俳句。仲間たちと句作に励んでいたある日、西洋料理屋の玉(芋生悠)に出会い、その彼女と訪れた店では三味線芸者の菊(三輪晴香)の姿に心を奪われ、今まで味わったことのない感情に揺り動かされていく――。

この映画に寄せた私のコメントが、『初めての女』公式サイトに掲載されています(俳優・津田寛治さんも)。SNSがなかった時代、どうやって人は心を届け合っていたのか? スマホなしで若者たちが交流していた時代のこと、今の人たちにも知ってほしい。

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正義がぶつかり、窮地に

2024年06月18日 07時46分00秒 | 話す&聴く、コミュニケーション

一日中気温が上がらず本降りの雨に、島岡美延です。ただ、これで梅雨入りとはならなそうな関東。

鹿児島県警で起きていること、正義はどこに? 小説の描写は現実に近いのかも。映画『朽ちないサクラ(21日公開)』をご紹介します。『孤狼の血』の柚月裕子の人気小説『サクラ』シリーズの始まりとなる同名作を実写映画化。

女子大生が度重なるストーカー被害の末に殺害された。地元新聞社のスクープで警察の不祥事が発覚した時、県警広報広聴課の森口泉(杉咲花)は、親友の新聞記者・津村千佳(森田想)が約束を破って記事にしたのではと疑う。身の潔白をはらそうとした千佳は、1週間後、変死体で発見される。自分が疑ったために殺されたと、自責と後悔の念から自らの手で犯人を捕まえることを誓う泉。しかし、ストーカー事件と警察の不祥事には、カルト宗教団体も絡んでいて――。

触れてはいけない巨大な闇に、美しい桜。それは日本列島のあちこちに?

 

 

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「正しさ」を語るのは、あの人

2024年06月17日 07時46分05秒 | 話す&聴く、コミュニケーション

内閣支持率の低さも見慣れた国会会期末、島岡美延です。東京都知事選はどこへ向かう?

何が正しいのか、判断するのは難しいけど、それでも選挙で一票を。図書館ティーンズコーナーで見つけたのは、佐藤優著『正しさってなんだろう』(Gakken)。表紙には女子中学生のイラストと「14歳からの正義と格差の授業」「ずるい大人には、なりたくない。」「社会の矛盾やウソ――生きづらさを感じるキミと、答えを探し続ける大人へ。」「正義が多様化する時代に。〈私〉の答えを出す旅に出よう。」と。

佐藤優氏といえば、ロシア外交の最前線で活躍し、作家に。昨年、妻から生体腎移植を受け、この本を年末に出版。今は特に若い世代に向けて、学ぶこと、考えることの大切さを伝えているよう。

中2の幼馴染の男女が不思議な図書館で通称ロダン先生と話しながら、考えていく本書。学校が「個性を発揮しろ」と言ったら同調圧力が強いから、「差異と格差の違い」など、14歳の疑問から、世の中の真実を見つめます。

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断筆やめたら、元気になった!

2024年06月14日 07時47分04秒 | 話す&聴く、コミュニケーション

今日は全国的に記録的な暑さになりそう、島岡美延です。今年は男性の日傘も一気に増える予感。

こちらは、男の日傘なんて、とか言いそう? 映画『九十歳。何がめでたい(21日公開)』をご紹介します。佐藤愛子のベストセラー同名エッセイと続編『九十八歳。戦いやまず、日は暮れず』を原作に、90歳の作家の日々を演じたのは、まさに90歳の草笛光子。

断筆宣言をした佐藤愛子は、ぼうっとした鬱々とした日々。同じ家の2階に暮らす娘・響子(真矢ミキ)や孫・桃子(藤間爽子)には、愛子の孤独な気持ちは伝わらない。同じ頃、大手出版社の中年編集者・吉川(唐沢寿明)は昭和気質の言動が問題になり謹慎処分になった上、妻(木村多江)や娘にも愛想をつかされる始末。ある日、編集部で愛子の連載エッセイ企画が持ち上がり、吉川はここで担当編集者になれたら、と佐藤邸に通い・・・。

草笛×唐沢、本気のバトル。人生100年時代、やることあると人間は元気に! エッセイの言葉がまた沁みます。

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超カルト作品、日本でようやく

2024年06月13日 07時28分34秒 | 話す&聴く、コミュニケーション

SNSから女子高生が初対面の人間に命を奪われるとは、島岡美延です。SNSで知り合った人から投資に誘われたら、詐欺です。

21年前、携帯電話はあったけど「繋がりすぎてない時代」で、繋がっていたのはリアルな目の前の人と。映画『極道恐怖大劇場 牛頭(15日公開)』をご紹介します。先日のラジオに脚本を担当した佐藤佐吉さんが登場。

実はこの作品、三池崇史監督のVシネマながら、第56回カンヌ国際映画祭監督週間で上映。21年の時を経て、ようやく日本で劇場公開されることに(各国では当時から公開)。

組の構成員・南(曽根英樹)は兄貴分の尾崎(哀川翔)を名古屋のヤクザ処分場に連れていくよう組長(石橋蓮司)から命じられるも、うっかり殺害。さらに少し目を離したすきに、死体が消えてしまい・・・。

ヤクザホラーというか、不条理なコメディ要素満載。長門裕之、丹波哲郎も楽しんで出演している感じ。初稿が決定稿だったと佐藤さん。合成映像を使わない撮影秘話にも驚き。

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JK弁護士にもアツくなりました

2024年06月10日 07時50分14秒 | 話す&聴く、コミュニケーション

朝の雨で蒸し暑くなりそうな月曜日、島岡美延です。

『虎に翼』では新しい憲法、民法が語られる戦後の日々、様々な再会に期待。今期は、テレ朝の金曜ナイトドラマ『JKと六法全書』にもけっこうハマりました。『虎に翼』の寅子は進学反対だった母親から、六法全書を買い与えられて法の道を目指したけど、こちらは、女子高生が史上最年少17歳の弁護士として活躍する物語。

詐欺から「加害者」になった同級生を法廷で助けたかと思えば、最終回では、公園工事で産廃が埋められて水質悪化、それを政治家、検察が隠ぺいしていたという事実を暴く国家賠償請求訴訟まで。

実際の事件や政治の動きを思わせる展開。「忖度、忖度の歯車は一度回ったら止められない」との言葉に、真実が明らかになっていない『森友問題』を思い出したし、検事総長定年延長(ドラマではポーカー好きで辞職)なども。

ドラマを「忖度なし」で作れる社会かどうか、今後もしっかり見ていく必要あり。

 

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