風来庵風流記

縁側で、ひなたぼっこでもしながら、あれこれ心に映るよしなしごとを、そこはかとなく書き綴ります。

どうしちゃったんだろう、韓国

2012-08-28 03:01:02 | 時事放談
 野田総理が、23日の衆院予算委員会で、公明党の東順治氏への答弁で発したこの言葉は、野田内閣への支持は別にして、私たち国民も共有するものでしょう。韓国政府が島根県・竹島の領有権などを巡る李明博大統領宛の首相親書を返送すると韓国外交通商省の報道官が発表したことに対して、野田総理は、「あまりにも冷静さを欠いた行動ではないか」と批判し、「首脳間の親書を返すとは、どうしちゃったんだろう」と疑問視し、「われわれはクールに大局に立って対応しようと思っているが、先方がクールさを余りにも見失っているのではないか」と指摘しました(産経新聞)。
 その後、その親書を返そうと、外務省を訪れた東京の韓国大使館参事官は、構内への立ち入りを拒否されたため、書留郵便に切り替えて返送したそうで、朝鮮日報は、「世界の外交史で例を見ない幼稚な外交」との見出しで、立ち入り拒否について「外交の常識と慣例を外れた対応」と非難、「戦争当時国でさえも外交官の外交当局への出入りは止めない」とする外交官の話を伝えましたが、問題のすり替えを図ろうとしているのがミエミエです。他方、それを受けた玄葉外相は、「非礼だ。通常あり得ない行為だが、再び送ろうとは考えていない」「韓国側は内容を全て把握しているということなので、メッセージは伝わっている」「親書の送付を巡り、これ以上のやりとりが続くのは、わが国の外交の品位を考えた時に、好ましくない」と語りました(産経新聞)。
 ここまで来ると、まるで子供の喧嘩の様相です。勿論、韓国が。玄葉外相への個人的な支持は別にして、品位を落とすから余り相手にしない方が良いというのは、その通りだろうと思います。しかし、毅然と、言うべきことは言わなければならない。因みに、首脳間の親書を受け取らないで突き返した事例は、過去、イラクのフセインくらいだそうで、八ヶ月後、湾岸戦争が勃発しました。状況の異常さが分かろうというものです。
 ペナンのインターナショナル・スクールには、アジア一円の国々から、仕事で現地に赴任しているお父ちゃんに帯同して、あるいは子供に英語を学ばせるために、お父ちゃんは母国で芝刈りに、お母ちゃんはペナンで子供のお世話をして(というような家族は、だいたい韓国人でしたが)、通う子供たちが一杯いました。自然に、いろいろな国の人に交じって韓国人とも親しくなり、ある時、ある韓国人のお母さんが、日本人はもっと野蛮で酷い人たちだと思っていた、と訥々と語ったことがありました。母国の歴史で学んだことが、どうやら真実ではないらしいことを理解し始めたらしいのです。韓国で半日教育をしていることは聞いていましたが、まさか当の韓国人から聞かされることになろうとは思いもよりませんでした。日本人に接したり日本を訪れる韓国人は少ないでしょうから、今でも韓国人の多くは、歴史教育で教わる日本の歴史上の蛮行だけでなく存在自体の野蛮さを、戦後67年経った今も偏向的に刷り込まれているようです。それが彼の国では一種の存在証明であり、政権にとっては一種の正統性を担保するものでもあるからです。中国にとっても事情は同じで、そういう意味で、中国も韓国も、イデオロギーの国であり、まともに議論が通じる相手ではなさそうです(少なくとも国家レベルでは)。
 反日を巡る状況は、一種のマッチ・ポンプのように思います。マッチで火を点けておいて、ポンプで消化するという二役を一人でこなす意で、例えば、自分で問題や揉め事を起こしておいてから収拾を持ちかけ、何らかの報酬を受け取ろうとすることであり(goo辞書)、今回のケースで言えば、国内で、日頃、反日教育により反日感情を醸成しておきながら、時折、反日感情を煽る行動をとることによって、日本から何等かの譲歩を引き出そうとしたり、国内で政治的な得点を稼ぐわけです。逆に、反日デモを抑えたり、反日の言動を引っ込めるだけで、まるで日本に恩を着せるかのような効果をあげることも出来ます。
 こうした傾向は、自民党政権でも同様で、どうにか何らかのコネクションがあって大きな問題に至る前に抑えられていただけでしょう。政権基盤が弱く、対外関係において不慣れで人の好い、それ故に弱腰の対応をしてきたと見られがちな民主党政権の三年間に加速しました。しかし、必ずしもひとり民主党政権のせいにしていられません。既に国民の間でもコンセンサスが出来つつあるのではないかと思いますが、問題が起きたときに、国家としての一体性を守れず、却って足を引っ張り合う政治やマスコミの対応は、対外的にはよろしくありませんし、総理大臣の賞味期限を一年以下にして、国家の力を貶める我が国のありようは、付け入る隙を与えるだけだと・・・。昨日の続きで言うならば、日本ブランドをどう構築していくのかという問題でもあります。
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