風来庵風流記

縁側で、ひなたぼっこでもしながら、あれこれ心に映るよしなしごとを、そこはかとなく書き綴ります。

ブータン国王来日

2011-11-15 23:52:19 | 時事放談
 ブータンは、前国王が提唱した国民総生産に代わる「国民総幸福量(GNH)」という概念で有名になり、「世界一幸せな国」として知られますが、今日、国交25周年を記念して来日された国王夫妻のニュースを見ていると、日本並びに日本の皇室と縁が深いことも分かりました。
 Wikipediaを見ると、気候・植生が日本とよく似ている上、仏教文化の背景も持ち合わせ、日本人の郷愁を誘う場合も多いとあります。ニュースでは、1964年に農業技術者として派遣されて以来、1992年に没するまでブータン農業の改善に尽力し、ブータンで最も有名な日本人と言われる西岡京治さんの話、昭和天皇崩御のときには、国王が国民に向かって喪に服するよう呼びかけたという話、東日本大震災の翌日には、国王主催の「供養祭」が挙行され、義援金100万ドルが贈られた話などが紹介され、大の親日国として知られ、その為、国際機関での選挙・決議等において常に日本を支持する重要な支援国でもある(Wikipedia)と聞くと、良くも悪くも大国・アメリカに左右され、また新興の大国・中国にも右往左往させられるのとは全く違った意味での、なんとも爽やかな強い結びつきを感じます。
 九州くらいの国土(日本の約10分の1)に、人口約70万人の9割は農業に従事していると言われ、一人当たりGDPは僅かに5千ドル強、それでも若い国王の穏やかな笑顔を見ていると、幸せとはなんだろうと、つい考えさせられます。経済問題が全てと言わんばかりにTPPで今なお揺れる我が国の、なんとも浅薄なことでしょうか。日本は、ブータンのように、良い意味で唯我独尊で、小さくてもキラリと光る、徹底した技術と高品質で尊敬される国でありたいと切に思います。
コメント
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