風来庵風流記

縁側で、ひなたぼっこでもしながら、あれこれ心に映るよしなしごとを、そこはかとなく書き綴ります。

大震災(2)帰宅難民のその後

2011-03-14 00:22:07 | 時事放談
 今日一日、テレビに釘付けになっておりました。日本の建築物の多くはそれなりの耐震構造になっていると思われますが、山がちの地形の扇状地に開けた東北地方のリアス式海岸に沿った町がことごとく津波の被害に遭って、個々のそれなりの耐震構造の家が全く違う力によって、場合によっては街ごと濁流に呑み込まれ、さらわれて、すっかり姿を変えてしまったのが痛々しく、あらためて自然災害の恐ろしさを感じました。
 私は、朝から両足に筋肉痛を感じています。昨日の昼、エレベーターが止まったままの36階のオフィスから階段を降りた時のダメージを、今頃、感じているという、情けない状況です。更に言うと、昨晩、二日ぶりに湯船に浸かって目を閉じたとき、地震で揺れているような感覚に囚われました。揺れを覚えている三半規管が、700段以上の階段を降りる間に、更に揺れを感じ続けて、ちょっと麻痺しているのではないかと思ったほど、過敏な状況でした。東京にいてもこれほどですから、被災地に近いほど、心理的な影響も大きいだろうことが察せられます。
 テレビを見ていて、いろいろな解説の声を聞いた中から、印象に残るものを挙げます。
 ワンセグでのニュース視聴や、ドコモのサービスで地震情報や鉄道の運行情報が伝えられる携帯電話は便利だと思う反面、携帯電話自体はなかなか通じなくて、携帯電話より固定電話、あるいは携帯電話より携帯メール、また当初は携帯メールよりもパソコン・メールの方が通じたところからすると、現代の私たちは携帯電話に余りに頼り過ぎていることを感じると同時に、ここまで普及してしまった以上、ライフラインとしての携帯電話ネットワークをもっと頑丈にすることを考えるべきだろうと思います。
 今回は、阪神大震災の1000倍とも言われるM9.0の地震エネルギーもさることながら、阪神大震災の時とは比べものにならないほど被災地が広域にわたり、しかも市町村レベルの自治体も被害に遭って、次に大きい自治体の県に情報が集まりにくい現実に直面しているようです。数日前に規模の経済のことをこのブログに書きましたが、経済性という価値規準ではない、情報ネットワークを含むある種の完結した災害対応システムとそれらを相互に結ぶネットワークを構築する必要があるのだろうと感じます。
 今後三日間でM7以上の地震が発生する可能性は70%もあるそうです。津波の注意報は解除されましたが、まだ油断できません。明日からは関東一円で輪番停電も始まります。私たちの備えはまだまだ続きます。
 上の写真は、オフィスで配給された乾パンと水です。乾パンと言いつつスティック菓子ですが、一袋で一日の栄養補給ができる優れものです。
コメント
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