ブルーシャムロック

此処はtomohiroのオリジナル小説サイトです。
小説主体ですので、小説に興味の無い
人は、退出下さい。

おむにばす・どきゅめんたりー(最終回)

2010-09-08 19:20:30 | 逆襲の藤隆
「それにしても、俺たちも参加してしまったのか。」
例の水泳大会に存在している俺は洋平と顔を見合わせた。
「友希の奴は馬鹿だから参加するんじゃないの。」
お姉ちゃんは苦笑しながら答えた。
なぜ、海でやるのだろうか。
9月だからまだ大丈夫だと思ったのだろうか?
あいつはまだ姿を現さない。
なぜなのか・・・。
ようやく現れた友希とあゆみ・・・。
余り馬鹿ップルぶりに苦笑せざるを得なかった。
さて、肝心の大会はどんなものだったのか・・・。
あまりにもばかばかしく、俺の口からはいえない。
おわり
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おむにばす・どきゅめんたりー_7

2010-09-08 19:19:50 | 逆襲の藤隆
「自分にとって生きていることは何か。」
名瀬の街を歩きながらふと考えていた。
現在も尚、奄美群島は本土地域の國家に属するか、琉球聯邦に属するかで
迷っている。
ただ、自分はこの地域の公務員として黙々と働いているだけである。
現在の福岡市内に首都が置かれている國家とて、東京に首都があった
國家と変わらないように映ってしまう。
でも、かつての旧鹿兒嶋縣という結びつきから、日本國時代同様
本土に所属するかである。
文化圏つながりで、那覇に首都のある琉球聯邦につくか。
此處だけの話しだけれども、那覇の聯邦政府は伊豆諸島と小笠原を
組み入れようとした計畫があると、公に認めている。
けっきょくは両Territory共々、足柄聯邦に所属することになった。
これで、まだもめているようであるならば、また可笑しいことになる。
つづく
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おむにばす・どきゅめたりー_6

2010-09-08 19:02:42 | 逆襲の藤隆
ぷりぷり市の自宅に帰った私は、新しい原稿を執筆し始めた。
学生時代、演劇部の裏方をしながら、自分の原稿を
部員に認めてもらいたいと考えながら、戯曲や小説を
執筆してきたのだが、
まったく認めてもらえなかった。自分は物語を考える爲に
演劇部の門を叩いてきたのである。
けっきょくは放逐させられる形で、今この場所で
文章を考えている。
当初、私が考えた小説よりも、かつての日本國の地方だった
ぷりぷり市から関東に向けたエッセイばかり書いている。
私の文章を取ってくる版元は關東の版元ばかりなのが
皮肉だけれども。
小説や戯曲は、書かないのかって。
今はその情熱をエッセイやルポに賭けている
つづく


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おむにばす・どきゅめんたりー_5

2010-09-08 19:02:18 | 逆襲の藤隆
ぷりぷり市の海沿いの街を車で走る。
車は、ジープである。
未だにNumberは、横浜ナンバーである。
本当を言うと、ぷりぷり市を実行支配するTerritoryのNumberに
切り替えた方がいいと思うんだけれどもね。
現在執筆している原稿が煮詰まってしまって、思うようにアイディアが
浮かばない。そんなときは海辺をDriveする。
そろそろ隣町にさしかかるかもしれない。
隣町の海岸ではSurfingをしている人が目立つ。
砂浜に座りながら彼らを見ている。
關東の湘南とかもそうだったのかな・・・。
秋になった今は風が心地いい。
つづく
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おむにばす・どきゅめんたりー_4

2010-09-08 19:01:48 | 逆襲の藤隆
「うほっ。ちびっ子だらけの初秋の水泳大会。」
なんだかすごいなと俺はお姉ちゃんとポスターを見て
思った。
「なんだかすごいね。友希君も出場するのかな。」
太り肉の少年がつぶやく、俺の悪友の一人洋平である。
「でるんじゃないの。」
お姉ちゃんがつぶやいた。
「あ、友希君のお姉ちゃん?やはり友希君は褌で出のかな。」
洋平は皮肉に満ちた乾いた笑をした。
「でるな・・・。」
俺はぼそっとつぶやいた。
「もしかしたら、僕たちも褌かもしれないよ。」
洋平はまた口を開いた。
「まあ、それはそれでいいんじゃない。私も出ようかな。」
お姉ちゃんも俺の傍らでつぶやいた。
「出るんだ・・・。」
俺はなやんだ・・・。
「ともきくーん、」
「なんだよ、あゆみ・・。」
「友希君が褌だったら、私は和風柄水着なの。」
いちゃいちゃしているばかっぷる参上。
俺とお姉ちゃんはばつが悪くなってその場をタイサンした。
つづく
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おむにばす・どきゅめんたりー_3

2010-09-08 19:01:09 | 逆襲の藤隆
「行っってきます。旦那・・。いえパパ・・・。」
私は、自らと主従関係にある旦那様に朝の挨拶をする。
私自身いったん、旦那様というのをパパと言い換えたのは
或る意味私の養父だからである。
もともと私のボディーガードとしてLondonに赴いたとき、
旦那様をボディーガードとして雇い入れた。
その後、13歳の中学校に上がったばかりの時、
正体不明のテロに遭い、家を焼け出され、私は
影武者の盾により、ある場所の令嬢としての地位を
剥奪されたのである。
で、主従が逆転して、私は横浜にある養父の実家に住んで
大学生になった今でも生活している。
「知世、バイトで遅くなるのか?」
父が私に聞いてくる。
「今日は、バイトがないからパパと、御飯を食べられるね。」
私はにこやかに応える。
現在私は小学校の教師を目指している。
ここの暮らしも悪くない
つづく
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おむにばす・どきゅめんたりー_2

2010-09-08 19:00:36 | 逆襲の藤隆
「今年の夏はどうだった。」
9月はじめの通学路、少女は少年に話しかける。
「お姉ちゃん、まあ、友希と馬鹿なことをしているだけさ。」
少年はくすくす笑った。
「相変わらずアイツは馬鹿だよ。逹彌君」
お姉ちゃんといわれた少女は、辟易したような顏で答えた。
「まあ、アイツか・・・。でも、アイツが変わったのは・・。」
逹彌といわれた少年は一瞬考えた。
「早起きをしたことかな。あいつ鈍い奴だけれども、何かを感じている・・・。」
お姉ちゃんはそう答えた。
「あいつも何か一学期の間やったのかもしれない。」
海沿いの瀬戸内の街、2人は学校に急ぐ。
つづく
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おむにばす・どきゅめんたりー_1

2010-09-08 19:00:06 | 逆襲の藤隆
奄美大島の名瀬・・・。
この町は奄美大島の郡都として、機能してきた街である。
ここ数年の東アジア大動乱で、日本國と中華人民共和国が滅亡して
東アジアは小さな國に分かれてしまった。
そのなかで、奄美大島は琉球聯邦に加盟することになった。
この聯邦加盟は本土派と琉球派と喧喧諤諤の議論があって
結局、本土に首班の存在する九州聯邦よりも那覇に首府のある
琉球聯邦に加盟することになった。
そんな場所に住んでいる男がいた。
「ああ、そうさな・・・。」
まだ、日差しの強い名瀬の9月、男は会社に向かっていた。
「此島は何處が向いていたのかな?」
疑問を抱いていた。
「そういえば、琉球聯邦の首都がこっちに移ってくるみたいだ。」
男はまだ信じられないようだった。
一説には伊豆諸島を琉球聯邦に入れて、奄美群島を九州聯邦に委譲する
という考えがあり、伊豆諸島に首都にするという考えがあった・・。
そんなありえない・・・。だから、名瀬を首都にするのかもしれない。
つづく
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