ブルーシャムロック

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城ヶ島に写真を撮影に行くぞ

2016-03-23 06:06:49 | 逆襲の藤隆
「ここの崖は危ないけれども鳥が沢山いるね。」
朝岡蓮次はそれほど鳥に詳しくない。
だけれども、三浦半島の先にある城ヶ島の風景は個性的で気に入っている。
「あんまり突っ伏して落ちないで。」
朝岡蓮次の恋人平賀知世は言う。
「まぁ。大丈夫だよ。それよりも君の取りたい写真は見つかったかい ? 」
浩一郎は知世に聞いてみる。
「まぁね。」
蓮次はあまり彼女が風景とか動物に関心がないことを知っている。
「まあ、私が関心があるのは本土と結ぶ橋の袂の漁師さんとか雑貨屋のおばさんかな。」
知世が言う。
「それだったら君の考える人物写真が撮れるね。」
蓮次は、崖の海鳥を凝視していた。鳥達は群がり人間なんてバカにするように岩に張り付き飛び立つ。
「蓮次君、シャッターチャンス。」
知世が声を上げる。蓮次は重い一眼レフを手に取りシャッターを着る。
デジカメだったので、撮影されている状況を確認した。海鳥は魚を捕食していた。
「よし。次は私かな。」
蓮次と知世は城ヶ島の漁港に来ていた。漁船が港に帰ってきたようだった。船長が誇らしげに
いる。
「よしっ。」
知世もシャッターを押した。
隠れたところから船長の表情が撮れていた。
「次も行くか。」
蓮次と知世は二人で写真を撮りまくる。
するとその時、
「わかりました。海水浴場に行きます。」
知世のスマホに電話が入ってきた。
「そろそろ海水浴場に赴きますか。」
蓮次がそれを促す。
知世が
「運転、今回は私がするね。」
と車のキーを蓮次から取り上げる。
「さてと、間に合いますかね。」
助手席に座った蓮次はパートナーのハンドルを握り、何か切羽詰まった表情を見た。
「うん。」
蓮次の表情はなんとも言えない感じだった。

料金所待ち

2016-03-22 08:54:36 | 逆襲の藤隆
「もう、料金所だね。」
朝岡蓮次は助手席に座っている平賀知世に話しかけた。
後部座席には、遊びに来た日下部浩一郎と柿沼萌美が座っている。
今日、訪れた場所は横浜から高速を使っていく神奈川県の
県央地域にあるダム湖だった。後部座席に座っている
二人が楽しみにしている水泳場はなかったけれども。
「いい写真が撮れた ? 」
浩一郎君が蓮次に言う。
「どうだろうね。」
蓮次はそう返した。
助手席の知世が苦笑している。
程なくして数分して、 etc の現場までやって来る。
「通過しました。」
機械的な女性の声が聞こえる。
ゲートを通過したあとラジオからは桜の開花情報が聞こえてきた。
「まだ桜には早かったみたいね。」
萌美も少し残念そうにつぶやいた。
「また、来ればいいじゃない。」
知世もそう言う。
「三人を下ろしたら、僕は東横沿線の場所に歸るとしよう。」
と、蓮次はハンドルを握った。
おわり