ブルーシャムロック

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BABYLONまでは何マイルかな

2012-07-27 10:08:46 | 信・どんど晴れ
「なんだか、奄美大島というものを説明するのは難しい。」
松本佳奈はルームメイトにそうモラした。
「私だって、あんたと出会って奄美という存在を知ったし。」
ルームメイトもそういう感じだった。
故合って、神奈川縣の大学に補欠合格して佳奈は
奄美のことを
「沖繩の近くの島」
と説明してきた。
加計呂麻島に住んでいる親も親戚も東京にはうさんくさいものを
抱いていた。
大阪ならばいいと・・・。
「まあ、案の定だった・・。」
と佳奈は愚痴を述べた。
「案の定か・・・。私は下町より此處の町や大船の方が好きだな。」
と、ルームメイトの一人横手淡雪が言う。
「Classの女の子西日本の人が沢山いてね。沖繩の子も居るし、鹿兒嶋の
谷山という場所の出身の子も居た・・。下町の方だと、東北の人ばかりで
考えが偏るな・・。」
という。
淡雪は
「あ、大阪は居ないけれども京都はいた・・。」
とも言う。
「すごいんだな・・。まあ地理的に靜岡に近いから。」
佳奈は素っ頓狂な事を言う。
「其れもあるかも。私のクラスには靜岡の沼津の子が居る。」
同じくクラスメートの高槻久留実が言う。
なるほど・・。それなのに、奄美は存在が薄い・・。
おわり







だらだら坂

2012-07-02 17:25:58 | 信・どんど晴れ
三浦金沢市から電車で10分弱ぐらいだろうか?
横浜駅より少し手前、そんなところにある久良岐市。
先輩の住んでいる家からあるいて10分位の所に
そこはある。
「先輩、どのくらい歩くんですか。」
私、高槻久留美は聞いた。
「少しよ。」
最後に見たコンビニをみてからまだ5~6分ぐらいだろうか。
家と坂ばかり・・・。
「ここだ。」
足が終わったところに鉄筋コンクリートのビルがあった。
「もともと、工務店をやっていたところを友人の親が買い取ったらしい。」
先輩は、そう言った。
「はあ。」
それにしても長い坂ばっかりだ。この久良岐市は隣接する横浜市同様
坂の街だ。ソンなことを考えた。
「この久良岐市の住宅地が開かれたのが1950年代だからみんな辛抱してきた。」
先輩は語る。先輩の出身は長崎市内らしいけれども、さも昔から住んできたような
口ぶりだ。
「ごめんくださーい。」
先輩の一声。
私もおそるおそる、そこに入る。
おわり