ブルーシャムロック

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稜線から見える物

2013-09-03 20:46:22 | 信・どんど晴れ
松本佳奈は、久良岐公立高校のある久良岐市の高台に来ていた。
この近くに住んでいる友人の家に、飲みに来ていた。
佳奈が関東に来て初めての冬である。はく息が白い。
マンションが立ち並んでいるところから、高台が連なって居るのが垣間見える。
建物と建物のスキマから、遠く港南台と言われる場所が見える。
「この、高台を下っていけば、車通りに行き着くのかな。」
佳奈は寂しい道を下っていく。男友達の母親は、近年まで家が建たず、
痴漢道路と言われていた坂だから注意しなさいと言われた。
本当かよ、
確かに、開發から遅れた竹林とかが周りにある。
近年建ったマンションの所だけが明るい。
何でか分からないけれども、久良岐市の総合支所の一つがあるらしい。
そのとき、車が猛スピードで通り過ぎた。
黒塗りのTaxiにも使われる高級車。
「おそらくは朝帰りかな。」
佳奈は苦笑して、坂道を一歩一歩オリる。
竹林や、雑木林が並んだ道が終わり、人家が多くなる。
坂道にびっしり家が建っている。
自分が住んでいる、三浦金沢市とは全く違う。
そのときmailが來る。
「高槻久留実です。総合支所の前に来たら電話かmailをシテ下さい。」
なぜだか、してがカタカナになっている。久留実の実家は能楽に凝っているので
変換癖ができているのだろう。
坂を下りきった跡、四角い建物が見える。
ここら辺の区域の中学校らしい。
めのまえをびゅんびゅん車が通りすぎる道に出くわす。
横断歩道を発見したとき、警察署とその裏の建物を発見。直ぐとなりにカーパーツなどを
売る店などが入っている建物があった。やたら全国チェーンのうどん屋の看板が目立っている。
「直ぐ近くが久良岐驛だもんな。」
佳奈はそう言いながら、高槻久留実にメールを打つ。
RESには、
「分かりました福島ナンバーのコンパクトカーで来ます。」
と書かれていた。
福島ナンバー?!
理解に苦しむ。
ぶつぶつ言いながら、総合支所の前で待った。
来た。ライトで支持しながらくるみが運転席に乗っていたが、見慣れない人間も
車に乗り込んでいる。
「佳奈ちゃん乘つて。」
ハンドルを握っている久留実がせかす。
助手席に乗っている女性と後の女性が、
「Roommateを乗せていくのか。まあかまわないけれども。」
と複雑な顔をする
「高槻さん、私の家は六浦なんで、あなたとこのRoommateを下ろして
交代ですよ。」
と言う。
「乙、まぁいいじゃねぇか。この車のオーナーは私だぜ。」
と助手席のbobヘアー女子は口を開いた
「甲さんはいつもいいじゃないかで済ましますね。會津にいるころからそうだ。」
と乙と言われた女性は言った。
「會津。じゃあ久留実・・・。」
佳奈は人の車を運転している久留実を図々しく思った。
「笹下釜利谷道路はどこから入ればいいのかなぁ・・・。」
かなは全員に言った。
「環状なんとかから入れるだろ。」
甲が言う。
「あのー、乙さん、みなさんでどこに行っていたの。」
佳奈は恐縮して答える。
「新選組の遺跡を回っていたんですよ。」
少し落ち着いた雰圍氣で乙が答えた。
佳奈は、何故早朝までかかったのか聞かなかった。
15分位車が走ったとき磯子と書かれた道から、車は曲がった。
おわり