ブルーシャムロック

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人は、退出下さい。

私が今此處にいること。

2013-06-28 18:26:18 | 信・どんど晴れ
「ちくしょー。なんで私は此處にいるんだ。」
私がいるところは渋谷のクラブのトイレ。Roommateに誘われるまま、ここに来た
何故だか知らないけれども、沖繩出身の小禄さんも一緒に着いてきてくれた。
「佳奈ちゃん、なんでここにいるのかな。あなたは浅草や上野が好きなんじゃなかったかな。」
心配した、小禄さんがトイレに来てくれた。
「そうだな。まあ横手の嗜好を考えたら此處の方がいいと思って。」
といった。結構アルコールは飲んだ。それなりに強いのでよっては居ないけれども。
ここに来ることを誘った、横手淡雪が好きなのは、横浜の市街地、渋谷、下北沢。
Roommateつながりで高槻久留実は三浦金沢市の圖書館や横浜市街地にある
日ノ出町圖書館にいったり、あるいは神田神保町で自分の専攻そっちのけで
文学や歴史関連の安い本を買いあさっている。経済学部専攻なのに、なんで
会津藩や正岡子規なんだ?と問いただしたことが何回かある。
「高槻久留実と今度多摩に行くことを約束したんだ。」
多摩と言えば、新選組の所縁の場所だ。其れを察した小禄さん
「多摩か・・・。私は彼女は新選組とか正岡子規が
活躍した時代の経済史とか書けば面白いのに。」
小禄さんは私の困ったような顔を見ながら、言う。
私は話題を変えて。
「今回のpartyで流れていた曲ってTravoltaが主演していた映画の頃流行った曲
らしいけれども、先日小禄さんが貸してくれた最新流行のhip pop/r&bと
変わらなく聞こえるんだよな。」
私は顔を洗いながら、
「やっぱり、島唄か日本流行音楽が佳奈ちゃん好きなんだよね。」
小禄さんが言う。
「うん。親父殿が演歌を能く聴いていたな。」
捨ててきた故郷なので、思い出したくもないという顔でみる。
「演歌か。私も家ではあんまり聞かない。両親が宮古島の出身だから島唄は聴く」
といってトイレのドアを開ける。
私もつられて出る。小禄さんは壁に貼ってあったポスターを見て、
「近くのライブハウスで佳奈ちゃんが好きなv系のライブがあるんだ。」
とにこやかに話す。posterの主たちは、まるで女性かと言わんばかりの雰圍氣であった。
「小禄さんはv系は好きなの?」
私はおそるおそる聞いてみる。
「あんまりね。似たような音楽だったら洋楽のデスメタルのほうが好きかな。」
という。
小禄さんの音楽の趣味は幅広い。洋楽を聴くと思ったらルーツである宮古島を中心とした
琉球伝統音楽も聴く。私は驚いていた時
「ねぇ、佳奈ちゃん。」
小禄さんが聞いてくる。
「うん。」
私が聞き返すと、
「佳奈ちゃんはなじみがないかもしれない曲ばかりだけれども島唄が聴ける場所を
紹介してあげる。」
小禄さんは言う。
今私が住んでいる、關東という場所。
改めて
「沖縄と鹿児島の内地地方の人間に甘く、奄美の人に厳しい」
ことだ。
私が住むことを蹴った大阪よりも奄美の存在は薄い。
「横手さんの受売りだけれども反面、下町は東北の人にはすごく甘いみたいだし。」
と、小禄さんが皮肉を言う。なぜだか小禄さんの愛車の中。
「ヨコサンが口癖見たく言っている下町ってそう言うところとは思わなかった。」
私が呆れいてるとき小禄さんの愛車のカーナビの画面は、東京都を超えて神奈川県に
さしかかりつつある。
「鶴見という所があるけれども行く?」
小禄さんが訪ねる。
「そこって、何があるんだよ。」
私は怪訝な顔をした。
「私の親戚の家なのよ。鎌倉の親戚と違ってまたいとこというか・・・。」
私はカーステレオの音楽に合わせつつ、うんうんと頷く。
「今さっきのクラブのルパン三世風音楽よりはこっちのほうがいい。聞き慣れないけど。」
哀愁のある伝統的な音である。私の実家の人が弾いていた三線かな。
「宮古の島唄だよ。両親の実家が宮古だから私ももっている。」
とcdのジャケを指す。
「実家だとこういった島唄か親父が演歌ばっかりだったから・・。」
上京して結構洋楽を周りの人の影響で聴く。でもなれない。
「私も洋楽とか日本アイドルとかj-popとか聞くけれどもこれも懐かしいよ。」
ハンドルを握る小禄さんが苦笑気味である。
「この前来た東岡先輩にたいして1960/70年代の洋楽とかも聞くのに
守備範囲広いなあ。両親の受売りって聞いたけれども。」
私はハンドルを握る女性に声をかけた。
黙って頷く女性。
そして、
「佳奈ちゃん。関東に来たからって行って良い企業に入る夢はやめた方が良い。
佳奈ちゃんみたいな人は、島もダメだし、大阪もダメだし、関東も駄目。」
とシビアなことを言う。
私は少し言葉を失った。
それからどうしたかな。鶴見のことは跡で話す。
今日はアディオス。
おわり
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下北沢での会話

2013-06-04 19:40:49 | 信・どんど晴れ
「横手さん、なんであんたはそこまで下町を嫌うんですか?」
みんなで下北沢に来ていたとき、横手淡雪に私は疑問になって聞いた。
この街には、Roommateと一緒にきた。
先日は渋谷に赴いた。
私、松本佳奈は東京というと下町というImageばかり強い。
「佳奈ちゃん、上野に代表される下町は北の玄関口という性格が強いのよ。」
高槻久留実が言う。
「北の玄関口か。私にはその微妙なところが分からないんだ。いつも横手さんは苦虫を
かみつぶして、下町に恨み言を言っている。」
横手嬢は思い出したくないように、
「北の玄関口という形で東北の人間が固まってしまって下町の空気に取り込まれるのが嫌い。」
また、下北沢を代表するSpotをGuidebookと照らし合わせながら答えた。
下町に対して、この下北沢、先日赴いた渋谷に対しては彼女は好印象である。
私は漫画で読んだ下町が関東・東京なのだ。今自分が居る場所はまるで
別世界だ。
「私の高校時代のClassの親戚がある程度關東だったら、下町と言われる場所の人ばっかり
だった。ねぇ、佳奈ちゃん?あなたちょっとまえ大阪も奄美の人が多くてがんじがらめ
にされるといったじゃない。それと同じくらい下町が私は苦手。」
横手淡雪は古着屋の看板を見上げた。
「私は下町も今住んでいる神奈川県の街も同じような者だよ。」
高槻久留実が頭の先で腕を組んで劇場を見た。
「へぇ。」
私、松本佳奈は狐につままれたように言う。
「佳奈ちゃんは、吉祥寺とか、住みたいと思って居るのかな?」
横手淡雪は言う。
私は一瞬考え
「さぁ。」
と答えた。
「私は断然吉祥寺か、渋谷か下北沢かな。あの下町の空気から逃れられるならば。
で、なければ神奈川縣か。」
横手嬢、やたら張り切っているのだ。
「そう。私今度一人で下町に行ってみるよ。」
私は言う。
「私は成行で神奈川縣の学校に通っただけ。他に受けた大学は聖リリアン大学だ。」
高槻久留実は述べた。
彼女は、あまり關東はただ進学で来ているから下町も下北沢もリリアン大学がある
多摩もこだわる必要が存在しないのだろう。
「で、神奈川縣の方が受かった。」
高槻さんは述べた。
「北陸の人って東北人の私同様上野駅のヘビーユーザーという顔を持っている
一方で下町には無頓着よね。」
横手淡雪は高槻さんに質問した。
「どうしてか分からない。關東における銭湯の出身者は石川・富山・新潟の人が多い
というけれども、その銭湯は下町にもあるし、神奈川縣にもある。」
高槻久留実は鼻歌も雑じっていたようだった。おそらく關東に来た先人たちが
下町・神奈川縣双方で商売を営んだように、石川県出身の彼女も
關東であれば、何處でも学べるし、なおかつ就職できると思っているようだった。
私は何も知らないで關東に来たのかな。
「佳奈ちゃん。」
私のRoommate2人が、言う。
「ただ、闇雲に上京したって關東の會社に就職ができないよ。」
私はこれに対して
「大丈夫だよ。」
と言った。
二人は何か不安そうだった。
おわり
コメント (1)
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