ブルーシャムロック

此処はtomohiroのオリジナル小説サイトです。
小説主体ですので、小説に興味の無い
人は、退出下さい。

さよならは・・。

2016-12-27 16:46:21 | 逆襲の藤隆
「ねぇ。蓮次君、奥山梨温泉郷行かない?」
そんな言葉に騙されて、僕は談合坂サービスエリアにいる。
また知世のとんでもない車だ。
僕、朝岡蓮次は恋人の平賀知世に誘われていた。
ハンドルも重いし、運転しづらい。僕の家の車だってあるのにとは言ったものの、
彼女はこれで行こうと言う。
とんでもなく古いトランスミッションやハンドルから比べると実に場違いなカーステレオが入っている。
カーナビも比較的新しい型番だろうね。
彼女が動画投稿サイトでもらってきた音楽を聞いている。洋邦問わず、みんなが知っている音楽に混じって
本性のしれないmash upTUNEなどが混じっている。
その中で
「さよならは・・。」と歌う歌手がいた。
「ねぇ。蓮次君?私達は大丈夫かな。」
知世がふとつぶやく。
「まぁ、大丈夫だよ。でも今回の温泉の宿は取って置いたの。」
僕が知世に質問する。
「なんとなくね。今回の旅もいきあたりばったりで突撃と言いたいけれども、今回はここだ。」
知世が愛用のスマホの画像を見せた。
「うんうん。」
僕は頷いた。
「蓮次君、私と付き合ってからいろいろ成長したと思っている。もし、私と出会わなければ鳥や自然の写真を
取らなかったかもね。」
知世は宿のホームページを見せながら言う。
車がたくさん駐車しているところで自分は黙りこくる。

リケジョのユイちゃん

2016-12-14 05:25:35 | 逆襲の藤隆
「ねぇ。マコ。少し先を走り過ぎなのよ。」
私のプラモシュミレーション部で同じ部にいて、現在在籍している大学の
理工学部所属の大本唯嬢が苦笑していた。
現在私のパートナーである、日高愛は受験でプラモシュミレーションを休んでいる。
高校生だからね。受験が終わって大学に受かったらプラモシュミレーションに復帰する
と言っている。
今は大本唯嬢が私とパートナーを組んでいる。
彼女のワープロやプログラミングなどに使っている愛機があまりにもすごい。
旧型のxpモデルにUbuntu系統のosを入れたすごいやつだ。
彼女の愛機はプラモシュミレーションではzoids系が多い。
緻密な戦術を組んで私をリードしていく。直感で進む日高愛とは違う。
「まぐれでダージリンに勝てたかもしれないけれども、ダージリンも戦術を変えて
同じサークルのエメラルドグリーンの改造バルキリーの人を連れてくるとか言っていた。」
彼女の言葉に私はあの赤城咲さんを思い出していた。
「あなたは陸上のユニットを攻撃して、私の航空支援を陸上で受ける。」
大本さんの言葉が飛び込む。
きつい人だ。でも、これじゃないとあのダージリンのサークルには勝てない。
ダージリンは私のもう一つの姿のような気がしてならない。
「ねぇ。マコちゃん。ダージリンもあなたのことを意識しているんじゃないかな。」
また大本さんだ。
「うん。」
私はそっけなく答えた。

ハンドルを握りて

2016-12-13 08:57:00 | 逆襲の藤隆
「いつも思うけれども、君の家の車のハンドルは重い。」
今日も知世と一緒に、富士五湖にドライブに行く。
やたら古い、アメ車に真新しいカーステレオとカーナビが違和感がある。自分の前を走っている
ベンツとbmwとHondaの車にあって然るべき装備だと自分勝手に思っている。
最も僕の家の車がVolvoで真新しいからそう思うのだろうなと感じる。
bgmはケルト音楽。知世の趣味だ。
「まぁ、君の車でマニュアル車になれたけれども。」
トランスミッションがロシア車で、元ネタがFIATらしい。だからマニュアル車。
「私は13歳から人生は修行だと思っているから、オートマみたいな楽はしたくないと思ってこれ。」
知世は助手席から言う。
本当は目立ちたいのでは。
僕もこれは好きだよ。そして助手席の君も。
音楽が何故か星野源に変わった。
ケルト音楽みたいな洋楽と星野源とか家入レオとかを一緒に入れているようだよ。
今入っているcdと一緒においてあるcdにはメタリカだって。
彼女に惚れているけれども本心は・・。

13月のボーラック_3

2016-12-12 17:13:58 | 逆襲の藤隆
「出来杉くん、君の奥さんを殺した男は絶対本気だ。彼は君と出木杉一族の血筋を絶やさなければいけない
と思っているからだ。義戦という言葉の中では、君はあまりにも人が見て怖がられたり、嫌われ役になることを
したように思っている。」
私ガリベンは、また出来杉英才の前に現れた彼の言葉を繰り返し聴いていた。
盗聴じみていて、あまりにも嫌いではあるが。
新作小説「ガラスの鶴」を執筆するために泊ったホテルでの話だ。
昼間、出来杉の研究であるexam systemに批判的な論調である医療ジャーナリストエドワルド・マシリト氏と
出会った時、思い出すようにこの「彼」の言葉を聞いた。
マシリト氏は、出来杉の研究より、声の主の彼の研究をべた褒めしていた。
それには「希望」が見えるからだ。
私は、彼が希望が作られるか疑問だ。

おケイさんの思い出。

2016-12-07 18:15:58 | 逆襲の藤隆
「おケイさん、ここの組み立ては違うんじゃないかな。」
私の後輩で、プラモシュミレーションでムラサメライガーを操って、ダージリンを破ったマコが、私に言う。
「ああはい。zoidsとかガンダムはなれないんでね。」
私は苦笑する。
「あのー、おケイさん、先日私が破ったダージリンとは昔ネット回線で戦った仲なんですよね。」
私は一瞬考えて。
「そうね。高校一年、16歳の時だったわね。」
私は、思い出す。
あのゲームがまだサービスが始まったばっかりで、私も参加した。当時は戦車のスケールモデルでよく戦っていた。
その時に、横浜に住んでいたダージリンと出会ったんだっけね。
私がアメリカ戦車で、彼女がイギリスの戦車が多かった。
彼女は好敵手だった。彼女の優雅でクラシカルなFIGHTは私には到底できなかった。
まだ顔も見えなかった。
「おケイさん、佐世保にお住いですっけ。今度九州に訪れた時会いませんか。」
彼女からメールが来た時、どんなやつだかと思って、当時指定してきた長崎の市内で彼女を見た
確かに。両家の子女という人だった。
彼女とは顔を合わせたのはこれで一回きり。
そして、18歳の夏、
私はシャーマン改造のスーパーシャーマン、彼女はCenturion改造のショットカルという取り合わせだった。
本来ならばありえないが、プラモシュミレーションだからだろう。
結果は相打ちだった。
そして私は受験でプラモシュミレーションを去り、進学のため佐世保を離れて關東の今の大学に
面白そうだったからなのか、またプラモシュミレーション部に入部した。
しかし、そこではスケールモデルはみんなやっていない有り様だった。
初代部長がガンダムを改造してザ★アニメージのバイソン、同じ企画のガスパルをザクとグフを改造して
作り、二代目部長はもともとスケールモデルあがりなので「僕の作ったかっこいい戦闘車両・軍用機」
という雰囲気のザクとGMを作っていたという場所だった。他に初期の幹部の人が購入した初版のゴジュラスと、
ファーストガンダムの復刻ポスターが飾ってある部室だ。
その中で私はzoidsを始めた。その時は、ダージリンは忘れていた。
で、この部活に慣れて数カ月ネットでダージリンのことを見た。彼女はフルスクラッチのヒエムスというオリジナルロボット
を作っていた。
無名の私より、彼女は有名になっていた・・・。
「ダージリンさんの同じサークルの人である加賀さんのインベルもなんだか不気味だな。」
マコちゃんが言う。
「彼女の在籍している大学は、ダージリンさんの在籍している学校とは違った場所にあるよ。
私の親戚がこの近くの団地に住んでいるな。」
高校生ながら特別に部室に入り浸っている愛ちゃんが言う。
ダージリンと加賀さん、どういう組織なのか・・・。