ブルーシャムロック

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雪が上がった日

2013-01-15 18:03:07 | 逆襲の藤隆
一台のav車が神奈川県と山梨県の県境地方にある渓谷に止まった。
車から出てきたのは一組の男女。
彼らが渓谷に行く前先日まで雪が降っていた。その名残が渓谷の木々に積もっている。
「無理に言って、ここに来てごめん。」
男子が言う。
「ううん。ここも眺めが良いね」
それは女子の弁である。
「夏だったらいいって考えていなかったかな?」
男子が言う。
「うーん。夏だったら浩一郎君と萌美ちゃんを連れてきて川遊びとかいいね。」
女子が言うことに男子は黙って頷く。
浩一郎君とも恵美ちゃんとは瀬戸内に住んでいる2人の幼い友人。
どこかの雪が落ちる音がした。どさっ。快い。
「春はいつ来るのか。」
男子は言う。
「さあ、当分先でしょ。」
女子は言う。
「あのー。知世。」
男子は言った。
「ん。蓮次君?」
女子は答えた。
「なんというのか、知世は男と一緒にいるときが生き生きしている。
幼なじみのバーミリオンや浩一郎君とかと一緒にいるとき嬉しそうだよ。」
男子はいきなり口を開いた。
「あのー、蓮次君そう言うことを言うと、その人たちに乗り換えちゃおうかな。」
女子は少し怒っている。
「うーん。君はその昔好きだったなんとかさんの事が忘れられないのかもしれない。
そのひとは君だけではなくてバーミリオンのそばから消えた。現在バーミリオンは
マゼンタさんがいる。その人のことは忘れよう。君は男の人に憧れられる存在なんだ。
僕だけではなくて、バーミリオンの重要な友人であって、
浩一郎君のあこがれのお姉さんだ。」
男子はキッパリといった。
女子は、一瞬だまり、
「分かった」
と一言言った。
突然女子の携帯にメールが来た。
送り主は「有村」と書かれていた。
「今度有村さんが、彼氏を連れてくるから、元町でwデートしないか
だって。」
と女子は言う。
男子は頷いた
真冬の渓谷はもやを出している。
おわり