ブルーシャムロック

此処はtomohiroのオリジナル小説サイトです。
小説主体ですので、小説に興味の無い
人は、退出下さい。

6 月のキンナラ_05

2010-05-18 07:09:03 | 逆襲の藤隆
「経験だとしたら、どうなんだろうね。」
投稿の道路を歩きながら逹彌は答える。
「どうだか・・・。」
得意になりながら、はるかはConcrete の護岸ごしの瀬戸内海を見た。
「横を見ないで真剣に答えろよ。」
逹彌は聊か向きになっていた。
「真剣に答えることはないでしょう。自然よ。自然。」
はるかはそう答える。
「自然問いってもな。友輝とあゆみちゃんのバカップルを見てしまったらな。」
逹彌は深刻な顔になった。このはるかという人は、なぜだか
真剣になってしまうことがある。
「俺、女性とつきあうのって單純に考えていたな。でもそうじゃない。」
これまで女の子には、裸とかなんとかでしか見たことがないので、
彼女という人は、どうにも大人の對應をしたいのだが・・・。
逹彌は言葉に詰まっていた。
「あんたは真剣にスケベなことを考えなければ、急度中味が伴ってくる。」
はるかは確証に満ちた顏をした。
もうすぐ學校である。
おわり
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6 月のキンナラ_04

2010-05-17 05:06:57 | 逆襲の藤隆
はるかが目が覚めたとき、友輝はすでにBed にいなかった。
少し前からつきあい始めた、あゆみちゃんがうるさいので
基本的に寝坊で、たたき起こさないと行けない男が、女の子一人で変わるのかな。
はるかはそう思っていた。
通行服に着替え、ランドセルを背負って。いつもの通学路。
同じような男女の小学生が歩いていく中、一人のいがぐりを見つける。
逹彌だ。
「おう。ねぇちゃん。」
はるかに声をかける。
「友輝は?」
逹彌に言う。
「俺たちの遙か前。おおかたアユミといちゃついてあるいているんじゃねえのか。」
皮肉そうな顏で逹彌はそう答えていた。
「それもそうね・・・。」
はるかは逹彌と並びながら歩いていった。
「あの・・・。」
逹彌は言葉を言い出しかねていた。
「なんなの・・・。」
はるかが答えた。
「あのとき、俺は怖かった・・・。自分のやりたいことがとんでもない事みたいで。」
逹彌は話すのがもどかしかった。
「其れも経験。」
はるかはくすりと答えた
つづく


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6 月のキンナラ_03

2010-05-16 05:06:33 | 逆襲の藤隆
その夜、
はるかは、友輝に問いつめられてばっかりだった。
「どーだったか・・・。例のこと・・・。」
はるかは面倒くさがって
「別に、別に。」
の一点張りだった。
「俺はなんだか恥ずかしかったし、変な感じだった。」
友輝のでかい聲の回答。
「そう。私も同じよ。まあ、年を重ねればやるのかもしれない。」
はるかは、まじまじと弟を見た。
「俺が・・・。」
友輝は信じられないようだった。
「信じられないかもしれないけれども、また逹彌きゅんとそれを・・。」
はるかが言った。
「解った・・・。もう言うな・・・。」
友輝はあわてていた。
つけっぱなしにしていたRadio からNEWS がこぼれる。
「依然として長州を軍事占領している東北連邦軍は、撤退の兆しを見せません。
占領軍の小野寺司令官は・・・。」
ラジオを聞きながらはるかは考えていた。
「明日の朝、逹彌君と何を話そうかな・・。」
つづく
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6 月のキンナラ_02

2010-05-15 05:24:45 | 逆襲の藤隆
「夕べ姉ちゃんが遅く帰ってきたけれどもなんなんだよ・・。」
親友ではるかの弟である松永友輝が逹彌に突っかかってきた。
「ああ、ちょっとな・・。」
逹彌はごまかそうとした。
「ああ、ちょっとじゃなわからないよ。まさかお前・・・。」
友輝はますます突っかかる。
「そうだよ・・・。姉ちゃんと・・。あれをな・・・。」
逹彌はゆっくりと話した。
「あれか・・・。おれもあゆみとは一寸前あったよ・・。すっげぇ恥ずかしかったな。」
友希は恥ずかしくなって答えた。
「姉ちゃんと、あったことがShock か?」
逹彌はそう言った。
「前々からお前が姉ちゃんに興味があったのは耳にたこができるぐらい聞いている。
だから珍しくもない。そっか・・・。姉ちゃんとか・・・。面白かったか。」
友希は少し驚いた感じも受けた。
「どうだか・・・。なんだかやってみてあっけなかったし、拍子抜けしてしまったな。」
そう言うことは逹彌は大人びていた。
「そろそろ、時間だ。歸ろうぜ。」
友輝の問いに、逹彌は黙って頷いた。
つづく
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6月のキンナラ_01

2010-05-14 11:15:48 | 逆襲の藤隆
「こんな事をして佳かったのかな?」
逹彌は、日もとっぷり暮れた小学校から少し年かさの少女と
出てきた。
「まあ、それはそれでよかったんじゃないの。」
少女は言う。
「はるかちゃん、友希を出し抜いてやったとは考えたけれども・・。あいつは・・。」
逹彌は曇った顏をした。
「あいつだって、やっているかもしれないよ。私たちと同じ事をね。」
はるかと名乗る少女も言った。
「あんな有り余る隊力だけが取り柄の奴が出来たかな。」
逹彌は疑った顏をした。
「このまえ、すごく遅い時間に帰ってきてね。たぶん、私たちと同じ事をやっていたと・
・。」
はるかは言葉を返した。
「ああ。」
そう発した逹彌であるが、なんだか表情は優れない。自分がやりたいことと憧れた人が
応じてくれた事に對する複雑な思いである。
つづく








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