夏祭りの屋台のことで、保健所へ行って来た。先日の夏祭りの説明会で、「1区画1品目とし、許可品目以外の品目の販売は出来ません(保健所による指導)」と書かれた文書が配られた。疑問があれば保健所に問い合わせて欲しいというので、市役所の担当に聞くより保健所の担当課へ行って方がいいだろうと出かけた。
「1区画1品目」とは、1つのブースでは1つの物しか販売できないという文字通りの意味だった。「ペットボトルや缶ジュースのように蓋を取らないと飲めないものは、物品になるのでこの1品目には当たらない」と言う。「どうして1区画1品目なのですか?」と聞くと、「昨年からそのようになっている」と説明してくれるが、「昨年まではそうではなかったですよ」と反論すると、「指導が徹底されていなかったのですね」と言う。
国や県の方針で、祭り屋台での衛生を徹底し、食中毒のような事故を未然に防ぐのが保健所の役割だから、「指導」に逆らうことは出来ない。そもそも祭りに対する発想が私たちとは違う。警察も保健所も事故を出さないことが最大の使命なのだ。私たちも事故を起こさないように細心の注意を払うが、最大の目的は祭りを市民の手で盛り上げることで、屋台も儲けよりも祭りを楽しむために働くことに重点をおいている。
市民の皆さんが祭り会場にやって来たのに、食べるものもないのではがっかりだろう。会場でのアルコール販売は禁止したことも私は反対だ。飲酒による交通事故を無くすのが目的なら、会場内を全て飲酒禁止とすべきだろうが。市民が自ら持ち込むのは自由というのは片手落ちだ。「お酒を飲んだら運転は絶対にダメ」とキャンペーンを徹底し、市民のみんなが気持ちよく祭りを楽しめることが大事だと思う。
市民の「手作り」の夏祭りで始まったのに、どういう訳か「官製」の夏祭りへと進んでいる。そろそろ手を引くことも考える時が来たのかも知れない。