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友々素敵

人はなぜ生きるのか。それは生きているから。生きていることは素敵なことなのです。

ヌーベルバーグ映画に魅せられた青春

2017年06月04日 19時08分20秒 | Weblog

 コメントをくださった「同人」さんには申し訳ないことをしてしまった。「同人」で充分分かっているのに、先ごろ、「コメント送るね」と言っていた友だちに向けて、「実名でなく匿名でいいけど、ヒントになるものにして」と伝えたくて、「同人」さんのコメントを借りてしまった。「同人」さんはコメントで触れているように一緒に8ミリ映画を作った友人であり先輩である。

 大学で一緒だった友だちから、「フランス語の講座仲間に映画好きな人がいる」と「同人」さんを紹介された。私も友だちも教師になったばかりの時で、「同人」さんの家に上がり込んで映画の話をしているうちに、「映画を作ろう」と盛り上がった。カメラは私が夏のボーナスで買い、「同人」さんがシナリオを書き、友だちがギターで音楽を担当した。名古屋を舞台にした哀愁の漂う映画になった。

 映画が出来上がってからだったか、「同人」さんが笹島か柳橋かにあったバーあるいはスナックに連れて行ってくれた。何を飲んだのか覚えていないが、そこで初めて「ピザ」を食べた。あの頃、喫茶店で鉄板の上に卵があるケチャップ味のスパゲッティ「ナポリタン」は食べられても、「ピザ」が食べられる店はなかったような気がする。

 「同人」さんも大学の友だちも私も、アメリカ映画のような娯楽的なものより、フランスのヌーベルバーク映画やその影響を受けたイタリア、イギリス、スェーデンの映画に強く惹かれていた。写実的でありながら詩的で哲学っぽい映画に憧れた。トリュフォー監督の『大人は判ってくれない』や『突然炎のごとく』、ゴダールの『勝手にしやがれ』や『気狂いピエロ』などは、それまで私たちが観てきた映画とは全く違い、これこそ映画と思った。

 「同人」さんも大学の友だちも文学好きで、特に「詩」に精通していたし、音楽にも造詣が深かった。文学の話で私はふたりから教えられることが多かった。8ミリ映画『待つ』は私たちの唯一の作品だが、音と映像を一体にしたCDにしてみたら、自画自賛になるが「いい作品」に出来上がっていた。

コメント (1)
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