今朝はまだ雪がチラチラしていたけれど、今はもうすっかり晴れている。仙台へ出かけて行ったカミさんと20歳の孫娘は、次女夫婦らと「蔵王へ樹氷を見て来たが、吹雪いていて何も見えない」とメールを送ってきた。ゴンドラ(?)の中で、周りの景色に驚いているのか、9ヶ月の次女夫婦の子どもがカミさんに抱かれてきょとんとしている。今晩はきっと、露天風呂から雪景色を眺めていることだろう。
子どもたちがまだ小学校へ上がる前、たっぷりの雪を見せてやろうと滋賀県の余呉湖へ出かけたことがある。名神高速はなんとか走ることが出来たが、国道8号線に入るとタイヤチェーンが無くては走行できなかった。雪は既にしっかり積もっていた。風はそれほどでも無かったけれど、雪が降り続き、チェーンを装着するのに手間取った。子どもたちは車の中から、父親は何をしているのかと興味深く見ている。一緒にいるカミさんに「なるべくジッとさせておいて」とお願いする。
何しろ長女は何でも興味を持ち、はしゃぐので、ドアを開けて見ようとする。次女は恐がりで、初めてのことには絶対挑戦しないし、こんな雪の中で車が止まっているだけでも心細い様子だ。やっとタイヤチェーンを取り付け北上するが、雪道で標識がよく見えない。8号線のどこで曲がるのか、余呉湖の宿がどこにあるのか、さっぱり分からない。暗くなる前に宿へ着かないと大変なことになるぞと思った。心配しながらも何とか宿に着いた。
宿は今のように露天風呂があるようなきれいなところではなかった。風呂場は薄暗くて、下の子は泣き出しそうだった。古い民家をそのまま宿にしたようなところで、今なら、古民家の宿で賑わうのかも知れないが、子どもたちにとっては薄暗い宿は初めての体験だった。翌朝は雪も止んでよく晴れていた。真っ先に外へ出た長女が、「パパ、真っ白だよ。車も雪の中だよ」と叫んでいる。車は雪を被ってポッコリと大きな饅頭のようになっている。キャーキャーと長女は雪と戯れ、つられて次女も長女の後からついて回っていた。
長女夫婦も5歳の孫娘を連れて今晩からスノーボードに出かけるという。20歳の孫娘は蔵王で、次女のダンナとスキーの予定らしい。皆、怪我の無いようにと祈る。