令和4年9月28日・29日の2日間、エキスポ'90みのお記念の森周辺において、山林検索訓練を実施しました。
この訓練は、株式会社ヤマップと連携し、携帯電話アプリ「YAMAP」の「隊員トラッキングシステム」を使用した検索訓練です。このシステムは、指揮本部の携帯電話の地図上に、検索する隊員の位置情報、軌跡データがオンラインで反映され、隊員の活動管理と検索エリアの把握が容易になり、活動を効果的に行うものです。
「YAMAP」は、電波の届かない山域でも自分の位置がわかるGPS地図アプリです。遭難者が「YAMAP」アプリを携帯電話に入れている場合は、遭難場所の特定も可能です。
訓練は、「成人男性が下山中に道に迷い動けなくなった。」との通報内容で、指揮隊、消防隊(検索隊)、ドローン隊で実施しました。
登山道入口に到着後、指揮本部を設置。検索隊は携帯電話でアプリを起動し、指揮本部の端末とオンラインで繋がったことを確認して検索を開始します。
この山域はコースが多数あり、各隊がそれぞれ違うコースから入山して、携帯電話アプリの地図を確認しながら進みます。
陸上からの検索と同時に上空からの検索も実施します。ドローンを飛行させ、上空からマイク放送で呼びかけながらカメラ映像で確認します。
「こちらは箕面市消防本部です。聞こえましたらドローンに合図を送ってください!」
指揮本部は、遭難者の通報時の情報をもとに、隊員と頻繁に連絡をとりながら検索エリアの絞り込みを行います。
「遭難者発見!意識あり会話可能です!」隊員からの無線が入りました。
「もう大丈夫ですよ。よくがんばりましたね!」
指揮本部は、遭難者の位置情報がオンラインでわかるため、他の隊員を応援に向かわせます。
山林内での検索活動は、発見するまでに時間を要することが多く、正確な情報が遭難者の早期の発見と隊員の事故防止に大きく繋がります。
登山者の方は、万が一の場合に備えて、携帯電話に地図アプリを入れておくと便利です。
今後も技術向上、連携強化を図り、市民の皆様の安全・安心のために日々精進します!
〈消防隊員のみなさん、頑張ってね!〉