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蝶になりたい

いくつになっても、モラトリアム人生。
迷っているうちに、枯れる時期を過ぎてもまだ夢を見る・・・。

アポロン外伝②~アポロンの怒り

2009-09-07 | 趣味
私のダンスTeacher、別名アポロンは、
端正なマスク、貴公子のような身のこなしから、
一転してガラリと、オッサンに変わる。
しかも、そんじょそこらのオッサンではない。
どの時点でそのスイッチが入ったのかは不明。
少なくとも最初の1ヶ月は、正統派アポロンだったと記憶するが。


コルァ~
 なにやっとんじゃ~
 ちゃう、ゆうとるやろが~

(お、コテコテの関西弁ですね。
 威勢がいい、というか、ガラが悪いというか・・・・)

どんな足やっとるんや~その足は、あり得ん!
 そんな踊りは、あり得ん踊りや~

(なんか雲行き怪しくなって来たな~
本気モード、入ってるのかなぁ)

ちゃうやないけ~
 ちゃんと見とかんかぃ~わかっとんかァ~

は、はい、見てます。
 (笑顔なし、余裕なし)

頭、動いとんか~
なに、やっとるんや~ 
おら、おら、おら~

(スイッチはどこ?
 元のアポロンに戻って~、お願い~。
 といっても、もう手遅れ)

いつも汗は顔だけにしかかかない私なのに、
背中やあちこち、汗びっしょり。

御曹司からドヤガイの酔いどれへ、若獅子からドラネコ大将へ、
よくまあこんなに180度変わるものだ。
吉本興業のベタなノリも、テイストに絶妙に、すり込まれている。

レッスンが終わると、アポロンは、いつもの爽やかスマイルに戻り
「今日は基本ステップが3つできて、よかったね」
と、ご機嫌な口調。

スイッチは、どうやら平常モードに切り替わっていた。

次に待つ生徒さんは、可愛らしい女子大生だった。
前に見た生徒さんは、後期高齢者前後のオバアチャマだった。
それぞれ、どんなスイッチなんだろう?
さて、それより私の次のレッスンは、いったい、どんなスイッチが入るのか、
恐怖でもあり、楽しみでもある。
アポロンの逆鱗に触れる、更なる私のヘボ踊りで、
新たな強烈モードのスイッチが創設されてないことを祈る。


だが、「怒るアポロン」は、実は序の口で、
予想を上回る、更に苦行のレッスンが待っていたとは、その時は知る由もなかった。