へんな洋食屋

歯医者で2600円、内科で1300円、薬局で1650円の朝から大散財に打ちのめされ地下鉄も200円圏内にした。要するに小銭入れ内残高全金額が205円だったので其の範囲の切符を買う。市営地下鉄「伊勢佐木長者町」までである。大徘徊が始まる。真っ直ぐ突っ切れば大桟橋だからとにかく前進である。普段小馬鹿にして徘徊しなかった赤レンガ倉庫街方面へ進むと「おやっ！」行き付けの中古カメラ店の親方が仰々しい出で立ちにて撮影中である。一眼レフ二台、コンパクトカメラ一台、大型三脚を担ぎ「ドゥだっ！」の様相で他のカメラマンを近付けない状態である。オイラは接近中。挨拶。オイラは其の中古カメラ店では三代目に世話になっているから親方とは知り合いと言えば知り合い。捕捉されたというか捕まった。話し相手と共に撮影の手元である。マァ、写真の教科書を書くくらいの方だからオイラも勉強に為ると考え手伝わせて戴く。つまり、臨時弟子入りである。オイラ、馬鹿にすんなよっ！という気持ちと共に露出を担当。親方は、露出計を持って
いながら計測はしていない。オイラだって人間露出計を駆使して全てを言い当てる。

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朝からあっち行ったり此方行ったりである。九時には歯医者での月一の定期検診、其の足で高脂血症の主治医の元へという医院梯子ですなっ！其の後は、内科医院の前からバスに乗り港方面へ出向きフィルムカメラにての叙情的古典派印画機械持込散歩術徘徊の綿密な予定を組み上げている。バスの旅ならば、乗り物酔いをしても途中下車も出来る。しかし、あの下車知らせボタンを押すのが嫌なんだなっ！誰が先に押すか対決というか、停留所ギリギリに押して運転手さんに知らせるのも何だし。マァとにかくアイツは彼処で降りるんだなっ！何の用事があって彼処で降りるのか？彼処で降りるようでは大したことないなっ！と感じて中々押さないのはオイラくらいであろうか？其の点、地下鉄は各駅停車だから誰が何処で降りようが良いだろっ！という事で地下鉄に乗る。