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常住坐臥

ブログを始めて10年。
老いと向き合って、皆さまと楽しむ記事を
書き続けます。タイトルも晴耕雨読改め常住坐臥。

案山子 

2020年08月12日 | 日記
昨日、36℃超えの猛暑のなか、尾花沢へ。コロナ騒動でいけなかったので、今年初めての訪問。親戚4軒ほどの家をまわってお中元の挨拶。なかには、7月に大黒柱を亡くした家もあった。先日の豪雨で水害の被害は出なかったが、1週間ほどの断水で水道が使えなかったとのことであった。田の稲はすっかり成長し、出穂を終えていた。穂に米が稔りはじめると、活躍するのが案山子だ。家の近くで、なにか実際の農夫や爺さんのように見える案山子が立っていた。

案山子といえば上山の「かかし祭」が有名だ。ここでは、秋に活躍したかかしを、上山城の会場に一同に集め、その工夫やアイデアを競うコンクールが行われる。なかには今年話題になった人をモデルにしたかかしが登場する。今年はさしずめ、将棋の高校生天才棋士藤井棋聖といったところか。尾花沢の案山子は、それとも一風違っている。

地元の新聞記事によると、この案山子には、米を狙う鳥ではなく、近年被害が増えているスイカや果樹などの猿、熊対策ということだ。スイカが特産品であるこの地区では、時機になると、収穫するばかりになった収入源となるスイカや果樹が、猿や熊に狙い打ちされて悩みの種になっている。あるとき、ここを訪れた知人が田に立っている案山子を、その家の主婦と間違えて声をかけたのがきっかけだったという。人間も間違うくらいだから、猿や熊にも効果があるのでは、と始まったのが「かかしでサル・クマ追い払い大作戦」。

地区の親睦会が住民に呼びかけたところ35世帯が参加、家にある衣服や傘など実物の素材を用いて、人に似せた案山子が45体。集落の田畑に立てられた。親戚の家の前には、日傘をさした主婦の案山子が立っていた。もう30年も前だろうか、さだまさしの唄う「かかし」がヒットした。都会へ学びに出た子への呼びかけが、心打つ歌であった。その頃に東京へ出た娘も、この歌を聞いて、故郷を思い出していた。ユーチューブから共有させていただいたのでお聞きください。

案山子/さだまさし(まさしんぐWORLDコンサート「カーニバル」)  
コメント (2)
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