
西日を遮るつもりで、ゴーヤのカーテンはすっかり大きくなり、ベランダいっぱいになり、その上実もつけた。おかげで朝は、緑を通して入ってくる風が心地よい。だが、午後になってたしかに日は遮ってくれるが、それでも暑い。もし、このカーテンがなかったらどうなってしまうのか想像するだけで怖ろしい。ゴーヤは沖縄など暑いとことろでしか栽培されていない植物が、こんな北の地でも普通にできる。それだけ日本は亜熱帯型の気候の地域になってしまったような感じがする。
安禅は必ずしも山水を須いず
心頭を滅却すれば火も亦涼し
この詩は、暑い夏、禅の修行に余念のない悟空上人を詠んだものである。日本に入って来て広く知られ、織田信長に焼き討ちされた恵林寺の快川和尚が、火のなかで他の僧たちと端然と座してこの句を誦しながら死んで行った。8月7日には、立秋を迎え秋の風が吹いてくる。とは言うものの、さらに暑い日が続く。
