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みけの物語カフェ ブログ版

いろんなお話を綴っています。短いお話なのですぐに読めちゃいます。お暇なときにでも、お立ち寄りください。

0516「恋ばな?」

2019-04-13 18:26:01 | ブログ短編

「彼ったら、わたしにべったりで、もうイヤになっちゃうわ」
 まなみは嫌(いや)だと言いながらも、それでも嬉(うれ)しそうに彼のことを話した。それを聞いていた好恵(よしえ)は、ちょっと羨(うらや)ましそうだ。今度は、まなみが好恵に彼の話を聞かせてとせがんだ。最近(さいきん)、彼ができたと聞いていたからだ。好恵は、ちょっと迷(まよ)いながらも、
「あのね…、今度、彼とデートすることになってるのよ。この近くの古墳(こふん)なんだけど…。彼って、歴史(れきし)好きなのよ。だから…、私も歴史好きになろうかなって」
「古墳でデートって、変わってるわね。まあいいわ。で、彼はもちろん好きって…」
 好恵は言い淀(よど)みながらも、「もちろんよ。彼、歴史好きだから」
「で、なんて告白(こくはく)されたの? 教えなさいよ」
「告白って…。だから…、暇(ひま)だったら、古墳、見に行きませんかって」
「え? それって、誰(だれ)が言ったの? まさか…」
「私よ。だって、彼、歴史好きだから」
「あの、何か見えてこないんだけど…。それって、デートってことじゃなくて、ただ古墳を見に行くだけってことなのかな? それじゃ、普通(ふつう)の友達(ともだち)ってことだよね」
「違(ちが)うわよ。私たち、歴史好きなのよ。これって、凄(すご)いことなんだから」
<つぶやき>恋の基準(きじゅん)は人それぞれ。彼女の恋がかなうといいね。古墳デート、素敵(すてき)かも。
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