天命を知る齢に成りながらその命を果たせなかった男の人生懺悔録

人生のターミナルに近づきながら、己の信念を貫けなかった弱い男が、その生き様を回想し懺悔告白します

映画『渚にて』でグレゴリーペック艦長は放射能汚染地の調査員に「1時間後に戻れ美人が大勢いても構うな」

2011-03-26 16:52:23 | 日記
今日の続編は、今久しぶりにお茶の間鑑賞している映画『渚にて』(1959年製作 スタンリー・クレイマー監督 グレゴリー・ペック エヴァ・ガードナー フレッド・アステア アンソニー・パーキンス主演)のことです。
この映画は、1964年第三次世界大戦が起こり核ミサイルが使用され、全世界は放射能に覆われ北半球は死滅し、辛うじて生存者がいる南半球オーストラリアが舞台の終焉を迎えた人類の物語です。とても衝撃的な内容でありながら、人間は終末的な危機にどう対応するか?を静かに訴える反戦映画の名作です。
核戦争が勃発した時、たまたま太平洋を潜航していて生き残った原子力潜水艦の艦長(グレゴリー・ペック)は、人類がまだ生存しているオーストラリアのメルボルンに寄港し、オーストラリア海軍の指揮下に入ります。
そして、死滅した街アメリカのサンディエゴから発信されている謎の信号調査を命じられます。添付した写真は、その防護服を着た調査員を送り出すグレゴリー・ペック艦長(左側)です。グレゴリー・ペック艦長は、その調査を行なう乗組員に
『1時間後に戻れ!スーツやタンクを捨て、10分間シャワーを浴びろ!ハッチを通って中に入るのは君だけだ!素っ裸でな!15分ごとに汽笛を鳴らす 3回目には帰れ!美人が大勢いても構うな!誘惑しようと何しようと帰ってこい!』と適切な帰艦手順を伝え、ユーモアを交えて叱咤激励し、艦外に送り出しています。
この映画を見て、冷静沈着で部下思いの心温かいグレゴリー・ペック艦長のような統括指揮官が、東京電力福島第一原子力発電所での放射能流失防止の戦いには、ほんとうに必要だと私は得心しました。
指示に従わなければ処分すると恫喝する政府高官、作業手順を甘く見てしまう前線指揮官、自らが被災地を直接視察して自己の職分を弁えない国家最高指導者に、この映画『渚にて』を短いだろうが休憩時に是非鑑賞してほしいと、今私は思っています。

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