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『桃(タオ)さんのしあわせ』

2013-10-16 22:00:00 | 映画(た)
         60年間、同じ家族に仕えてきた桃(タオ)さんの、人生の終い支度。
                     実話から生まれた、感動の物語。



『桃(タオ)さんのしあわせ』
監督・製作・・・アン・ホイ
製作・原作・・・ロジャー・リー
製作総指揮・・・ドン・ユードン/ アンディ・ラウ/ ソン・ダイ
出演・・・ディニー・イップ、アンディ・ラウ、チン・ハイルー、ワン・フーリー、イーマン・ラム、
アンソニー・ウォン、ボボ・ホイ、チョン・プイ、ホイ・ソーイン、エレーナ・コン、ジェイソン・チャン、チャップマン・トー、サモ・ハン・キンポー、ツイ・ハーク 他

             
                  【解説】
『女人、四十。』などで知られるアン・ホイ監督が、老いをテーマにつづる感動の人間ドラマ。
いつも空気のようにそばにいた老メイドが病に倒れたことをきっかけに、やがて肉親以上の強い絆で結ばれていく主従の関係を描き切る。
桃役は11年ぶりの銀幕復帰となったデニー・イップで、中華圏の女優としては「秋菊の物語」のコン・リー以来史上2人目のベネチア映画祭女優賞受賞者に。
ロジャー役のアンディ・ラウがプロデューサーも務め、ノーギャラで出演したことも話題。
                 【STORY】
広東省生まれの桃さん(ディニー・イップ)は、13歳から60年もの間梁家の使用人として4世代の家族の世話をしてきた。今は、生まれたときから面倒を見てきたロジャー(アンディ・ラウ)が彼女の雇い主で、彼は映画プロデューサーとして中国本土と香港を往復する多忙な日々を送っていた。そんなある日、桃さんが脳卒中を起こして倒れ……。
香港の裕福な家庭に、少女のころから60年間もメイドとして仕えてきた桃(タオ)さん。しかし今では家族の多くは海外に移住してしまい、香港の家には映画プロデューサーとして活躍する長男のロジャーひとりだけ。それでも一生懸命に家事をこなし、ロジャーのためにおいしくて栄養のある料理を作ってあげる桃さん。ところがロジャーにとってそれは、子どもの頃から繰り返されてきたごく当たり前の日常でしかなかった。そんなある日、その桃さんが脳卒中で倒れてしまう。幸い大事には至らなかったが、後遺症の残る桃さんは、迷惑は掛けられないと自ら暇を願い出る。この時初めて桃さんが自分にとってどれだけ大切な存在だったかに気づいたロジャー。彼は桃さんのために老人ホームを世話し、忙しくてもできるだけ2人の時間を作って献身的に尽くしていく。



ずいぶん書くのが遅れてしまいました・・・
2011年・第68回ベネチア国際映画祭で女優賞を受賞したほか、台湾金馬奨や香港金像奨で主要部門を多数受賞した、この作品。
アンディファンである私も日本での公開を楽しみに待っていました。

普通に“普通なアンディ”を愛でることが出来るなんて~どれだけぶりかなぁ。
本格的な二枚目だから、どんな役を演じても輝きすぎ(いい過ぎ?笑)今回はちょっぴりオーラを消しての役。
アン・ホイ監督はアンディのデビュー作『望郷 ボートピープル』の監督さん、彼にとっても思い入れのある監督さん。
今作は、アンディ自ら製作、出演とノーギャラでの出演。

老人介護の問題は日本だけではなく、どこの国でも共通なんだなぁ。とつくづく思う作品だった。
桃さんはロジャーの後ろ盾もあるし、恵まれているハズなのだけど~あの施設・・・
個室とは名ばかりで、区切り(仕切り)があるだけ?プライバシーなんて守れないけど~あれでもいい方なのでしょうね。ただでさえ人口の割に居住空間が狭い香港の老後って予想以上に大変ですね。

どんなに元気な人でも必ず歳は取る。身体が元気でも認知になることも、逆に認知になっても身体が元気だったり・・・
“老い”を避けることは出来ない。
どんな“老い”もしっかり受け止め、自分らしく生きることは難しい。
そして問いかけられる、家族とはなんだろう?
いろんなことを考えた作品だった。


アンディはやはり素敵でした~
役柄もあるけど、カッコいいし・・・そして桃さんを見つめるまなざしが、どんどんだんだん優しくなるのが切なくてたまらなかった。
映画プロデューサーってことで実名で、サモハンやツイ・ハーク監督やカメオでたくさんの方が出演。そこも見どころですね~。


ディニーさんは、さすがの一言!
実際は本当に素敵なマダムなのに、60年もの間メイド(お手伝いさん)として、働き続けてきた姿がリアルで胸を打つ。


凄い盛り上がりがあるわけでもなく、最後まで淡々と静かに流れてゆくストーリー。
もっともっと涙、涙、涙かと思っていたら・・・静かに人生の終焉を描いていて。だからこそ余計にその余韻を噛みしめてしまう。
観終わって、温かいものが流れてゆく・・・そういう物語でした。


印象的だったのが、介護施設を訪問する人(子供たち)を出迎えるシーン。
その時だけ小ぎれいにしたり、参加したくなくても強制的に参加させられたり・・・やっぱりあるんだろうなぁ。
ゆっくり休んでいたくても、ひっぱり出されたり~訪問する方も相手のことを一番に考えなくてはいけないな・・・親切の押し売り。ただの自己満足はいけない・・・

美しく老いたい・・・どうやったらいいんだろう・・・?真剣に考えないと。



マリー的お気に入り度・・・ ★9個ちょっと(そりゃ~あれだけ素敵なアンディ見たらね♪)


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6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
普通が素敵 (ノルウェーまだ~む)
2013-10-17 10:15:10
マリーさん☆
アンディがオーラを消して普通を演じたのが、また素晴らしかったよね。
案外そういうのって難しいもの。

老いをどう迎えるか、老いた親をどう介護するか、ぐっと身近なテーマでいろいろ考えさせられたわ。

それにしてもアンディのような素敵な人が、息子でもないのに一生懸命会いに来てくれたら、本当にうれしいよね☆
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こんにちは♪ (yukarin)
2013-10-17 12:53:17
おーっ待ってました!
とにかくアンディが素敵すぎる!!
アンディのやさしさが全開の素晴らしい作品でしたね。
また思い出してきてジーンとしてきちゃった~
介護がテーマのお話でいろいろ考えさせられます....
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まだ~むへ・・・ (マリー)
2013-10-17 17:44:47
こんにちは~~♪
オーラありまくりの人が消すのって大変なんだよね~~~。
アンディ凄いって思っちゃった。

この作品はストーリー云々より、見た人がそれぞれこれからのことを考える映画だったよね。
いつか必ずくるんだし・・・

私もメイドさんになりたい・・・
どこの家って聞かないで(笑)
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yukarinさんへ・・・ (マリー)
2013-10-17 17:46:22
こんにちは~~♪
予告してからはや何カ月・・・やっとアップした。。。

アンディを愛でる映画なんだけど~基本、楽しむ作品じゃないよね・・・
これからのこと色々考えちゃうよね~

温かい気持ちになるわぁ。
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こんにちは♪ (ひらで~)
2013-10-29 09:43:28
TB、早々にいただいておきながら
こちらに来るのが、遅くなってしまいました。ごめんなさい!!

WOWOWで先ごろ(ってもだいぶ前ですが)、放送されたのを
また観ましたが、アンディ、素敵な映画に巡り合えてよかったね♪って、嬉しく思いながら観てました。
長くファンでいられて好かったなぁって(^^)
勢いで、台湾でだされてた写真集兼最作日記「我的30個工作天」を購入♪な~にやってんだか(笑)

TB、行ってるかしら?久々にTBするので不安です(笑)
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ひらで~さんへ・・・ (マリー)
2013-10-30 20:06:02
こんにちは~~♪
ご訪問ありがと~~!

温かいストーリーだし、彼の優しさが伝わってくるステキな作品だよね~。
ひらで~さん、長いですものね~。尊敬!
写真集買われたの?すご~~い。最新版どんなだろう・・・←迷失格・・・

TBちょっと届いてないみたいです。ごめんね・・・
相性の問題かなぁ。。。
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