田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

札幌市のパークゴルフ場めぐり〈27〉豊平川緑地コース

2020-10-11 17:04:31 | 札幌市のパークゴルフ場巡り

 秋晴れの心地の良い一日だった。豊平川の河川敷に広がるパークゴルフコースはそれほど整備されたコースではなかったが気持ち良くプレイをすることができた。

   

   ※ 堤防上からコース全体を俯瞰した図です。コースの傍には新設工事中の橋の架橋工事が進行していました。(水色の部分)   

 札幌市の「パークゴルフ場マップ」を眺めてみると、「豊平川緑地コース」と名の付くコースが5つも存在していることが分かる。その中で「豊平川緑地パークゴルフコース」と「豊平川緑地左岸五輪橋コース」は、その名称から分別できるが、他の3コースは全て「豊平川緑地コース」と名付けられている。これではコースを特定するのが大変である。

 その「豊平川緑地コース」で最も下流に位置するのが、この<27>のコースである。

   

   ※ コースの案内図ですが、ご覧のように全てが真っすぐのコースです。

   

   ※ クラブハウスはありませんでしたが、ご覧のような休憩施設がありました。   

 ここはコースに辿り着くのがけっこう大変である。私は先日雨に見舞われたときに周辺をぐるぐると廻りながらなんとかその場所見つけることができたので、今日はスムーズにコースに辿り着けた。

 日曜日の上、天気も良かったがコースでプレイをしている人はそれほど多くはなかった。私は早速プレイを始めた。第1ホールのティーグランドに立って、そこがBコースに当たる「れんぎょうコース」と分かったが、そのままプレイを続行した。

  

  ※ Aコースの1番ホールですが、ご覧のようにコースは荒れていました。 

 ここのコースはけっして整備されたコースとは言い難かった。コース内は芝生というよりクローバーが目立つどちらかと言えば荒れたコースと私には映った。ところが何が幸いするか分からない。私は1番、2番、3番と表示されたpar数より1打少ない打数でプレイすることができた。その後も意外に好調で「これは自己新がでるかも?」と思ったことが災いとなった最終9番ホールでpar3のところで4を叩いて残念な結果となった。それでも9ホール27は自己新かもしれない。

   

    ※ グリーン周りもご覧のとおりかなりの荒れ具合でした。

 しかし、Aコースの「かえでコース」では元の木阿弥で、「れんぎょうコース」の27は たまたまだったということのようだ。

 それでもなぜたまたまとなったのかと考えたのだが、それはコース自体は荒れてはいたが、全体は短く刈られていてフェアウェイを外しても打ちにくくはなかったこと。コース全体に起伏がなく、コースが途中から折れ曲がっているドックレッグするコースがなかったことなど、易しいコースだったことがその要因だと思われる。

   

   ※ 河川敷コースだけに木々は植わっていなく、平坦なコースでした。

 「札幌市のパークゴルフ場めぐり」は全部で65コースである。まだ半分にも達していない。今年中にどれまでその数を伸ばせるだろうか?                                                                                                            

《コース概要等》

〔住      所〕東区豊水大橋上流左岸

〔コース概要〕・18ホール、パー66 総延長 約907m

〔休      日〕水曜日

〔利用時間〕8:00~17:00 〔駐車場〕有(82台)

〔プレイ料金〕無料  〔ティー〕有

〔問い合わせ〕川下公園管理事務所 ☎879-5311

〔訪問日&私の成績〕20/10/11    れんぎょうコース 27/33 かえでコース 32/33


札幌でしかできない50のこと〔24〕ジンギスカン 義経

2020-10-10 19:20:13 | 札幌でしかできない50のこと

 ジンギスカンといえば北海道料理の定番の一つである。その中で「義経」は隠れた名店として通には名の通った店だという。今回「札幌でなければできない50のこと」にリストアップされたことから初めて訪れてみたが期待に違わぬ美味しさだった。

                                        

   ※ 「ジンギスカン 義経」の暖簾です。

 「札幌でしかできない50のこと」の登録№036は北海道の肉料理といえばジンギスカンと言われるほど道民に愛されているジンギスカン料理店の代表(?)「義経」である。

 ガイドマップでは「ラムはしゃぶしゃぶにする」と題して、次のように紹介している。

 「ジンギスカンが食べられる居酒屋。味付きのジンギスカンに加えて頼んでほしいのは、名物の『ラムしゃぶ』だ。臭みがなくて食べやすく、残ったスープに入れる締めラーメンも人気だ。店員さんの気さくな人柄にもファンが多い。」

 私は焼肉が大好き!というほどではないが、それなりに食す方であるが、妻が全く肉を食さないこともあり、市内の焼肉店に出向いて食すということはほとんどない。

 だからジンギスカンについても、さまざまな集まりの懇親会の会場として「サッポロビール園」や「アサヒビール園」、あるいは「ツキサップじんぎすかんクラブ」などに行った経験はあるが、市内にあるいわゆる市井のジンギスカン店にはほとんど足を踏み入れたことがない。

 今回、初めて「義経」のような個人経営のジンギスカン店を訪れた。

 「義経」はJR札幌駅北口から徒歩10分ほどの北大南門近くにあり、創業が昭和37年という老舗である。午後5時開店ということで、私は5時を少し回ったくらいの時刻に入店した。本来なら人気店らしいのだが、折からのコロナ禍もあり、私が行った時には焼肉を食していない中年のカップルが店の名物女将と談笑している人組だけだった。

   

   ※ 店内はカウンター席とテーブル席、そして奥には畳間の宴会席もあるとのこと。

   

   ※ カウンター内で向こう向きに座っている方が名物女将と称される方のようです。

 私にカウンター席に座ると、スタッフが注文を聞きに来たので「まずはジンギスカン一人前(750円税別)を、その次にラムしゃぶ(900円)をいただきたい」と申し入れた。飲み物は生ビールにした。

   

   ※ おしながきですが、リーズナブルな価格設定です。

 最初にジンギスカン肉を焼くとき独特のジンギスカン鍋がガスコンロに架けられた。(ここの店は味付きジンギスカンを提供するからであろうか、鍋には油を落とす隙間が入っていないタイプの鍋だった)そしてジンギスカン一人前が運ばれてきた。付け合わせの野菜はカボチャ、タマネギ、モヤシの三種だった。ジンギスカン肉を運んできたスタッフは「焼き方は分かりますか?」と問うてきた。道産子の端くれとして「えゝ、なんとか」と返答したが、初心者のつもりで聴いておくべきだったかな?  

 味付きジンギスカンは、ジンギスカンの通から言わせると「邪道」と言われることもあるが、私はこちらの方が好みである。ジンギスカン特有の臭みも抑えられ、甘過ぎない味付けは美味しかった。駅近くにあり、道外客も多いに違いないジンギスカン店としては賢明な選択のように思える。(ジンギスカン初心者にはあの独特の臭みが強敵とも聞いた)

   

   ※ 北海道のマークが象られたジンギスカン鍋です。

   

   ※ こちらが味付きジンギスカン一人前です。

 続いて、鍋を取り換え「ラムしゃぶ」である。こちらは付け合わせの野菜も豊富だった。ハクサイ、長ネギ、モヤシ、トウフ、シラタキが付いてきた。スタッフから「赤身が消えるか消えないくらいの間に食すると良い」とのアドバイスをいただき、そのことを忠実に守りながら、ほど良い加減のところで用意されたやや甘めのあっさりとしたポン酢たれにつけて食した。こちらも外れではない、満足すべき味で、さすがにランクアップされる一店である。

   

   ※ 昆布だしとなるしゃぶしゃぶの鍋です。

   

   ※ ラムしゃぶ一人前です。

 ところが!ジンギスカンを一人で食するなどということは味気ないことこのうえない。ジンギスカンばかりでなく、焼肉一般はやはりワイワイガヤガヤと談笑しながら楽しく食するのが常道ではないだろうか?先述したようにまったく肉を食さない妻と家庭で食する焼肉の方がずっーとましだということを実感した。

 なお、紹介文にもあるが、90歳を超えた名物女将をはじめ、スタッフの方々がとてもフレンドリーなのが印象的だった。機会があれば友人を連れて再訪したい。                                                                                   《ジンギスカン 義経 概要》

〔住  所〕札幌市北区北7条西5丁目

〔電  話〕011-716-6801

〔開館時間〕17:00~23:00   

〔休    日〕日曜・祝祭日

〔駐車場〕 無


木組 分解してみました

2020-10-09 15:39:52 | 作品展・展覧会等

 木組…、それは我が国には太古の昔から木と木を組み合わせることで、さまざまなものを作り上げるという文化を育んできた。そうした木組の技術の一端を垣間見ることができる展覧会を覗いてみた。

          

          ※ 「木組 分解してみました」展覧会ポスター

 竹中大工道具館が主催する「木組 分解してみました」展覧会がJRタワープラニスホールで開催されていると知って妻と二人で出かけてみた。竹中大工道具館は開館35周年を記念して全国巡回展として開催しているとのことだった。

 「木組」とは、木の性質を利用して「木と木を」隙間なく「組み合わせる」ことで、木材は最も力強くかつ美しく表現することができるといわれている。接着したり、金物で接合したりするのではない木材のみで組み合わせる技術である。木組の技は日本人独特の繊細さと緻密さが発揮された技術であるとも云われている。

 札幌エスタ11階にある「プラニスホール」に入って、まず目にドーンと飛び込んできたのは岩国市にある「錦帯橋」の1/2.5モデルだった。木によるアーチ構造の錦帯橋は有名であるが、その1/2.5モデルの一部を目の当たりにできたのは幸運だった。

   

   ※ 「錦帯橋」の1/2.5モデルの一部がドーンと展示されていました。

   

   ※ 実際の岩国市に架けられている「錦帯橋」です。

 会場内にはさまざまな木組みの例が展示されていた。古来から伝えられてきた技術、あるいは技術の進歩によってさらなる発展を遂げた木組みの技術の粋が集められていた。そしてそれらの技術を組み合わせ、地震など災害にも強い歴史的な木造建築を数多く残す ことができたのも木組みの技術があったからこそ、と思わずにはいられない。

  

  ※ 継手仕口の「腰掛け鎌継ぎ」という技術です。

     

     ※ 寺社建築などに用いられる「杉丸太の捻子組」という技術です。

 会場内でもう一つ目を惹いたのが「組子細工」である。「組子細工」は建築の世界の木組とは異なるが、正確な設計と熟練の技術を必要する繊細さと緻密さを要求される点は木組と同じである。その細やかさ、技術の高さは見るものを圧倒する力があった。

   

   ※ 「組子細工」の作品です。

   

   ※ 組子細工の一部を大写ししたものです。

 主催者である「竹中大工道具館」はもちろん建築・設計の大手・竹中工務店の関連機関である。展示からは、木材建築の良さを見直し、技術の進歩によって木材による中高層建築に取り組んでいることをPRするねらいもあったようだ。いただいたリーフレットによると国内においてはさまざまな公共施設や学校、社屋などで木工建築の多くのプロジェクトが進行中のようだ。

 木材建築の良さが今見直され、さらなる発展を遂げているようである。

 なお、展覧会の会期は10月25日(日)までである。興味のある方は覗いてみることをお勧めしたい。観覧料は無料である。


札幌市のパークゴルフ場めぐり〈26〉東雁来公園コース

2020-10-08 15:57:43 | 札幌市のパークゴルフ場巡り

 久しぶりのパークゴルフだった。その久しぶりが功を奏したのか何なのか?なんと私はホールインワンを記録する幸運に恵まれた。しかし幸運だったかどうか?通り雨のために2度もプレーを中断しなければならなかった…。

   

 記録を見ると約半月ぶりのパークゴルフだった。「東雁来公演コース」は豊平川の左岸沿いに位置する「札幌サッカーアミューズメントパーク」に隣接する比較的新しい公園だった。(公園内にもサッカー場2面がある)

   

   ※ 東雁来公園コース全体を俯瞰したところです。空には若干青空も覗いていたのですが。

 パークゴルフ場に着いた時(11時ころ)、雨は降っていなかったが重い雲が垂れ込めていたためか、プレーをしている人は一人もいなかった。

 さっそくプレーを始めたが、無料コースの割にはコースが新しいためか、比較的整備されたパークゴルフ場という印象だった。

   

   ※ 1番ホールです。(55m パー4)

 1番(パー4)を4打、2番(パー4)を5打と、久しぶりのプレーとしては仕方のない成績かな?と思いながらプレーをしていた。そして3番は39mのパー3だった。第1打は上手くスィートスポットに当たり、真っすぐにボールがホールの方に向かっていったという感覚はあった。私はティーを拾うためにボールの行方を見ていなかった。ティーを拾いホールに向かったが、ボールが見当たらない。「?」と思い、「もしかして…」と思いながらホールに近づくと、なんとホール内にボールが入っているではないか!初めての経験だった。とその途端、雨が激しく降り出した。私はほうほうのていで車の中に逃げ込んだ。

   

   ※ ホールインワンと分かって改めてティーグランドに戻ってホール表示を写しました。

   

   ※ 私が運良く第1打で沈めた3番ホールです。

 雨は通り雨だったらしく間もなく降りやんだので、再びプレーを開始した。先のホールインワンはあくまで幸運の1打であって、その後は一進一退の成績で終始していたが、またもや途中から雨となり、再びプレーを中断し、その後また晴れてと、都合2度の中断を挟んで9ホールを終えることができた。

   

   ※ この6番ホールは右に左に2度も折れ曲がる難しいコースです。

   

   ※ ホールの旗は右に曲がったその先に見えます。

 平日の上、雨が降ったり止んだりの天候だったこともあり、パークゴルフ場ばかりでなく、 公園内にも人影はなかった。

 私はこの日、「東雁来公園コース」も含めて「豊平川緑地コース」の2コースも回る予定で自宅を出たが、雨が降ったり止んだりの天候のために断念することにした。しかし、ただ帰るのはいかにも惜しい。そこで雨の中を二つのコースの駐車場の位置を確認する作業だけ終えて帰路に就いた。

   

   ※ 6番のグリーンですが、まあまあの整備状況だということがお分かりと思います。

《コース概要等》

〔住      所〕東区東雁来12条4丁目

〔コース概要〕・9ホール、パー33 総延長 約418m

〔休      日〕月曜日

〔利用時間〕8:00~18:00 〔駐車場〕有(30台)

〔プレイ料金〕無料

〔問い合わせ〕東区土木部 ☎781-3521

〔訪問日&私の成績〕20/10/06    29/33

 

 


札幌でしかできない50のこと〔23〕札幌市こども人形劇場こぐま座

2020-10-07 16:15:40 | 札幌でしかできない50のこと

 「こぐま座」は日本初の公立の人形劇場だということである。設立は1976年だというが、私は恥ずかしながらこれまで訪れたことはなかった。「さっぽろでしかできない50のこと」にリストアップされていたことから、この度初めて訪れてみた。                                       

   

   ※ いかにもこども人形劇場といったかわいい外観の「こぐま座」です。

 「札幌でしかできない50のこと」の登録№015は日本で初の公立の人形劇場として設立された「札幌市こども人形劇場こぐま座」である。

 ガイドマップでは「公園で人形劇を観る」と題して、次のように紹介している。

 「中島公園内にある。公立としては日本で初めての人形劇専門劇場。紙芝居や腹話術の 公演もある。料金は公演により異なるが、ほとんどが3歳以上300円前後。公園散策の合間に親子で立ち寄ってみるのもよいだろう。週末はほとんど公演を行っている。」

 札幌市内には、こぐま座のほかにもう一つ、東区に姉妹劇場として「やまびこ座」という人形劇場があり、私はそこを2度ほど訪れているが肝心の本家であるこの「こぐま座」は傍を通ることは数限りなくありながら訪れるのは初めてだった。

 「こぐま座」は土・日・祝日に公演していると知ったので10月3日(土)の午後2時開演の部を観ることにした。

   

   ※ 開演前、スタッフたちが人形を手に呼び込みをしていました。

 劇場には開演20分前に入場した。ところが観客は私一人である。「これは心細いなぁ」と思いながら開演を待った。ところが開演10分前頃から親子連れが次々と入ってきた。そして開演前には定員30名(コロナ対策)のところ20名近くが入っていたようだ。観客の中心である子どもたちは開演前ギリギリまで劇場前の公園の遊具で遊んでいて、それから入場するということのようだ。

   

   ※ 開演前ステージにおろされていた緞帳です。

 この日の演目は「ごきげんなライオン」「銀河鉄道の夜」の二本立てだった。

 「ごきげんなライオン」のほうは、いわばオーソドックスな人形劇で大きな人形と分かりやすいストーリーで子どもの受けも良かったようだ。

 一方、「銀河鉄道の夜」は題材としても幼児には難解なうえ、紙芝居の枠のような中で小さな人形を操るステージは、凝った演出にも見えたが、子どもたちにはまったく受けなかったようだ。

   

   ※ 「銀河鉄道の夜」の一場面です。

 人形劇の世界もおそらくさまざまな試行錯誤が繰り返されているのだろうと思われる。ただ、その原点は子どもの中に豊かな心を育むことではないだろうか?突然訪れた外部の者が生意気云って申し訳ありません。

 それはともかくとして、札幌市の人形劇場が公立としては全国初めての施設であり、その後設立された公立の人形劇場のモデルとなったと聞いて、少しは誇らしく思った私である。札幌の子どもたちな豊かな心が育まれるようこれからも寄与していただきたいと思った。                                                                                                           

《札幌市こども人形劇場こぐま座 概要》

〔住  所〕札幌市中央区中島公園1番1号

〔電  話〕011-512-6886

〔開館時間〕9:00~17:00   

〔休    日〕月曜日(月曜が祝日のときは火曜休館)

〔駐車場〕 無

 




kitara 北海道を元気にするコンサート

2020-10-06 15:51:20 | ステージ & エンターテイメント

 アンサンブルも良いが、やはりフルオーケストラの音の厚みは魅力たっぷりである。札幌コンサートホールKitaraが主催する「kitara 北海道を元気にするコンサート」で札幌交響楽団の本格的なコンサートを楽しんだ。

       

 10月4日(日)午後、札幌コンサートホールKitaraにおいてkitara 北海道を元気にするコンサート」~北の大地にエールを~と題するコンサートを楽しんだ。

 出演は、指揮が坂哲朗さん、ソプラノが中江早希さん、そして管弦楽が札幌交響楽団という構成で、「ベートーヴェンの交響曲 第7番」を全曲演奏するという本格的なコンサートだった。

 指揮者の坂哲朗さんは初めて聞く名前だったが、調べてみるとヨーロッパなどでも活躍する若手(といっても当年52歳のようだが)の指揮者であり、指揮ぶりも若さ溢れる指揮が印象的だった。一方、ソプラノの中江早希さんは北海道鷹栖町の出身で、北海道教育大学岩見沢校で声楽を学んだあと、東京芸術大学の大学院を修了され、現在は全国的に活躍されているソプラノ歌手である。豊かな体格でキタラの大ホールに響き渡る声量豊かな歌声は会場を圧するばかりであった。 

                ※ 指揮者の坂哲朗さん(右)とソプラノの中江早希さん    

 今回のコンサートで演奏された曲目は次のとおりである。

 ◇ベートーヴェン/交響曲 第7番 イ長調 作品92

           第1楽章 ポコ・ソステヌート - ヴィヴァーチェ

           第2楽章 アレグレット

           第3楽章 プレスト、アッサイ・メノ・プレスト

           第4楽章 アレグロ・コン・プリオ

 ◇パッヘルベル/カノン ニ短調

 ◇J.S.バッハ/アヴェ・マリア

 ◇チャイコフスキー/組曲 第4番 ト長調「モーツァルティアーナ」

作品61より 第3曲“祈り”

 ◇ヘンデル/歌劇「セルセ」 HWV40より“懐かしい木陰よ(オンブラ・マイ・フ)

 ◇モーツァルト/歌劇「魔笛」K.620より

          序曲

          夜の女王のアリア“復讐の心は地獄のようにわが胸に燃え”

〈アンコール〉

 ◇直江香世子/ポイボスの扉

 クラシック初心者の私にとってはベートーヴェンの交響曲 第7番は初めて聴く曲だったが、重厚なベートーヴェンの曲が札響の見事な演奏で私の耳に届いた。その中でも私には曲想がちょっと変わった第2楽章が特に心地良く聴こえてきた。

 また、アンコール曲の「ポイボスの扉」は中江さんにとっては特に思い入れのある曲とのことで、彼女が作詞し、友人の直江香世子さんが作曲した曲だそうだ。その思いとは彼女が第一期の札響合唱団に属していたこともあり、札響に対する思いを込めた曲ということだ。中江さんが思いを込めて歌いあげた「ポイボスの扉」は聴いていた聴衆にも伝わる一曲だった。

  

 今期はこれからも札響を聴く機会が二度ほどある。たっぷりと札響を楽しみたい。


札幌でしかできない50のこと〔22〕さっぽろ地下街

2020-10-05 17:06:49 | 札幌でしかできない50のこと

札幌の地下道は全国的にみてもかなりの普及率ではないだろうか?地下鉄大通駅を中心に近年は東西南北にかなり長くなっている。その中においても「さっぽろ地下街」は長くその中心で在り続けている。今回改めて「さっぽろ地下街」を中心に歩いてみた。                                                

   ※ 札幌市中心部の地下道全体の図です。

 「札幌でしかできない50のこと」の登録№010は雪国である札幌だからこそその優位性が際立つ「さっぽろ地下街」である。

 「さっぽろ地下街」についてはガイドマップでは「晴れの日も雪の日も潜る」と題して、次のように紹介している。

 「地下鉄大通駅周辺には長い地下道が張り巡らされており、中心部にはオーロラタウン、ポールタウンというショッピング街がある。雨や雪の日でも濡れることなく移動できる地下道は、雪国らしい発展のひとつ。」

 札幌の地下道は2011年にJR札幌駅地下と地下鉄大通駅地下が繋がって「札幌地下歩行空間(通称:チ・カ・ホ)」が完成したことにより、札幌中心街の地下道が一つに繋がった。このことはガイドブックが言う、札幌の中心街において晴れの日も雪の日も札幌人は地下に潜ったまま用件を果たすことができるようになった。

 その札幌の地下道の全体を表す図がウェブ上で見つかったので、拝借して掲載することにする。

 図が札幌中心街の地下道であるが、「地下街」となると、これは紹介文にあるように各ショップが途切れることなく繋がっているオーロラタウン(310m)とポールタウン(400m)を指すことなのであろう。オーロラタウンとポールタウンは1971年(昭和46年)に開通しているから来年で実に半世紀の歴史を刻む地下街である。その長さは( )内に示したとおりであるが、その後札幌市の地下道は伸び続け、先の図のような現況である。図をみるかぎり総延長はかなりの長さとなる。特に東西に延びる地下道は直線で1.7キロにもなり、真っすぐ伸びた地下道としては全国一を誇るそうだ。

 私は過去に札幌の地下道全てを歩き、歩測によっておおよその距離を計測してみたが、そのときは総延長が7.7キロと出た。(その時のブログの投稿はこちら)したがって、現在の札幌の地下道の総延長はおおよそ7.7キロくらいということだろう。  

 私は某日、この記事を書くために写真を撮りながら改めて地下街を中心に地下道を歩いてみた。すると、やはりコロナ禍のためか通常より人々の往来は少ないようだった。

 まず、地下鉄大通駅から札幌テレビ塔に向かって伸びる「オーロラタウン」をテレビ塔側から大通駅に向かって歩いた。オーロラタウンはポールタウンに比べると人々の往来がやや少ないと感ずる。このことはオーロラタウンに出店している経営者にとっては残念な ことと思われるが、ポールタウンが繁華街のススキノに通じているのに対して、オーロラタウンの場合はテレビ塔で行き止まりとなってしまっていることがその要因と考えられる。(もっともオーロラタウンと繋がる形で地下鉄「バスセンター前」駅まで伸びている地下道もあるが…)

   

   ※ オーロラタウンの地下鉄大通駅側の入り口です。

   

   ※ オーロラタウン東端の札幌テレビ塔に通ずる階段とエスカレーターです。

   

 ※ 朝早い(午前10時過ぎ)ためまだ閑散としているオーロラタウンを東端から写しました。

 ポールタウンに比べて、オーロラタウンの特徴は「小鳥の広場」とか、「オーロラプラザ」、「オーロラスクエア」といった店舗以外の施設の充実も図っている点だろう。一方のポールタウンの方は店舗以外に目立った施設は目に入ってこない。

   

   ※ オーロラタウンに設けられた「小鳥の広場」です。

   

   

   ※ イベントなども催される「オーロラプラザ」の空間です。

   

   ※ オーロラタウンばかりでなく、ポールタウンでも目にした閉店した店舗です。(コロナ禍の影響が出ているようです)

   

   ※ ポールタウンの地下鉄大通駅側の入り口です。

   

   ※ ポールタウンもいつもと比べると人々の往来は少なかったようです。

   

   ※ ポールタウンはもう一つの商店街の狸小路とも繋がっています。

   

   ※ ポールタウンの南端は写真の地下鉄「ススキノ」駅とも繋がっています。

 先述したが完成後50年が経とうしている「札幌地下街」を中心として、その後札幌市内の地下道は伸び続けている。特に地下鉄大通駅と地下鉄札幌駅が地下で通じたことにより、札幌の地下道は全てが通じることになった。このことによって札幌の中心街のうちかなりの範囲が地下で繋がった。このことはガイドブックの紹介文にもあるように、「雨や雪の日でも濡れることなく移動できる…」というメリットが生まれた。特に半年間深い雪に埋もれる(ちょっとオーバーな表現だが…)札幌にとっては有益なインフラである。 

    

   ※ 地下鉄大通駅と地下鉄札幌駅とを繋ぐ地下歩行空間(チ・カ・ホ)です。  

   

   ※ チ・カ・ホを通過し、地下鉄札幌駅のフロムナードの様子です。

                                                

    ※ 地下道の中では最も人通りが少ないと思われるさJR札幌駅北側の地下道です。

    ※ 今回の写真は朝早かったこともあり、いずれも行き交う人が少ない印象を与えます。また、私が意図的に人の姿を避けて撮影していたこともお断りしておきます。                                                               

《さっぽろ地下街 概要》

〔住  所〕札幌市中央区(地下鉄大通駅周辺)

〔電  話〕011-231-6060(札幌市都市開発公社代表電話)

〔営業時間〕10:00~20:00   ※一部店舗により営業時間が異なる。

〔定休日〕無

〔駐車場〕大通地下駐車場の無料駐車券の利用制度あり

 


PMF Connects LIVE! 豊平館

2020-10-04 16:56:08 | ステージ & エンターテイメント

 PMF Connects LIVE!第3弾である。第2弾のときと同じメンバーの演奏も由緒ある建物の室内で聴くとずいぶん趣が違って聴こえてきた。明治初期、北海道開拓使が要人の接待並びに宿泊施設として建設した国指定重要文化財の室内でクラシックを楽しんだ。

   

   ※ 会場となった国指定重要文化財の「豊平館」の建物です。

 10月2日(金)夕刻、PMF Connects LIVEの第3回目の演奏会が由緒ある豊平館の2階ホール(広間と称しているようだ)で開催された。参加を申し込んだところ運良くチケットを入手でき参加することができた。会場はそれほど大きくなく、互いの間隔を広くとるため聴衆は30名だった。

   

   ※ 会場2階の大広間のエントランスです。

 演奏は、第2弾の札幌市民交流プラザSCARTSのときと同じTrio Bellaの第一ヴァイオリンの能登谷安紀子さん、第二ヴァイオリンの小林佳奈さん、そしてチェロの中島杏子さんの三人の方だった。そして後半にはその三人に加えて同じくPMF修了生のフルートの八條美奈子さんが加わりクァルテットFleurs PMFでの演奏となった。なお、「Trio Bella」とは、「美しい三人組」とでも訳されるようである。また「Fleurs PMF」とは、「花のPMF組」とでも訳されるだろうか?

   

   ※ 演奏を待つ会場の大広間です。

 演奏された曲目は次のとおりである。

〔弦楽三重奏 Trio Bella〕

 ◇ヘンデル/王宮の花火

 ◇能登谷安紀子/「サマーフォレスト組曲」Ⅰ森の雫 Ⅱ夏の記憶 Ⅲ波 Ⅳ風

 ◇マスカーニ/間奏曲

 ◇マルグリット・モノー/愛の讃歌

 ◇ヴィクター・ヤング/Around the World

〔フルート四重奏 Fleurs PMF〕

 ◇モーツァルト/フルート四重奏曲 ニ長調 k.285

 ◇能登谷安紀子/Mint  Blue Moon

 ◇岡野貞一/『故郷』の主題による変奏曲

 前述したが、Trio Bellaの「王宮の花火」や「サマーフォレスト組曲」などは札幌市民交流プラザSCARTSでも聴いた曲である。しかし、会場が違うと私の耳にはずいぶん違って聴こえてきた。厚手の絨毯を敷き詰めたクラシカルな空間で聴く弦の響きは独特の雰囲気を伴って私の耳に届いた。私にとっては得難い体験だった。三人の実力ある演奏は会場に負けないほどの素晴らしい演奏を披露してくれた。

       

       ※ 「Trio Bella」の三人の演奏者です。(詳細は9/29のブログを!)

 フルートを加えた「フルート四重奏曲」などは、フルートが主役で弦楽器は伴奏的な役どころであったが、フルートの八條さんもかなりの実力者らしい。自信たっぷりに「フルート四重奏曲」をはじめ3曲を素晴らしい演奏で締めくくった。

       

       ※ フルートの八條さん(右下)を加えた「Fleurs PMF」の4人です。

 このところ私はクラシックづいている。近日中には札響のフルオーケストラのコンサートも控えている。大いに楽しみたい。


石狩川河岸遡行トレッキング(夏版)を振り返る

2020-10-03 18:58:28 | 石狩川河岸遡行トレッキング(夏バージョン)

 2018年9月から3年越しに15日間をかけて石狩川の河岸を遡るという私が勝手に企てたプロジェクトも去る9月27日、私がこれまた勝手に源流とした(正確には石狩岳が石狩川の源だそうだ)「大雪ダム」に到達することができた。この3年間をざーっと振り返ってみたい。

   

   ※ スタート地点となった日本海に注ぐ石狩川の河口です。(右手が石狩川)

 石狩川河岸遡行の冬バージョンを始めた2014年のときも石狩川河口に立った時は大雪ダムを目ざそうなどという大それたものではなかった。2018年の秋に石狩川河口に立った時

も、まだ冬バージョンは完成していなかったが、「夏バージョンもあってもいいかな?」という軽い気持ちからスタートしたのだった。

 その軌跡を追ってみると…

 ◇第1日目 18/9/10  石狩川河口 ⇒ 石狩河口橋      約12Km

 ◇第2日目 18/9/15  石狩河口橋 ⇒ 豊平川河口      24.4Km

 ◇第3日目 18/9/12  豊平川河口 ⇒ 豊幌         28.5Km

 ◇第4日目 18/10/08  豊幌    ⇒ 月形大橋       34.5Km

 ◇第5日目 18/10/09  月形大橋  ⇒ 奈井江町       31.5Km

  ◇第6日目 19/8/27  奈井江町  ⇒ 石狩川・空知川合流点 23.0Km

  ◇第7日目 19/8/28  合流点   ⇒ 石狩川・江部乙川合流点19/3Km

  ◇第8日目 19/8/29  合流点   ⇒ 深川橋        21.5Km

  ◇第9日目 19/9/15  深川橋   ⇒ 神納橋        19.3Km

  ◇第10日目19/9/16   神納橋   ⇒ 旭橋(旭川市)    27.8Km

  ◇第11日目20/9/10   旭橋    ⇒ 栄園橋        19.6Km

 ◇第12日目20/9/11   栄園橋   ⇒ 安足間駅       30.2Km

 ◇第13日目20/9/12   安足間駅  ⇒ 「真勲別」バス停   16.8Km

 ◇第14日目20/9/26  「真勲別」  ⇒ 滝見台        19.5Km

 ◇第15日目20/9/27     滝見台    ⇒ 大雪ダム        21.1Km

   

   ※ 江別市で千歳川(手前)が石狩川と合流します。

  こうして振り返ってみると、夏は冬に比べて稼ぐ距離がまったく違っている。冬は道なき道をスノーシューを駆って本当の河岸を辿り歩いたのに対して、夏は主として堤防歩きとなった。そのため冬は32日間を要したのに対して夏はその半分にも満たない15日間で同じ行程を終えることができた。ただ、堤防歩き(または国道歩き)では肝心の石狩川の流れを目にする機会がグッと減ってしまった。当たり前と言えば当たり前なのだが、夏の石狩川は容易に河岸には寄らせてはくれなかった。そのため、私はトレッキング中にその意義について悩んでしまうことも度々だった。しかし、例え石狩川の流れを目にする機会が少なくとも、北海道で一番(日本で第3位)長い大河の河口から源流まで辿るという行為に意味を見出したいと思いながらのトレッキングだった。

   

   ※ 深川橋の下流で堰を豪快に滑り落ちる石狩川です。

 私はトレッキング中に「歩き旅とは最も贅沢な旅ではないか」と綴った。その思いはますます強くなりつつある。時間と経費をかけ、一見バカバカしい企ては、現代のように交通機関が発達し、サービス業が素晴らしい宿泊設備を提供してくれる時代に「なんて酔狂な試みなのだろうか?」と訝る向きもあるのではないだろうか?しかし、便利な世の中になったからこそ、一見不便なこうした旅を志向することに大きな意義を見出したいのである。現職時代にはまったく思いもつかなかった旅の形態であるが、退職して自分の時間が持てたからこそ実現できる旅の形態である。

    

   ※ 旭川市のシンボル、石狩川を跨ぐ「旭橋」です。 

 しかし、そうした私が言う贅沢な旅も健康な身体があってこそである。最近になって登山をするにしても、歩き旅をするにしても、どこかで年齢を意識するようになった。そろそろ潮時なのかな?と思うこともしばしばである。

   

   ※ 私がゴールと設定した「大雪ダム」です。

 まずは一度目標を達成した余韻に浸りながら、今後のことをゆっくりと考えてみようと思っている。


石狩川河岸遡行トレッキング 15(最終章)

2020-10-02 15:30:55 | 石狩川河岸遡行トレッキング(夏バージョン)

  滝見台 ⇒ 大雪ダム  トレッキング期日‘20/9/27

 3年越しの夏の石狩川河岸遡行のプロジェクトもいよいよ最終日を迎えた。天気はけっして良くはなかったが、無事に目的を達成することができてホッとしているのが正直な気持ちである。夏、冬を通して移り変わる石狩川の表情を見つめながらのトレッキングは私にとって思い出多いものとなった。

 朝、午前7時車を昨日のゴール地点の「滝見台」に移動した。天気は雨は降っていないものの、雲が低く垂れこめ「流星の滝」の上部にも雲がかかっていた。

   

   ※ 朝の滝見台の駐車場には我が愛車ともう一台が停まっているだけでした。

   

   ※ 「流星の滝」の上部には霧(雲)が厚く立ち込めていました。

   

   ※ 滝見台のところを流れる石狩川です。

 早速、「滝見台」の直ぐ横に伸びる長さ3.4キロという長~い「銀河トンネル」に入った。トンネル内は車道と歩道が柵で仕切られているため、それほどの恐怖感は感じなかった。ただ大型トラックが通過するときトンネル内に響き渡る轟音には耳を塞ぎたくなった。また、眼には見えないものの車が通過する際は大量のチリが舞い上がっているかと思うと息が詰まる思いがした。そうした中での約40分間は文字通り難行苦行の行進だった。

   

   ※ 「銀河トンネル」の層雲峡側入り口です。

   

   ※ トンネル内は こうした光景が変ることなく3.4キロ続いていました。

 トンネル内では新しい発見もあった。トンネル内にはかなりの密度で「非常電話ボックス」が設けられていた。おそらくほとんど使われることはないのだろうが、もしもの時には貴重な連絡手段である。メンテナンスが大変ではないだろうか?などという余計なことを独りぼっちのトレッキングでは考えてしまった。また、貴重だったのはトンネル内のところどころにトンネルの両方の入口からの距離の表示があったことだ。おそらく歩くもの以外は気づかないと思われるが、歩く者にとっては暗い中距離感のつかめない中では励みとなり、頼りになる存在だった。

   

   ※ このように「非常電話」のボックスがトンネル内にはいたるところにありました。

   

   ※ このような表示が目安にもなり、励みにもなりました。

 トンネルを抜けると、本当に心からホッとした。空気もことのほか美味しかった。と思ったら、一つの橋(大函橋)を越えるとまたまたトンネルだった。こちらは長さ570mの「新大函トンネル」である。こちらはトンネルに入る際に向こう側の出口が見えたので精神的には楽であった。

   

   ※ 銀河トンネルを出たところの石狩川の流れです。

   

   ※ 銀河トンネルに続いて現れた「新大函トンネル」(570m)です。

 「新大函トンネル」を越えると、そこは景勝地「大函」である。景勝地とは云っても寂しかった。ただ駐車場があるだけでトイレ施設も閉鎖されていて何もなかった。以前は確か売店などもあったように記憶しているが、層雲峡観光も下火なのだろうか?このあたりからは天気も霧雨状態となり寒々とした光景だった。私は閉鎖されたトイレの建物の陰で休憩をとりながらライブレポを発信した。

   

   ※ 層雲峡の景勝地の一つ「大函」です。

   

   ※ 大函の間を流れる石狩川です。

 「大函」を過ぎると、直ぐに石狩川が大きく広がっている。それは「本流ダム」に堰き止められたために溜まった湖のようだった。その湖は道路近くまで迫っている。一年前の2月、私はスノーシューでここを通過したとき、湖に迫る急斜面を恐る恐る通過したことを思い出していた。

   

   ※ 大雪ダムのすぐ下流にこのような「本流ダム」があるのは知られていないのでは?

   

   ※ 本流ダムに堰き止められてできた湖(?)です。

   

   ※ 冬の時、私は国道と湖に挟まれたこの急斜面をスノーシューで歩いたのです。

 冬の際はあくまで石狩川の源流を探ろうとその名もなき湖の先も石狩川の流れを追って林の中を突き進んだが、今回はあくまで国道を進んだ。「大函」から「大雪ダム」まではけっこうきつい上りが連続する道だった。途中には「大雪ダム発電所」に向かう作業用道路の入り口があった。(冬の時に、私はこの作業用道路で北電の社員から「この先は行くことができない」と退去を言い渡された)

   

   ※ 大雪ダムが近づいて、国道わきの崖には崖の崩落防止の施設が目立ちました。

   

   ※ ダムの上を帯広、ぬかびら温泉郷方面の国道が走っています。(右方向)

 その冬の際は「大函」から「大雪ダム」まで3時間以上を要したので、国道上でも2時間近くかかるのでは?とみていたが「大函」から「大雪ダム」まで45分で到達してしまった。距離の目算が甘かったようだ。

 

  ※ 目的地だった「大雪ダム」湖三態です。全体に曇っていますが、一瞬薄日が差す瞬間がありました。

   

   

   

   

   ※ ダム湖の反対側はロックフィルダムの特徴である岩石を積み上げた斜面が広がっていました。

   

   ※ ダムの下流ですが、石狩川の流れは見えません。

 私はこの日9時20分、目的地だった「大雪ダム」に到達した。到達した際に若干の薄日が差してきたことを私は内心静かに喜んだ。しかし、気温は低かった。手持ちの温度計はたった8℃で、風も吹いていた。私はダムに併設された建物の陰で風を避けながらライブレポを発信し、しばし行動食を口にして休憩するのがせいぜいだった。合計15日間を要した「石狩川河岸遡行プロジェクト」の完成だというのに、僅か20分間の滞在でそそくさと「大雪ダム」を後にした私だった。ライブレポからも発信したように、当初帰りはバスを利用しようと思っていたが、午後のバスを待つのは現実的ではないと判断し、帰りも自らの脚で「滝見台」へ帰り着いた。

   

  ※ 帰りに再度歩くことになった銀河トンネルをようやく抜けようとしているところです。

 そして層雲峡まで戻り、プロジェクト完成の祝い善(?)としてはまことにチープな旭川ラーメンを食して、帰路に就いたのだった。                                          

   

   ※ 層雲峡のラーメン店「登山軒」の外観です。  

      

   ※ この旭川ラーメンの醤油が美味しかったぁ!                             

 この日の総歩行距離 21.1km (歩数 28,591歩)