田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

札幌ぶらり散歩 19 そこは昔、子女教育の殿堂だった?

2014-11-05 19:12:28 | 札幌ぶらり散歩 & Other
 なんともオーバーなタイトル名で気が引けるのだが、それは住宅街の中に昔の面影を残しながらひっそりと建っていた…。 

 西区の八軒地区を歩いたかと思うと、この日はまた中央区と、どうも私の腰は落ち着きがない。
 というのも、この「札幌ぶらり散歩」は初めから計画的に歩こうとは一切考えていないのだ。風の向くまま、気の向くままに、まったく気ままに取り組もうと考えているので、神出鬼没的にあちこちに出没する状態である。

 この日(10月29日)は、朝から中島公園の近くで会議があった。関係者が親切に車で迎えに来てくれたのだが、会議後の帰りは車を断り「札幌ぶらり散歩」に充てることにした。
 コースは中央区の南16条西4丁目のところから静修高校前を通って、一直線に西に進み、南17~15条、西17~18丁目界隈を歩いた。

 ところがこの辺りもありふれた(?)住宅街が広がり、私にとって興味ある光景にはなかなかぶつからなかった。おまけにこの日は木枯しが吹きすさび、成果がないことも手伝い寒さが一層応えた。

          

 そうした中、かなり年数を経た二階建ての住宅の壁にちょっと気懸かりな表示が目に入った。そこには「すみれ服装学院」(南16西15)という文字が書かれていた。
 そして横には、ややかすれかけた文字で「洋裁本科」「洋裁速成科」「きもの科」といった文字も見えた。
 もちろん現在は授業が行われているようには全く窺えなかった。

          

 「服装学院」というと、以前はどんな小さな町や村にも、こうした看板を掲げたところがあったように私は記憶している。
 私の記憶はあまりにも古い、ずっと以前の話になってしまうのだが…。
 まだ高校全入ということが遠い話だったころ、高校へ進学しなかった若い女性たちが結婚前に身に付ける技芸の一つとして和装や洋装の技術があった。そうした技芸を教える場として服装学院などがあったように記憶している。

 写真の「すみれ服装学院」は一般住宅を少し大きくした程度である。定員もそれほど多くはなかっただろう。
 広間のようなところに畳敷きで座卓を置いて、部屋の片隅には足踏み式のミシンが置いてあったのではと思われる。
 そこでは服装の技術習得はもちろんのこと、女性としての身だしなみについても指導者たちから教え込まれたのではないだろうか?
 まさに、子女教育の殿堂だった、と云ったら時代錯誤と笑われようか?

         

 ただし、私が目にした「すみれ服装学院」は、私が想定するような古い時代のものとは違い、かなり近年まで学院として成立していた教育機関のようにも思われるのだが…。

 とここまできて、「あるいは?」と思い、ウェブ上で「すみれ服装学院」を調べてみたら、予想どおり札幌では見つからなかったが、沖縄・那覇には「すみれ服装学院」が現存しているようである。
 ほんの小さな話題で、ここまで引っ張るのはけっこう骨が折れるものです…。


最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (ちえ)
2023-04-02 11:44:46
友人が、すみれ洋裁学院のちちかくに移り住み、私も
中島公園駅から西に歩きながら散策しつつ、友人宅にたどり着きます。とても気になっていたたてものです。たぶん、夕方からの教室もあったのでは。仕事が終わったあとに。花嫁修業のひとつとして。ためになりました。
わたしは、もう少し歩きたい時は、藻岩山までいきます。
返信する
Unknown (maruo5278)
2023-04-08 21:26:35
ちえさん、コメントありがとうございました。
返信メールが遅くなりました。
私は田舎育ちなのですが、私の叔母さんたちも若い頃に洋裁学校のようなところに通学していた記憶があったものですから、とても懐かしく感じた建物でした。
きっと、その建物で多くの若い方々が洋裁の技術を学ばれたんでしょうね。
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。