ここ数日来降った雪が深く、重く…、セミラッセルを余儀なくされた私を容赦なく責め立てた。天候に恵まれたスノーシュートレッキングだったが、体力が衰えた私にはかなり過酷なトレッキングともなった…。
今日(3月7日)は朝から久しぶりに晴れ上がったので、札幌市の郊外にある「野牛山」と「札幌台」と自分の体力も顧みず欲張って二つのフィールドを楽しもうと勇躍出かけた。
ところが最初に向かった「野牛山」の方はいくら探しても登り口を見つけることができずに諦めて、「札幌台」の方へ転進した。「野牛山」については、記録のためにもその原因をブログの後半で考察しておくことにして、まずは「札幌台」についてレポすることにする。
「札幌台」は白旗山の隣に位置する小さなピークで、「白旗山都市環境林」の一部のようだ。したがって、スタート&ゴールは「白旗山距離競技場」のところにある。
※ 白旗山距離競技場の入口は写真のようにゲートが閉じられていた。
※ 白旗山距離競技場のスタート&ゴール地点です。スキーの跡はまったくありません。
ところが札幌市が管理する競技場は新型コロナウイルスの感染拡大によって全ての施設を閉じているのに準じて、使用はできないという。諦めて帰宅しようとしたところ、競技場から少し離れたところにスノーシューを楽しもうという車がたくさん駐車していた。別の入口から入るという。私もそれに準じることにした。
※ 環境林内に入って直ぐは、写真のように雪上車が入った跡がありました。
先行者の跡を辿ると、雪上車が走った跡が残っていた。そこを辿っていくと、ガイドブックにある「自然観察の森」の看板を見つけることができた。
※ この看板のところから本格的なスノーシュートレッキングの開始です。
※ 案内に従い、私は「札幌台」方向に向かいました。
その看板のところからが本格的なスノーシュートレッキングの始まりだった。ところが!私の前に歩いた人はツボ足の方で、そのあとを歩くのは容易ではなかった。林の中の細いルートを曲がりくねりながら高度を稼ぎ、スタートから45分後に第一の目安となる「あずま屋」に到達した。
※ この日の先行者は写真のとおりツボ足で、かなり埋まりながら前進しています。
※ この案内も助かりました。現在地は11ですが、私は2から来て、9に向かいます。
※ 立入禁止のテープが張られた「あずま屋」です。この雪を見たら納得です。
「あずま屋」からもうしばらくは林の中のトレッキングだったが、やがて夏には車も通れるほどの広さの遊歩道に出た。すると雪の深さが一段と深くなった。そこも先行者はツボ足だったが、ツボ足だと深いところでは膝下くらいまで埋まったのではないだろうか?大した根性である。私はそのツボ足が付けた跡を往くのだが、ツボ足とは幅がまるで違うためにラッセル状態で進まねばならなかった。といってもツボ足で多少は踏まれているので「セミラッセル」と称したのである。
※ ツボ足の苦戦はさらに続きます。
※ ツボ足の跡を踏みならした私のスノーシューの跡です。
けっして急な登りではないのだが、セミラッセル状態が続く登りは私にとってはけっして楽な登りではなかった。数歩歩いては休み、また数歩歩いては休みの状態となってしまった。
※ かなり高度を上げてきたところで後ろを振り返ると樹間から札幌の街並みが望めました。
徐々に、徐々に高度を増していくと、林の状態が疎になり札幌(清田地区)の街並みが林間から望めるようになってきた。ピークの「札幌台」での眺望が楽しみになった。
何か所かのチェックポイントを越え、「札幌台」に立った時には2時間が経過していた。コースの長さ、難易度からいうと普通の状態なら1時間程度で到達できるコースである。それが2時間もかかったというところにセミラッセルがいかに時間を要したかがお分かりいただけると思う。事実、自分が踏み跡を残したところを下った帰りは、50分でスタート地点に戻ってくることができた。
※ 当初、「札幌台」を終えた後、「三角点」に向かおうと思いましたが、まったく足跡がなく断念しました。
※ 「札幌台」に向かう最後の上りです。
※ 苦戦しましたが、なんとか「札幌台」に到達することができました。
※ 「札幌台」からの長めですが、木に遮られてイマイチの眺望です。
※ 樹間から見えるピークが「白旗山」の山頂だと思われます。
ところで期待の「札幌台」での眺望は、立ち木が邪魔して期待したほどではなかった。ガイドブックにも「札幌台」の名前が付いたこのあたりがまだ豊平町だったころは札幌の市街地が見渡せたのだが…、と記されていた。残念ながら時代が周りの木の成長を促したということだろう。
それにしても今シーズンはスノーシューに出るたびに自らの体力の衰えを痛感させられる。山からのリタイアを迫られているのだろうか?ちょっと寂しい気分である。
さて、「野牛山」のことである。私は以前に集団登山の形で春山の野牛山を経験している。そのことを思い出しながら現地に向かったのだが…。ガイドブックでは最終人家のところに車を停めて、となっていた。ところが「滝野すずらん公園」の「滝野の森口」からいくらも行かないところで道路は通行止めになっていた。私の記憶ではもっと奥まで入ったように記憶していた。私の推測では、ガイドブックを作成した時点にあった最終人家の方が住むのを諦めたために、現在住まわれている方のところまでしか道路の除雪が行われていないのではないか、と推測した。道路が通行止めになっていた地点には4~5軒の家があったが、その中で少なくとも2軒はすでに空き家となっていたことから、そのように推測してみたのだが…。