合唱ではない。それは群唱だ! そう、それは群舞や群読の類いの歌だ。ゴスペルは文字どおり群れて歌っているように聴いている者に迫ってくる。迫力あるゴスペルを楽しんだ。
12月5日(木)夕刻、サッポロファクトリーのアトリウムにおいて「サッポロファクトリーWeekday Live」が開催されるとあって出かけてきた。サッポロファクトリーのアトリウムでは日常的にWeekday Liveを開催しているようだが、私が出かけたのは初めてである。というのも、この日のラインナップの中にゴスペルチームが参加していたからだった。
この日のラインナップは…
◇17:00~ モモイヒトミ(シンガーソングライター)
◇18:00~ Delaina デレイナ(ジャズボーラリスト アメリカ人)
◇19:00~ ニューホープ札幌ゴスペルクワイア & ダンスチーム
という構成だった。
ゴスペルクワイアと聞いて、私はあるいは以前一度聴いて大感激した「kiki & ゴスペルクワイア」ことではないだろうか?と密かな期待を抱いてサッポロファクトリーに出かけたのである。
札幌都心での用件を終えてそのままサッポロファクトリーに駆け付けたので、私はWeekday Liveを最初から聴くことになった。モモイヒトミも、Delainaも、十分に実力のあるミュージシャンだったが、私の目的ではなかったこともあってだろうか?私に対しては今ひとつ訴求力のないステージだった…。
※ シンガーソングライターのモモイヒトミさんのステージです。
※ ジャズシンガーのDelainaさんのギターによる弾き語りのステージです。
19時まで待っていよいよ「ニューホープ札幌ゴスペルクワイア & ダンスチーム」の登場である。結局、私が期待していた「kiki & ゴスペルクワイア」とはまったく違ったゴスペルチームだったのだが…。後で知ったことだが、「ゴスペルクワイア」とは、「ゴスペルを歌うチーム」という意味で、多くのゴスペルチームが名乗っているようである。
そのステージだが、最初はなんとダンス、それもハワイアンダンスのチームが登場したのである。ゴスペルとハワイアンにどのような繋がりがあるのか?私には今一つ分からなかった。ダンスに使用した音楽もゴスペル的な音楽とは一線を画していたように思われたのだが…。チームの事情があるのだろう。
ダンスを終えていよいよゴスペルチームが登場した。ニューホープ札幌ゴスペルクワイアの面々は、成人の男女12名のチームだった。道内で私がこれまで触れたゴスペルチームは圧倒的に女性が多いチームが目立ったが、このチームは男性5名、女性7名と比較的バランスが取れたチームだった。
歌い始めると男性が比較的多いからだろうか、声量も豊かで迫力十分だった。群唱!集団でグイグイと迫ってくる唱法は、大げさに言えば“魂の叫び”にも聴こえてくる。さらに言えば、歌っている彼ら自身が歌に陶酔しているようにさえ見えてくる。そこがゴスペルの魅力である。時間の関係もあり、彼らが歌ったのはわずか3曲で物足りなくも感じたが致し方ない。
ここで、恥ずかしながら最近知ったゴスペルに関する蘊蓄を一つ。ゴスペルは教会に集う信者が歌ったことが始まりであるのだが、それはプロテスタント系の教会のみのことで、カソリック系ではゴスペルはなく、聖歌隊があるのみで信者が歌うことはないそうだ。ゴスペルに魅力を感じながらも、最近までその事実を知らなかったことがちと恥ずかしい。
17日に別のゴスペルチームのミニコンサートを聴く予定にしている。楽しみである。