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私の札幌生活も13年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

結局、新井は凄かった。

2019-12-06 15:27:17 | その他

 広島カープファンはこれを目にした時、滂沱の涙を流したことだろう。こんな粋な新聞広告を目にすることができるなんて、広島地方の人たちが羨ましい…。

  昨日(12月5日)の夕刊10頁下段に日本新聞協会の広告が掲載されていた。そこには日本新聞協会の第39回新聞広告大賞に「カープ新井選手引退記念企画『結局、新井は凄かった』に決定した」と掲載されていた。

 状況を探ると以下のようなことだそうだ。

 昨年11月15日付の中国新聞に一つの広告が掲載された。その日をもって広島カープの中心選手だった新井貴浩選手が引退する日だった。広告は2面で構成されていたそうだ。1面はこれまでの新井選手のプレーを伝えた新聞記事の切り抜きで構成されている。しかし、その新聞記事の切り抜きは「カレの軌跡」と題して、「新打線・新井ブレーキ」「流れを変えた空振り」など、新井選手がミスしたり、しくじったりした場面ばかりだった。まるで力の衰えを自覚し引退していく選手の背中に冷や水を浴びせるように…。

                 

 そしてその頁をめくると、もう一つの広告が…。カープのソウルレッドに染まった真ん中に新井選手がガッツポーズするシルエットが描かれ、その下に結局、新井は凄かった。」の文字が掲載されていた。そして右下に小さく「広告主 黒田博樹」という文字とサインが添えられている。

          

 この落差!ユーモア!そして広告主が元同僚の黒田選手ということを知り、私の涙腺は緩んでしまった。このような広告が出たということは昨年何となく私にも伝わっていたが、ここまではっきりしたものではなかった。日本新聞協会の選評には次のように書かれている。「大賞は、プロ野球の広島東洋カープや米大リーグで活躍した黒田氏が、カープ時代の同僚だった新井貴浩選手の引退に合わせて、地元紙の中国新聞に掲載した個人広告。表面に新井選手やチームの不振を取り上げた過去の新聞記事をちりばめ、裏面では「結局、新井は凄かった。」のキャッチコピーで、同選手をたたえねぎらうユーモアあふれる広告で、広島だけでなく東京でも新聞を求める人が続出し、全国的に話題となった。スポーツニュースという新聞社の資産を活用したクリエーティブや、新井選手の現役最後となった試合直後というタイムリーな出稿など、新聞広告の特性を存分に生かした点が高く評価された。」

 つまり、昨年から今年にかけてあまたある新聞広告の中から最高賞をこの広告が受賞したということなのだ。

 黒田博樹選手といえば、広島カープから大リーグに移り大リーグでも活躍して破格の契約金で活躍していたが、まだまだ大リーグで通用する力を持ちながら、契約金が1/10の以下に減額するにもかかわらず古巣広島カープに復帰し、「男気の黒田」として広島の優勝を支え、前年に引退していたが、新井選手との友情は広く知られていた。

 新井選手もまた広島カープで育ち、一時阪神タイガースに移籍したが、再び広島カープに戻っていたこともあり、二人の友情の絆は特に深まったというバックストーリーもこのエピソードに深みを与えている。新井選手にとってこれに勝る労いの言葉などないだろう。新井選手もおそらく陰では嬉し涙にくれたことだろうと思われる。

       

       ※ 左 新井貴浩選手、右 黒田博樹選手 

 あゝ、こんな粋な広告を北海道新聞でも見ることができないかなぁ…。

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