田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

FISワールドカップジャンプ

2011-01-16 17:42:42 | スポーツ & スポーツ観戦
 今日(16日)、FISワールドカップジャンプ今季第15戦(札幌2戦目)を観戦した。結果は日本勢の惨敗であった。しかし、その結果はある意味当然といえる結果なのかもしれない…。

            

 前日のナイタージャンプに続いて、札幌でのワールドカップ第2戦が大倉山で行われた。
 風はそれほどでもなく、寒さも少し和らぎ、競技する側にも、観戦する側にもまずまずのコンディションの中で行われた。

        
        ※ 誰のジャンプだったかははっきりしないが何枚か撮った中で
         最もまともなものを掲載しました。

 ジャンプ競技は2本飛んだ合計で争われるが、私は1本目をジャンプ台の中腹付近の観戦席から、2本目はブレーキングトラック付近で観戦した。
 札幌へ来てから何度もジャンプ競技を観戦しているが、ワールドカップを観戦するのは初めてだった。それは近年、まったくといっていいほど日本選手が外国勢に歯が立たない状況に歯がゆさを感じていたこともその原因の一つだった。

        
        ※ 左側の窓枠の中は飛型審判員の席です。屋根上は大会
         関係者かな?

 それでも観戦してみようと思ったのは…。
 その力の差を自分自身の目で実感してみたいと思ったからだ。
 そして今日、やっぱりそのことをいやというほど感じさせられた。        

 結果はオーストリアのアンドレアス・コフラーを筆頭に、上位はヨーロッパ勢がずらりと並び、日本勢では栃本翔平選手の13位が最高であった。
 私としてはこのくらいの順位が現在の日本選手の力からして順当かな、という感じだった。それほど現在の日本の力はヨーロッパ勢に対して劣勢なのではないかと私は思っている。

        
        ※ 中腹の観戦席からブレーキングトラック、そして遠くの札幌
         市内を撮ったものです。

 その要因はやはり選手層の薄さにつきると思う。
 ヨーロッパ勢が次から次と若手が台頭してきているのに対して、日本はいまだに1998年の長野オリンピックで活躍した葛西、岡部、船木といった選手が第一線で頑張っている状況なのだ。
 つまり彼らを凌駕し、若手の有望株が次々と輩出する状況になっていないということなのだ。

        
        ※ バンクーバーオリンピックで圧倒的な力で制したスイスのアマ
         ン選手が跳び終えてTVカメラに向かっているところです。そんな
         アマン選手でも下位に沈むくらいヨーロッパ勢は若手が台頭して
         きています。

 伝えられるところによると、日本のジャンプ界の基盤を支えていたジャンプ少年団はどこも入団する子がいなく、壊滅状態のところが多いと聞く。中体連のジャンプ競技などは出場選手が数人ということもあるようなのだ。
 ジャンプ界ばかりでなく、これからのスポーツ界はどの競技においても少子化の影響をもろに被って世界と伍していくには厳しい時代になってきたといわざるを得ない。

 冷めている人は言うだろう。「スポーツが弱くなったからといって、国が困るわけじゃない」と…。確かにそうとも言えるかもしれない。
 しかし、スポーツの世界のこととはいえ、世界と戦い負け続ける自国の選手の姿を見せつけられては私たち(国民)の士気も盛り下がるばかりである…。それで「良し」とはとても思えない。

        
        ※ 国際大会らしく外国人の姿も見られました。彼女らはポーランド
         のマリシュ選手の応援に駆けつけていたようでした。

 あっ、話をジャンプのことに戻そう。
 これからの期待は、少ない選手の中から大天才が出現することを期待するか、はたまた競技を志す選手の能力を最大限に引き出すトレーニング方法や指導方法を開発していくことなどだろうか…。
 ヨーロッパ勢に比し、次々と失速する日本選手を見ながらそんなことを考えていた…。