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田舎おじさん 札幌を見る!観る!視る!

私の札幌生活も17年目を迎えました。これまでのスタイルを維持しつつ原点回帰も試み、さらなるバージョンアップを目ざします。

JAXAタウンミーティング

2010-07-15 15:38:00 | 講演・講義・フォーラム等
 今年四月、二人目の日本人女性宇宙飛行士となった山崎直子さんが札幌に来るということで、参加を申し込んだところ運良く招待状が舞い込み、生山崎さんに会ってきました。

              
        ※ 入場のときに配布された資料に載っていた宇宙船内での
         山崎さんです。(中央の青いポロシャツ姿)
  
 JAXA(日本宇宙航空研究開発機構)が主催する「JAXAタウンミーティング in 札幌 ~ 札幌から始まる宇宙開発の夢」と題するタウンミーティングが7月10日(土)札幌市青少年科学館(厚別区厚別中央1条5丁目)で開催され参加してきました。
 タウンミーティングの呼び物はなんといっても、この四月2週間にわたって宇宙に滞在した山崎直子さんが出席されるということでした。

 JAXAの執行役の方とともに、山崎さんは青い飛行服(?)を身にまとい颯爽と登場しました。
 タウンミーティングは、最初に執行役の方のプレゼンと山崎さんの宇宙飛行・滞在のビデオ説明があった後、参加者との質疑応答を中心として行われました。
 残念ながら私は質問する勇気も力量もなかったので聞き役に回りましたが、参加者は実に積極的に質問していました。質問のレベルはさまざまでしたが、そのことがまたJAXAのことを理解する上では有功だったように思われます。

        
        ※ 北海道新聞に掲載された母校の札幌市立真駒内曙小を
         訪問したときの様子です。

 たくさんの質疑応答の中から数点についてその内容を紹介することにします。
Q.ロケット発射のときにかかる重力4Gの感想は? 宇宙から見た月や星の様子は? 司令室との時間差は気にならないか?などなど…。
A.発射のときはすごい振動が伝わってきたが、発射直後はやることがたくさんあって夢中で過ごしているうちに8分30秒は直ぐに経ってしまった。宇宙から見た星はまたたかないのが特徴である。ロボットアームの操作はカメラの映像を見ながら操作したが、訓練を積んでいたのでスムーズに行えた。時間差はあまり気にならなかった。将来火星や金星など地球から遠距離になると問題になってくるかもしれない。

Q.日本の技術で有人宇宙飛行は可能なのか?
A.現在日本の技術でHTV(宇宙ステーション補給機)を稼動させて宇宙ステーションに必要な食料・衣類・各種実験装置を運んでいる。有人ということになると、生命維持装置の開発が課題となる。しかしそれも技術的には可能であり、問題は開発するための予算が付けられるかどうかである。

Q.人類の宇宙へ、という動きがアメリカのスペースシャトルの退役によって減速されるような感があるが、人類が宇宙を目ざすことの意義や未来像を教えてほしい。
A.人類が宇宙を目ざすために科学・技術・産業などあらゆる分野の技術開発が、地球上の生命維持のための技術開発になっている。人類を宇宙へという宇宙開発の思想は、地球上のさまざまな分野で生きている。そのため宇宙開発は必然であると考えているし、アメリカの動向は別にしても地球規模で進んでいくであろう。

 その他にもさまざまな質疑応答が繰り返されました。
 そうした際の山崎直子さんですが、その答えぶりは非常に簡潔でありながら的を外さない回答が印象的でした。その様子は聡明であり、自信に満ちたものでした。

        
        ※ 唯一、私のデジカメで山崎さんを捉えることができたのは
         退場のときの後姿でした。(トホッ…)

 一つ楽しい話を紹介します。
 山崎さんが宇宙船内のビデオを紹介していたとき、船内に交通標識を模したものに「28,000Km/h」という禁止マークで掲示されていました。つまり宇宙船のスピードは時速28,000Km以上は禁止ですよ、というものです。アメリカ人らしいユーモアの一端を見た思いがしました。