ヒトリシズカのつぶやき特論

起業家などの変革を目指す方々がどう汗をかいているかを時々リポートし、季節の移ろいも時々リポートします

江戸時代の面影を残す飛騨市古川町を散策しました

2010年11月22日 | 旅行
 岐阜県飛騨市の古川町は、江戸時代の街並みがよく保存されています。4月下旬ごろ(今年は4月19日と20日)の2日間に豪華絢爛(けんらん)な祭り屋台が9台、町を練り歩く古川祭りが開催されることで有名な町です。
 
 この古川祭りは、有名な高山市の高山祭りの春バージョン(4月中旬ごろ)の「山王祭り」のすぐ後に開催されます。両方の祭りに用いられる祭り屋台は、ほぼ同時期にできたそうです(高山祭りは秋にも八幡祭りが開催されます)。

 岐阜県北部にJR飛騨古川駅の北側には伝統的な木造建築の町屋が並んでいます。散策すると、何か懐かしさを感じさせる街並みです。高山市と異なり、あまり観光ずれしていません。2軒の造り酒屋も、建物と杉玉などが伝統を感じさせます。和ろうそく店もありました。中でも、瀬戸川と呼ばれる疏水の近くには白壁の土蔵が並んでいて、歴史を感じさせます。


 瀬戸川は約400年前に増島城の堀の水を利用して、新田開発を進めるためにつくられた疏水です。一時は生活用水で汚れた時期もあったそうですが、清流化を進め、錦鯉などを放流して美観を保っているそうです。

 大きな錦鯉や鯉が約1000匹放流されています。この日は雨が強く、水面が乱れてうまく撮影できませんでした。。
  

 冬になると、近くの池に放流して越冬させるとのことでした。

 この古川町は飛騨の匠(たくみ)の技術を継承した大工・頭領がいて、伝統的な木造建築の町屋の軒先に“雲”と呼ばれる化粧細工を施しています。雲は神社や仏閣の軒下を飾る細工です。飛騨の匠の技を伝える「飛騨の匠文化館」には、釘や接着剤を使わない、木材同士の継ぎ手の見本が展示してあります。3次元的に巧みに接合する部分はパズルです。

 近くの飛騨まつり会館には、本物の祭り屋台や、模型が展示してあります。屋台祭りの上で展開される有名な“からくり人形”の仕組みが展示してあります。24本の絹糸を操って、人形に舞を踊らせます。

 人形はお面を瞬時にかぶって、扇子などを開いたりする踊りを舞います。






 ヒモによる仕組みは、現在のロープで駆動させるロボットアームの仕組みに通じるものがあります。江戸時代にこの機構を考案した方は、天才と思います。ヒモを引くか緩めるだけの動きで、人形が複雑に動くのはマジックです。天才技術者が、からくり人形の新しい仕掛けの発明を生み出します。からくり人形は、多くの人にからくりの機構を考えさせる契機になったことでしょう。