まりっぺのお気楽読書

読書感想文と家系図のブログ。
ゆる~い気持ちでお読み下さい。

『日陰者ジュード』Don't make it bad・・・

2008-09-02 02:10:31 | イギリス・アイルランドの作家
JUDE THE OBSCURE 
1895年 トマス・ハーディ

言いたいことがよく分からない物語でしたけど
自分に置き換えてみると、少し理解できるかもしれません。

高い志と大きな希望を抱いていながら、現実はそうじゃないって話し

今で言うと、チャンスさえあれば、ビッグなアーティストやM-1チャンピオン、
直木賞作家になれる!と思いながら、バイトに身をやつす若人って感じかな?
しかし、永ちゃんやサンドウィッチマンになれるのはほんの一握りの人なので
夢破れたりの人も沢山いるわけです。

ジュードは恩師を見習って僧職につこうと思いますが貧しい環境がそれを許しません。
そこで教養を身につけようと、独学で頑張るのですが日々の生活に追われて
夢は夢のままで終わりを告げます。

この人、女の人でつまずいちゃったとはいえつまづき方が尋常じゃありません。
世慣れした少女にひっかかって結婚しちゃうわ、従姉に惹かれて何もかも投げだすわ…
ラブロマンスとして考えればいい話しでしょうが
いちいち後悔しちゃうからさぁ、 ジュードったら。

とりあえず選んだ女が二人とも悪かった
タイプは違っても、ものすごく自己チューな女、
しかも律儀にその二人の言いなりになったのが敗因でしょう。
ハンサムで腕がいい職人っていうなら、他に誰かいなかっんでしょうかね?

もっと『ベティ・ブルー』とか『愛の嵐』的に愛欲に耽るならまだしも
中途半端なんですよね。 潔くないというか。

当時の結婚制度を否定するということで非難囂々だったという割には中途半端です。
たとえばロレンスの『チャタレイ夫人』みたいに背徳の香りが
漂っていればまだいいんだけどそういうわけでもなく…

私にはただの世渡り下手の一生しにしか思えませんでした
コメント (1)
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