詩の現場

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Poem-) 雨のなかを

2017-06-18 | フリー Poem
雨のなかを
あるいていく
雨はひかるもの
を見つけては
降りてくる
雨が輪郭を
濡らし
世界は生まれていく
肩を肘をつま先を
濡らし
私は生まれる
種撒くように
触れて
通り過ぎる

雨は木々の葉を
揺らし
鳥は嘴を鮮やかに濡らす
空高く
交わされた約束のように
柔らかな花びらに止まり
花に光の言葉を置いていく雨
雨のなかをあるきたい
眠るものを起こし
時の中に生まれようとする夢の扉を
開けてあるくように
灰色に静まり返る世界に
1粒1粒
色を携え光り出し
雨は そこに
降りてくる
聞こえてくる物音
のように
かすかな音色
色の生誕
生まれるために
とんとんと着地する度に
雨は吐息聞こえるものの
かたちを
鮮やかにして
葉は頭をもたげ
背を伸ばし
手を高く差しだす



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