うわぁ～！ どうしよう！！
その封書をあけたとたん、声を上げてしまった。
それは元の会社のOB会の案内だった。
電話では一応幹事に、出席と伝えたが、改めて出欠のハガキを出すようにと、詳しい案内書を送ってくれたのだ。
そして、そこにかかれていた幹事の中に、「あの人」の名前を見つけたのだ。
私は当時、社内恋愛をしていた。
その相手なのだ。
スキーに行ってから仲良くなり、デートを重ね、１年くらい続いたかな。
部署は違うので、すれ違いざまにデートの約束をしたり、と会社では気づかれなかったと思うが・・・。
その時は、本当に楽しかった。
その人は背も高く、容姿も私好み。
何を話したかは忘れたが、銀座で会い、食事をしたりお酒を飲んだりして、帰りはいつも日比谷公園のベンチ。
そこで優しくキスをして・・・・。
というデートを繰り返していた。
夏には、休みを合わせて海にも行った。
お互いの家族と会おうかという話も出た。
私はフワフワと浮かれていた。
でも、いつの間にか、お互いがすれ違っているのに気付き始める。
そして雨の日の別れ。
たぶん私は恋に恋をしているような状態だったような気がする。
結婚を考えると、それは想像がつかないし、うまくいくような気はしなかった。
だから別れて当然の結果だったのだろう。
それからしばらくして、私は会社を辞めた。
彼が原因ではない。
そろそろ見合いでも・・・・という年頃だったのだ。
OB会で彼に会ったらどうしよう。
彼も私が来るのがわかるはず。
普通に挨拶ができるだろうか。
欠席しようかとも思うが、会いたいという気持ちもある。
彼はどのように変わっているだろうか？
私の中では、まだ若いころの素敵な彼のイメージが残っている。
