fromイーハトーヴ ーー児童文学(筆名おおぎやなぎちか)&俳句(俳号北柳あぶみ)

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白泉の俳句

2015年07月23日 | 俳句
 このところのニュースを見ていて、渡辺白泉(はくせん)の句を記しておきたくなりました。
 昭和初期、新興俳句が隆盛だった頃、俳句を発表し続けました。特に有名なのは、
 
 戦争が廊下の奥に立つてゐた   白泉

 今がこのような状況ではないことを祈りたいものです。(いや、危機感を抱くべきときでしょう)
 第二次世界大戦中は、新興俳句弾圧ということも行われ、白泉も弾圧を受けた一人です。

 憲兵の前で滑つて転んぢやつた

 新しき猿又ほしや百日紅 
 桐一葉落ちて心に横たはる
 極月の夜の風鈴責めさいなむ
 玉音を理解せし者前に出よ
 繃帯を巻かれ巨大な兵となる    白泉
 

 戦時中の子どもたちのことや、シベリア抑留のことなど、いろいろ読んでいます。先日、某さんに、「終戦のときは、おいくつでしたか?」とおききしたら、「あら、そんな年のことなんて」とはぐらかされてしまいましたが、私はただ、どこでどういう状況で玉音放送をお聞きになったのか、戦時中はどのようにしていたのかを聞きたかっただけなのですよ・・・。女性はただ年のことを聞かれるととか、そういう意識になる場合もあるのだなと反省。
 戦争を知っている人達から、直接話を聞いておかなくてはならないなと思っている昨今です。父にはほとんど何も聞かず仕舞いのまま、見送ってしまったので。

  青銀杏