masumiノート

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遅すぎた経営改善機会

2016年02月04日 | ガソリンスタンド2

本題に行く前に、ニュースよりひと言

<JX>赤字3300億円へ 3月期決算 原油安で


st31掲示板より



※販社が安売りをするための原資(ブランド料)を販売店から搾取しようとしても計算通りにはいかない。
だって「系列仕切りでは利益が出ないから」他社買い(ブランド料の含まれない業転玉を仕入れること)する店も多く、
真面目に全量系列正規ルートから仕入れている販売店は、その高値のせいで“ブランド料を含む販売数量”を激減させていますから。




*********(※青系文字がmasumi)


遅すぎた経営改善機会 敗因はブランドへの固執
SS店主語る

系列の実行仕切りと業転価格との格差が実質縮小されたことで周辺底値圏との販売価格差が縮まる一方、ガソリンマージンも改善されつつある。(注1)
もっと早い段階でこうした条件が改善されていたら、経営状態もかなり違った結果になっていたはずだ。

元売からすれば、ガソリン販売量の少ない小規模の1SSなど眼中にない。

自身も数十年来のSS経営では、 現在も営業を続けているとはいえ事実上の“敗者”と認識しているが、その敗因は“ブランド”への固執にあったとみている。

仕入の優位性を生かし勢力拡大するPBの成功者に対し、
系列外仕入にともなう元売マーク剥奪に対する不安を抱いていた。

しかし今となれば、ブランドなどまったく意味がなかった。
早い段階でPBに移行していれば今以上に収益をあげられた。


一方ではPB店との大幅な販売価格差にからみ、仕入れ構造の違いなどを客に説明して、理解してもらうなど苦心してきた。
常時リットル10円程度、最大で20円近くまで価格差が開いた時期もあり、SSの経営に大きな影響をおよぼす問題だった。

現行の仕切価格では業転と殆ど差がない。

ようやく納得できる仕切り体系といえるが、やはり“遅すぎた”という感が強い。

とくにこの20数年間、どれだけ苦しめられてきたのかという思いがある。


遅まきながらようやく経営改善の兆しがみえたとたんに、今度は元売統合という“大きな波”が打ち寄せる。

巨大化する元売のマーケット戦略からはじき出される可能性を含め、先行き不透明感とともに不安材料が重なりそうだ。

***

(注1)販売店(特約店)、或は元売によって、或はまた地域によって、状況には差があります。


**********


共感を持って読まれた地場業者も多いと思います。

私もその一人です。
でも、私は「ブランドへの固執が敗因」は「違う」と思います。



コストコのような異業種の出現で(商圏に出現すれば)、同じPBといえども今後は“天国”ではなくなります。

同一商圏に超強力な異業種が参入すれば、これまで高値仕切りに苦しんでいる地場業者を尻目に、自らは調整や戻しといった優位な仕入れの上に胡坐をかいていた大手特約店も同じことです。


リース会社やカード会社に発券シェアを奪われそうになって「発券店値付けカード問題委員会」が発足するのと同じように、
今までの自分たちの差別対価は棚に上げて、「差別対価を追及するしか手はない」と声を揃えることになるのでしょう。


もしもー
全ての販売店が安易に業転玉に手を出さず、「お客さんを騙すような真似はできない」「安定供給のため」と、正規ルートである系列玉仕入を貫いていればー
そして元売(特約店)も、他社買いの販売店に対して、「こちらは許さずマーク剥奪」「こちらには見て見ぬふり」などと、まるで分断政策のようなことを行わずに一貫して「契約違反です」とやっていれば・・・・・


まぁ今更「たられば」の話をしても仕方がないのですが(--。



それに業転玉仕入を始めた方の言い分は、

>“業転が市況を壊した”という指摘もあります。
>しかし正確には元売が販売子会社政策を敷き、市況をめちゃくちゃにして、健全な商売を自らつぶしてしまったといえるのではないでしょうか。

これに尽きるでしょうし。




公取委が「系列でも業転OK」を出したので、masumiさんはもう他社買いを責めませんと以前書きました。

でもー
系列仕入れを貫いたがために廃業へと至ってしまった販売店のことを想う時、
「業界の中で起こっていた事は記しておく」。
そう思います。

自店もその中に含まれていてもおかしくなかったから。





PB業者の偽りのない本音

業転を仕入れたいわけではない

品確法疑問点エネ庁に送付


追記

モラルハザード、ですね


元売系列SS数 2万4840ヵ所

2016年02月04日 | メモ(GS業界紙より)

2月3日 燃料油脂新聞より


元売系列SS数(12月末現在)2万4840ヵ所
減少鈍化もセルフ化31.2%

JXエネルギー系列(ENEOS)が3月末比172ヵ所と減少最多。


スポット価格算定方式を聴取 元売ヒアリング開始(エネ庁)

陸上スポット玉は流通過程でさまざまなプレーヤーの価格が混在し系列仕切価格との格差拡大の要因になっているが、
まず元売出荷段階の価格設定の仕組みを把握する。

エネ庁は、事後的な価格調整など元売の対応が系列販売業者の適正な経営判断を阻害するとの指摘があることから、透明性の高い価格指標が必要と判断。
先物取引市場活性化やインターネット上の石油製品市場の活用拡大などに関する調査検討に乗り出したが、各社から取り組みに対する意見を求める。

原油値下がりによるガソリン小売価格の下落の影響を把握するほか、愛知県常滑市の小売業者2社が昨年12月、不当廉売の疑いで警告を受けたことを踏まえ、新規参入事業者の販売方法に対する見解を聴く。

ガソリン取引の公正な競争を確保するため導入した「石油製品流通証明書」については、昨年9月に行った商社への協力依頼以降の変化や実効性向上への提案などを聴取する考えだ。




業転比率が増加傾向
「系列仕切りでは逆ザヤ」

とくにガソリンは売れていない。一方で価格競争は一段と厳しくなってきているので業転購入で燃料マージンを稼いでいくしかないと思う。




元売統合でどう変わるか 静岡県内有力卸売業者に聞く
業転はいずれなくなる?

元売の経営統合、合併による業転への影響は小さくはないと思っています。
しかしかつて10数社あった元売が7-8社になったとき、業転がなくなったかというと、なくなるどころかますます業転の流通量が増えたという事実に目を向けなければいけません。
今度は大きくいうと元売は2大グループになるわけです。
製油所の統廃合が進むなかでは業転がなくなってしまうかどうかについては“微妙だな”とも感じています。
(既にPBの占める販売シェアは20-25%)(輸入・先物の存在)
想定外ともいえる需要減、思いもよらない気候変動によって今シーズンの灯油のように需給は簡単にくしゃくしゃになってしまいます。


なぜSS業者が業転玉を買う必要があるかというと、系列仕切りでは利益が出ないからです。
その儲からない世の中をつくっているのが元売ではないでしょうか。
系列仕切りで黒字になるなら“業転なんていらない”となるわけです。

遠い昔は業転と系列の仕切り格差は10円以上なければ買ってもらえない時代で、みな系列玉だけを買っていました。
それでも十分食べていくことができました。
“業転が市況を壊した”という指摘もあります。
しかし正確には元売が販売子会社政策を敷き、市況をめちゃくちゃにして、健全な商売を自らつぶしてしまったといえるのではないでしょうか。

(元売は絶対に助けてくれないことは肝に銘じて、腹をくくれば・・・)

生き残り方はたくさんあると思います。
まだまだこの業界は捨てたものではありません。



看板価格下落に危機感
フルとの価格差最大20円

とにかくガソリンは売れていない。
売れていないのでセルフSSが値下げを繰り返しているものの、値下げしてもガソリンボリュームを増やすことはかなり難しく、ボリュームもマージンも苦戦というありさま。





値下がり予測足かせに
一般報道へ不満高まる





安値店が市況主導

元売統合効果に期待

100円割れ地域広がる 安値あおる報道に不快感

激安商法批判強まる「安定供給への役割考慮を」

コストコ射水SS96円掲示 不当廉売で調査申告

同系列間価格差 消費者には理解不能


SS減少に警鐘鳴らす セルフ安値で厳しい経営




※「遅すぎた経営改善機会」は別記事(ガソリンスタンド2カテゴリー)にします。