masumiノート

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規制のあとは緩和で、忙しい消防法改正

2015年06月06日 | ガソリンスタンド2

“GS過疎地”解消へ 地上型タンク、石連が国と検討
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150604-00000095-san-bus_all

ガソリンスタンド(GS)に貯蔵タンクの地下埋設を義務づける規制の緩和に向け、石油連盟が国と検討を始めることが3日、分かった。地下型タンクは更新や維持に多額の費用がかかるため、低コストな地上型タンクを設置できるよう改善を求める。GSの減少に歯止めをかける狙いだ。

 石油連盟は、消防庁や元売り大手など関係者らによる検討会を開き、安全確保に必要な技術や緩和の是非を議論する。検討結果は年末をめどに開かれる経済産業省の協議会にはかり、来年からの規制緩和を目指す。

 火災時の被害抑制などを理由に、GSの貯蔵タンクは現在、政令で地下埋設が義務づけられている。平成23年2月に貯蔵タンクの油漏れ規制が強化され、40年を超えたタンクの改修が義務化された。地下のタンク交換には1千万円以上かかるケースもあり、改修をあきらめて廃業を選ぶGSも増えているという。

 石油連盟はタンクの地上設置を可能にし、改修や設置時のコストを抑制することで、GSの経営を支援する。地上型タンクは設置後も目視で点検できるため、地下タンクに比べ、点検時のコストや安全性も改善するとしている。

 消防庁は「安全性をしっかり担保できれば、法規制の改正を含め、前向きに検討する」としている。

 人口減やエコカーの普及により、国内のガソリン需要は年々減少しており、GSの廃業が進んでいる。地方ではGSがなく燃料油の購入が困難な“GS過疎地”も増えている。

 石油販売業界からは「高齢者らが冬場の灯油購入に支障をきたす」「災害時の燃料の供給拠点が不足する」などの懸念も高まっている。

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さっきお客さんから「規制緩和で地上タンクってテレビでやってた」と聞きました。

廃業の理由は仕切り格差という歪んだ仕入れの中で行われている異常な価格競争なのにね。
自店の仕入れ値以下で売る販社や大手の安値競争に巻き込まれて、思うような粗利を確保できないからなのにね。

それに地上だったら用地が要りますよ。都会の敷地面積の狭いスタンドでは無理でしょうに・・・


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「俺は10年以上前に消防に地上タンクやったら何でアカンねんって言うたことあるで。地上やったら様子も目で見えるし地上タンクの方が良いんちゃうんか、って。そんときはアカンって即答やったくせに!」byこうちゃん


利害も思惑も色々ですから

2015年06月06日 | ガソリンスタンド2

空間を縮めたり伸ばしたり出来るダイヤルを手に入れた。
金庫の鍵ダイヤルみたいなの。

「これってどこでもドアやん」 と思ったら目が覚めた。

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6月6日 燃料油脂新聞

縮まらない業転格差、進まない解決策
          改善へ切り口替えた視点・主張が必要だ

全石連の組織活動は系列業者の業転玉取扱い問題に風穴を開けた。
独占禁止法上の解釈や品質確保法の制度改正を梃子に 系列玉と業転玉を使い分けるSS経営モデルが増える可能性も!
(他社買いの系列店が増える・・・ってことでしょうか)

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石油流通問題議員連盟会長も業転玉の購入もひとつの手段として、なんらかの行動を起こす重要性を指摘し販売業界を鼓舞したという。

*****(※青系文字がmasumi)

先日の業転玉で打って出ろ」、ですね。



元売販社があり商社系PBが存在している市場です。

このブログでずっと書いて来ました。
系列vs非系列ではなく、フルvsセルフでもない。
大手大資本vs中小零細なのだと。

他社買いする同業者が増えて発言力を増し、全量系列仕入れの方が悪く言われるような流れでしたが、
業転玉を出しているのは元売と商社であるということを考えれば「業転玉は一時凌ぎにしかならない」というのが私の出した答えでした。

団栗の背比べの中でなら業転玉で抜きん出ることは容易かったでしょうが・・・

その時業転玉に救われても、販社や商社系PBなどの大手が近所に進出してくれば、次に打つ手(安い業転玉)はもうありません。

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セルフ解禁直後の出光CA、JA-SSともに近隣で、更にそれらセルフの安値にピッタリ追随する地場フル、というまさかの展開に、
これまで何度も業転玉の誘惑に負けそうになりましたし、経営の危機もありました。

しかしそれでも業転に手を出さずにやってきたからこそ、店の存続を支えてくれた今の顧客があると自負しています。m(_ _)m


けれども・・・
確実に15年間くらいは業転仕入れが優位でした。
当店の仕入れ値より常に10円以上、最大で18円も安かったのですから。
だから、他社買いしつつ安値に徹底追随せずに、という感じでやってきた店が一番賢かったのかな、と思います。




時代の流れですし、誰も助けてくれません。


コストコのような異業種セルフは燃料を客寄せ商品として売れますが、
燃料販売を生業としているガソリンスタンドでは経営を続けていくための粗利が必要です。
例え同じ単価で仕入れても売り値には差が付きます。

数量インセンティブが大手を振るこの業界では、1SS経営の個人商店と全国展開の大手では仕入れ値の時点で大きな差が付くのです。

セルフは灯油のポリ容器1つなどの小口配達は行いません。
採算が合わないのを承知でそれらを行い続けているのは地場業者です。

地場業者が全て駆逐され、需要側から求められて初めて小口配達も行うセルフも出るでしょう。
今の私たちが得ることのできない適正マージンをしっかりと乗せて。

しかしそれも時代の流れでしょう。


だから知ってください。
お出掛け先で給油のために入った店は、高値かも知れません。
しかし様々な事情があってのことであり、決して暴利を貪っているわけではありません。




それから、

今もまだ“競争”のなかで頑張っている同業者もいます。


業界紙の記事に戻ります。


3回目の会合で公取委は元売販売子会社のガソリン廉売について、100%子会社が製造、販売コストを下回る価格で販売することには独禁法上の問題を認めるものの、
自分の会社と一緒と考えられるため贔屓するのは問題がないとの見解を示したという。

本当に競争政策上の問題がないのか問い直す必要がありそうだが、あくまで問題がないというのであれば、
主に1970年代に米国で導入された精製業者による小売進出規制のような措置を議員立法に求めるべきとの指摘もある。
販売業界団体が問われているのは、行動を起こすために腹をくくれるかどうかだ。

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系列でも業転を仕入れて良いようにするのと、
精製業者による小売進出規制と、

どちらが良いと思いますか?