今日も夏日です。
行楽日和です。
灯油の巡回販売でお馴染のシューワが4月16日、堺市で周辺のセルフと比べてガソリンも軽油も5円以上安い価格で同社初となるSSをオープンしたそうです。
キャノピーには「地域最安値に挑戦」と書かれているそうで、セミセルフでの運営だそうです。
今後全国展開する予定とあります。
近畿だけでなく関東でも、閉鎖したSS跡地を使っての新規参入者が増加しているようです。
4月20日 ぜんせき
新規参入者が増加 SS運営者以外の新たな兆候
大阪石商組合員だけでこの1年間に19社減、SS数では39カ所減となったが、その後の状況を見ると、SS減少の影に「運営者交代」で新規参入する事業者が複数現れている。
これまで業転などを扱ってきた卸業者や、ガソリンでは初の参入となる事業者などが確認され、「これまでとは異なる石油販売の可能性」が強い。
**********(5月4日ピンク文字追記)
セミセルフっていうのは窓拭きなどのサービス無しで給油のみというスタイルで、スプリットっていうのはフルとセルフの両方あるスタイルです。
昔からガソリンスタンドをやってきた私たちのような店は法人など掛け会員さんも多く、店舗をセルフ化するとそういった優良客を逃してしまう恐れがあるので、改装する際にはフルのレーンとセルフのレーンと両方用意するケースもあるみたいです。
(※身近にそういったお店が無いので業界紙を読んでそのように理解しているのですが間違っていたらお知らせください)
灯油の巡回販売でお馴染のシューワは「給油のみ」のセミセルフだそうです。
店頭が混んでいるときの当店と同じですね。
違うのはシューワは地域最安値で、当店は地域最高値(と思ったら、今は違ってました(笑))で、それを“しちゃう”ってコトです。
閉鎖されていた(される)店を安く買い取るか借りるかして、別の業者が営業を始める。
こういうケースでは(たとえ周辺の店と値段が変わらなくても)まだ消費者も受け入れやすいと思います。
でも、
昔からフルサービスでやってきた店がサービスを省く。しかも高値なのに。
これはお客さんにとってはかなり受け入れ難いことじゃないでしょうか。
と思うから、昔からの店は店舗改装もなしに営業スタイルを変えることは中々出来ません。
(なのでセルフやスプリットに改装する)
安値店が自店の仕入れ値かそれ以下で販売して、それに引きずられる形で値決めをすることになり、適正利益(サービスの提供も含めて、従業員の雇用や再投資可能な粗利)が得られない状態であるにも関わらず、
普段はセルフを利用していながら窓を拭いてほしいとかタイヤの空気圧をみてほしいとか、そういった時だけ1000円分や10リッターで来店される車にも、ずっと、窓を拭いてゴミを捨てて頭を下げて、従業員と一緒に必死になってやってきました。
けれどもそれは報われることはありませんでした。
お客さんの要求に応えれば応えるほど要求はエスカレートし、また態度も横柄になられました。
油や店長さんへの返信コメントで書いたように、車も灯油も容器も全て当店を利用してくれる常連客の多くは「こっちは何もしなくていいから、あっちを先にやってあげて」と言ってくれるのに。
当店に残ってくれている昔からのお客さんはそういう方たちです。
「発券店値付けカードは給油のみ」としたことで離れて行かれた方は僅かです。
残ってくれた方は窓拭きもゴミ捨ても行わなくても、帰り際には「ありがとう」と言ってくれます。
「地下タンクへの投資回収は不可能」
本当ならあの時廃業していった多くの同業者と同じように店を畳んでいてもおかしくなかった。
地下タンクの改正消防法対応工事をして営業を続けることにしたのは、「“既存客に”迷惑を掛けたくない」という思いです。
車はセルフ、灯油はホームセンターを利用されている方が、セルフやホームセンターでは買えない容器へのガソリンや混合油のときだけ来店されたとき、
実のところ私の体の中では拒絶反応が起きています。
携行缶に給油しているとき横に立って、「セルフで入れさせてくれたら良いんだけどね」、と、(仕方なしに来てる)をアピールされ、精算時にレシート単価を確認した時に「高い」とか「凄いですね(ぼったくり)」などの言動を経験してきたからだと思います。
「消費者としては当然の行いであり何も悪くない、仕方がないことだ」、頭では分かっていても身体が勝手に反応してしまうのです。
そういう理由で、接客の際には“言わずもがな”の態度になってしまいます。
いけないと思って直そうとすると更に身体が反応するので無理はしないことにしました。
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過疎地ではない地域でも、昔ながらの3者店は過疎地のガソリンスタンドと同じようなものです。
営業目的が利益だけなら撤退が正しい判断です。
給油をして、小口配達をして、店がそこにあって営業している。
それだけでも十分ではないかと私は考えています。
それを許せないお客さんばかりになったら終わりを迎えるのも自然な流れです。
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さっき頂いたカップケーキ。
24才になったばかりの一人暮らしの男子大学院生(お客さん)から。
「母がお世話になった方に配りなさいって、手作りなので早めに食べてください」
特別なお世話なんて何もしていません。
それでもこんなふうにしてもらえる・・・
嬉しいです。