日々、心のつぶやき☆

映画やフィギュアや好きな事を勝手につづっています。最近、弱気なのでダニエウ・アウヴェスのようなタフさが欲しいです。

「6才のボクが、大人になるまで。」

2015-08-16 15:00:37 | 映画・DVD・音楽・TV・本など


ずっと観たかった「6才のボクが、大人になるまで。」をDVDで観ました。
作品賞は逃し、公開するシネコンも少なかったこの作品・・・
やっと観られた~という感じ。
そして良い作品に巡り合えた充実感でいっぱいの今です。

2014年製作。
原題は「BOYHOOD」ですが、今回の邦題はとても良いと思いました。

監督は「ビフォア」シリーズのリチャード・リンクレーター氏。
「ビフォア」シリーズも大好きな私の期待通りの作品でした。

主人公のメイソンJrを演じるエラー君はオーディションからの出演だったとか。
彼が6才の時から12年間を追い続けた物語ですが、家族4人をずっとずっと撮り続けた手法は
まるで実体験をさせてもらっているかのように惹きこまれました。

と言うことは・・・
「ビフォア」も撮りながら、その他の作品にも出ながらイーサン・ホークは出ていたのか~
12年間、撮り続ける事には作品にするまでかなりのリスクもあったはずなのに、無事完成できて良かった!


おもな内容は・・・

メイソン(エラー・コルトレーン)は、母オリヴィア(パトリシア・アークエット)と姉サマンサ(ローレライ・リンクレイター)とテキサス州の小さな町で生活していた。
彼が6歳のとき、母は子供たちの反対を押し切って祖母が住むヒューストンへの引っ越しを決める。
さらに彼らの転居先に、離婚してアラスカに行っていた父(イーサン・ホーク)が1年半ぶりに突然現れ・・・。

                                   (シネマ・トゥデイより抜粋)

2時間45分もあるこの作品。
特別な事件があるわけでもなく、家族の大きな事故や病気があるわけでもないです。
6才だったメイソンが家族に振り回されながら、一年一年成長していくお話。

とにかくメイソンが可愛かった!
こんな可愛い子、ずっとそのままでいてほしい・・・なんて無理を言いたくなるほど。
6才の頃から親をしっかり見ていて、その時々の表情が何とも言えませんでした。
その後、反抗期や思春期を迎え、顔つきや髪型にも大きな変化があります。
最後なんて髭面の大学生・・・よく成長しましたね~。

姉のサマンサを演じるのは監督の実の娘。
彼女もいかにもうるさい要領のよいお姉ちゃんを演じていました。
大人になるにつれ、レディーに変身。

アカデミー賞で最優秀助演女優賞を獲った母親役のパトリシア・アークエット。
早くに結婚して出産して、苦労しながら子育てをしていた彼女。
最初の夫(イーサン・ホーク)と離婚した後は、ダメンズばかり選んでいました。
そんなにパートナーと一緒になりたいのか・・・まぁ、経済的な不安もあったのでしょうね。


メイソンが大学の寮に入る日、それは親元からの巣立ちというわけですが、母は突然泣き出します。
「私の人生で最悪な日。」
「あっけない人生だった。 あとは私の葬式だけ。」
「もっと長いかと思った。」
このシーンはとても心にズンと響きましたよ。
子どもを産んで育てた人にはたまらないシーンだったでしょう。
彼女は12年間で、見事に体型も変わり、見た目も老けていってリアルな時間経過を感じました。


そして父親役のイーサン・ホークが素晴らしかったな~
最初は子ども以上に子どもだった彼が、別れて暮らす子ども達と週末を過ごすシーンがたくさんあります。
テキトーな事を言っている時もあるけど、特にメイソンと過ごしながら大事なことをいっぱい教えていたのが
印象的でした。
「会話を大切にしよう」というのも大事なこと。
メイソンが失恋した後に言った言葉・・・
「今は自尊心が失われている。」
「女や俺やママは関係ない。自分を貫け!」などなど。
一緒に歌を歌うシーンも大好きです。
こうして父親も同じように12年かけて成長したのも面白い。

(ただ、メイソンに車をあげる約束を忘れた時のシーンはメイソンがかわいそうだったな)


メイソンが大学の寮に入り、早速知り合った友達たちとハイキングに行くところで終わります。
新しく知り合った女の子との会話で・・・
「時間は途切れない。」
「一瞬というのは常に今ある時間のことだ。」とありました。
彼のこれからを思い描きながら、映画が終わってしまうことに残念な気持ちになりました。


子どもにとって周りの大人たちの影響って大きいですよね。
父親はすぐに父親になれなかったけれど、最終的には子どもを愛し、導いてくれた。
母親は再婚相手の選択に2度も間違ったけれど必死だった。
そしてメイソンにとって、暗室で将来の事をアドバイスしてくれた高校の先生とか
アルバイト先の上司からの叱咤や励ましなど、良い大人たちもたくさんいた気がします。
父親の友達、ギタリストのジミーもCool!


と、長く書きましたが、久しぶりに観た心に響く作品でした。
あっという間の子どもの成長、あっという間にすぎる人生・・・
いろんなことを考え充実した鑑賞でした。


今回の評価は・・・    星4つ   ☆☆☆☆

そして大好きな作品なのでたくさんの画像を。

アル中の継父の命令で髪を切られる表情、エラー君、うますぎ! って、本当に嫌だったんだろうな。




   

   

   

   

   

   

   

   


   

   

   

   

   

   

           

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