日々、心のつぶやき☆

映画やフィギュアや好きな事を勝手につづっています。最近、弱気なのでダニエウ・アウヴェスのようなタフさが欲しいです。

「イミテーション・ゲーム  エニグマと天才数学者の秘密」 

2015-03-18 16:48:07 | 映画・DVD・音楽・TV・本など


「イミテーション・ゲーム ・・・」を観てきました。
先日のアカデミー賞の最優秀脚色賞を受賞したグレアム・ムーア氏の感動のスピーチをすぐに思い出すような
とても素晴らしい内容の作品でした。
(この映画は伝記小説を映画用に作ったので「脚色賞」なのね。もちろん脚本はグレアム・ムーア氏が書いています。)


2014年製作、アメリカ/イギリス

第2次世界大戦時、ドイツの世界最強の暗号エニグマを解き明かした天才数学者アラン・チューリングの波乱の人生を描いた伝記ドラマ。

おもな内容は・・・

第2次世界大戦下の1939年イギリス、若き天才数学者アラン・チューリング(ベネディクト・カンバーバッチ)はドイツ軍の暗号エニグマを解読するチームの一員となる。
高慢で不器用な彼は暗号解読をゲーム感覚で捉え、仲間から孤立して作業に没頭していたが、やがて理解者が現れその目的は人命を救うことに変化していく。
いつしか一丸となったチームは、思わぬきっかけでエニグマを解き明かすが・・・

                          (シネマ・トゥディより抜粋)



数学者である主人公チューリングの子ども時代、第2次世界大戦時、そしてその後をうまくパズルのようにミックスして展開していきます。
チューリングの生き方に変化を与えてくれる女性、ジョーンをキーラ・ナイトレイが熱演。
そしてチューリングと仲間達がエニグマ解析に向けて力を合わせるのですが・・・
期限間際で解析に成功したものの、ドイツ軍には知られたくない。
その時に助けられる多くの命を捨てる苦渋の決断はすべて国家のためなのですね。

その後、チューリングに訪れるスパイ疑惑や同性愛に対する司法の決断がとてもとても切なかったです。
小さい時から「人と違う自分」を抱え続け、親友クリストファーとの突然の別れ。
天才数学者としてのチューリングがジョーンとの出会いで人間らしい一面を出せたのは幸せだったのだろう。
暴力を嫌い、偏屈で生き辛い性格の彼がジョーンに救われ、そして伴侶にはならなかったけれど
ジョーンは最後までチューリングの理解者として友達であり続けたそうです。


何度も出てくる言葉として・・・
「時に思いも寄らぬ人物が、偉業を成し遂げることがある・・・」と、ありました。
そしてジョーンは彼に「あなただから世界が救われたのよ。」と。
確かに彼のマシーンのおかげで戦争終結が早くなったと言うことですね。
それでも彼の偉業は最高国家機密として長い間封印されていたのです。

エニグマ解読の壁だけでなく、社会の偏見、差別など辛い彼の人生でした。
彼が薬物治療をさせられているシーンは哀しくなりました。

時代さえ違えばもっと活躍できただろうに・・・
やっと今、英国から「チューリングが成し遂げた偉業」が明らかになり、このような映画となった訳ですね。
そしてチューリング・マシーンがコンピューターの基礎である事が世界に知らされました。
多くの人に観てほしい・・・そんな気持ちでいっぱいです。


演じるカンパーバッチの素晴らしさが鑑賞後もずっと心に残っています。
(まだ全てのノミネート作品を観た訳でもないのに、彼が主演男優賞でもおかしくない!と思ってます。)

それにしてもチューリングの最期はせつない・・・



今回の作品は・・・     星4つ半    ☆☆☆☆★



   

   

   

   


最優秀脚色賞を受賞したグレアム・ムーア氏。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする