報恩坊の怪しい偽作家!

 自作の小説がメインのブログです。
 尚、ブログ内全ての作品がフィクションです。
 実際のものとは異なります。

“私立探偵 愛原学” 「行方不明のリサを追え!」 2

2023-11-24 20:37:00 | 私立探偵 愛原学シリーズ
[2月2日17時00分 天候:曇 東京都墨田区菊川2丁目 愛原家付近]

 行方不明となったリサを捜しに、家の近所を見て回ることした私と高橋。
 夕食の時間までには戻ろうとした私達だが、途中で強制中止となった。
 BSAAに呼び戻されたのである。
 家まで戻ろうとすると、家の前の一方通行路が強制的に通行止めとなっていた。
 具体的にはパトカーが路地の入口に張って、通行止めにしていたのである。
 しかし、BSAAの隊長は私達を通行止め区間に招き入れた。
 国家権力まで発動するとは、リサが見つかったのだろうか?
 私がそれを質問すると、軍服にヘルメット姿の隊長は首を横に振った。

 BSAA隊長「いえ、それはあいにくまだです」
 愛原「すると……?」
 BSAA隊長「リサ・トレヴァーはこの道で、連れ去られたと思われます」
 愛原「は?もう家の前ですよ?」
 BSAA隊長「彼女の足取りを辿ったところ、この道が事件の舞台となった可能性が高いです」

 私達は道の反対側に向かった。
 反対側は三ツ目通りに接しているが、一方通行路の出口ということもあり、こちらにはカラーコーンが置かれ、警察官が立っているだけだった。

 BSAA隊長「この近隣の監視カメラを確認したところ、彼女がこの道に入る所が目撃されました。そしてその数分後、黒いワンボックスが2台、勢い良く走り去って行ったのです。この道には、殆ど監視カメラがありませんので、その瞬間を目撃した人はいませんでした」

 車1台がやっと通れる道だし、一方通行路ということもあり、抜け道になっているわけでもないので、人通りも車通りもそんなに無い。

 BSAA隊長「この黒いワンボックスに何か心当たりは?」

 私は隊長が持っていたタブレットの端末で、その映像を見せてもらった。

 高橋「最新年式のハイエース。フルスモークたぁ、かなり怪しい車ですね。誘拐には持ってこいです!」
 愛原「オマエなぁ……」
 高橋「フルスモークのハイエースは、“ベタな誘拐事件の法則”ですよ?」
 愛原「ベタ過ぎるわ!……それで隊長さん、この車達の行方は?」
 隊長「それが、どうも途中で乗り換えたようなのです」
 愛原「乗り換えた?」
 隊長「そのハイエース2台は、都内のレンタカー会社で借りられたものでした」
 愛原「じゃあ、その借りた人に確認すればいいですね」
 高橋「いや、多分そいつ調べても出て来ませんよ?」
 隊長「どうしてそう思うのですか?」
 高橋「いや……俺も昔は車関係でヤンチャしてたことがあって、中には悪どいヤツもいたんスよ。例えば、免許証偽造したり……」

 と、そこへ隊長の無線機に何か着信があったようだ。

 隊長「なにっ!?免許証はデタラメの偽造だっただと!?」
 高橋「やっぱり……」
 愛原「車を乗り換えたんですよね?すると、直接リサを浚ったと思われる車が乗り捨てられてた場所に向かえば……」
 隊長「それが、車は律儀に返却されていたそうです」
 高橋「マジか!よくあんなフルスモークな車、貸してますね?どこのレンタカー屋っスか?」
 隊長「それが、プライバシーガラスにはなっているものの、フルスモークではないそうです」
 愛原「んん?」
 隊長「恐らく、借りてから自前でスモークフィルムを貼り、返却する時に剥がしたのでしょう」
 愛原「そんな簡単に……」
 高橋「で、何の車に乗り換えて、どこに向かったって?」
 隊長「それが、不明で……」
 愛原「振り出しに戻ってしまいましたか……」
 隊長「今、全ての港湾、空港を警戒しています」
 愛原「カルロス・ゴーンみたいに、楽器ケースに入れて、プライベートジェットで国外へなんてことも有り得ますからね?」
 隊長「もちろん、想定しています。また新たな情報が入りましたら、お伝えします。愛原さんも何か分かったことがありましたら、お知らせください。デイライトを通してでいいので」
 愛原「分かりました」

[同日18時00分 天候:曇 愛原家3階]

 愛原「ヤバいな……」

 夕食の時間になっても、リサが帰って来ないことから、ようやく私はここでリサが本当に連れ去られたのだと理解した。
 外国に連れ去られたとしたら、とても厄介なことである。
 そういえば、ロシアに逃亡した斉藤秀樹元社長はどうなったのだろう?

 パール「先生。今夜は魚がメインですが、宜しいでしょうか?」
 愛原「あ、ああ。今日は魚が安かったんだな?」
 パール「そうなんです。あと、お刺身の盛り合わせですね」
 愛原「あ、ありがとう」
 高橋「リサがいると、どうしても肉中心になりますからね、今日くらい魚メインでってところですか」
 愛原「オマエらなぁ……」
 高橋「俺やパールの知り合いにも、捜索は依頼してますんで、あとは待つしか無いっスよ。先生は先生で、できることをされたわけですし……」
 愛原「いや、俺は大したことしてねーぞ。だいたい、捜索するっつったって、どうするんだよ?」
 高橋「まあ、『怪しい車を見つけたら教えろ』っては言ってあります。現に、フルスモークのハイエースがいたわけですからね」
 愛原「フルスモークのハイエースってだけなら、首都高や東名高速でも結構走ってたりするんじゃないの?」
 高橋「そうかもです。ただ、闇雲に探すのもどうかとは思いまして」
 愛原「まあ、そりゃそうだけどさ」

 恐らく犯人達は、フルスモークのハイエースのまま逃亡したのでは、怪し過ぎると自覚したのだろう。
 だったら、逆に乗り換えた車は怪しくないのを使用するのではないだろうか?
 そうなると、却って難しいか……。

 愛原「うーん……。探偵の隠密行動だと、ライトバンを使ったり、タクシーを使ったりするんだよな」
 高橋「どこにいても怪しくない車ですもんね」
 愛原「そう」

 大手の事務所はタクシーを貸し切りにして、隠密行動をすることがある。
 うちみたいな弱小事務所はそこまでできないので、リース契約している商用バンを使うくらいだがな。

 愛原「ますます分からなくなってきた」
 パール「まずは夕食にしましょう。食べて落ち着いたら、いいアイディアが浮かぶかもしれませんよ?」
 愛原「そうかな……」

 リサのヤツ、ちゃんと食事は取らせてもらっているのだろうか?
 私達だけ温かい飯を食って、何だか申し訳ない。
 無事に帰って来れたら、温かい肉料理を御馳走してやろう。
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“私立探偵 愛原学” 「行方不明のリサを追え!」

2023-11-24 15:55:40 | 私立探偵 愛原学シリーズ
[2月2日16時30分 天候:曇 東京都墨田区菊川2丁目 愛原学探偵事務所]

 さすがに真冬ということもあり、事務所に帰り着く頃には外も暗くなってきていた。

 高橋「先生。あちこちにパトカーがいますよ?」
 愛原「警察もリサの捜索で動いてるんだろう。BSAAばかりに任せておけないってことさ」
 高橋「なるほど……」

 タクシーが事務所前に到着し、私は善場主任から渡されたタクシーチケットで料金を払った。
 そして、ガラス戸の正面入口から中に入る。
 2階の事務所へは階段で上がった。

 パール「先生、お帰りなさい」
 愛原「ああ。リサは帰ってきてないよな?」
 パール「まだです。連絡もありません」
 愛原「そうか。善場主任から、それでもこの建物のどこかにいるかもしれないから、捜してくれとのことだ」
 パール「この建物に?」
 愛原「一応、念の為な。お前達の部屋も見せてもらうぞ?」
 高橋「じゃあ、今見に行きましょう」
 愛原「それと、この建物の近所を捜索してくれとのことだ」
 パール「もう暗くなるのにですか?」
 愛原「確かに、警察とかも回ってるみたいだけど、関係者の俺達も捜せってことなんだろう。じゃあ高橋、頼む」
 高橋「はい」

 私は高橋と共に、階段で3階に向かった。
 3階と4階は私達の居住区になっている。
 3階は居住区としての玄関、ダイニングキッチンとリビング、トイレとバスルームがある。
 リビングとエレベーターの間の和室は、高橋とパールの部屋にしてある。
 8畳間の畳の上には暖色のカーペットが敷かれており、その上にテーブルとカウチソファが置かれている。
 カウチソファはベッドとしては使用せず、寝具はシングルサイズのエアーベッドを2つ膨らませ、並べて寝るそうだ。
 どちらも、元々は前の事務所にあったもの。
 カウチソファは2つあり、1つはリビングで使用している。
 そのリビングは来客があった時の客用寝室としても使えるようにしているわけだ。
 その為、リビングと高橋達の部屋は繋がってはいるものの、引き戸を閉め切り、リビング側にはテレビ、高橋達の部屋側にはチェストや本棚などを置いて完全閉鎖としている。
 高橋達の部屋には、それと別に収納もある。
 和室である為、襖の装飾を施した観音扉があり、それを開くと、中がクローゼットになっている。
 その中も見せてもらったが、リサが隠れているということはなかった。

 愛原「うん、ここには何も無さそうだ」
 高橋「当然ですよ」

 他にもリビング側の収納やダイニングの床下収納も確認したが、リサが隠れているということは無い。
 3階は特に何も無かった。
 続いて、4階である。
 4階は私の部屋とリサの部屋、そしてトイレと洗面所、それから納戸がある。
 本来、納戸とトイレと洗面所は6畳分くらいの洋室があったらしいが、私達がここに越してきた頃には改築され、トイレや洗面所が増築され、残ったスペースが納戸に用途変更されている。
 不動産屋の話によれば、残った部分はシャワー室にしたかったらしいのだが、節水タイプのトイレや洗面所を増設するまでならまだしも、大容量の水を使うシャワー室を増設しようとすると、もっと沢山の予算が掛かることが分かり、施工主は断念して納戸にしたのだとか。
 予算的な都合で断念したものであり、けして工事が不可能というわけではない。
 もしも私に予算に余裕があり、必要があるのなら、その施工主の意思を私が継いでもいいかなと思った。
 というのは、その納戸は現在のところ、殆ど使用していないからだ。
 他にも収納スペースは色々あるし、1階ガレージのエレベーターの横には倉庫もあって、そこが物置として使用できるからである。
 リサの部屋を見た。
 何故だろう?
 BOWながら、リサの部屋は女の子の部屋然としている。
 パールも成人女性ではあるが、高橋好みのボーイッシュな見た目であり、ファッションや趣味も、どちらかというと男性が好むものをしている為、そういった感じはしない。
 それに対し、リサの部屋は本当に女の子の部屋といった感じだった。
 だから、そこに入るのに緊張した。
 リサ曰く、それでも他の『魔王軍』メンバーと比べれば、女の子の部屋という雰囲気は薄い方だとのこと。
 昔、私が子供の頃、従姉の家に遊びに行った時、部屋に入れてもらったことがある。
 当然そこには女の子の部屋といった感じだった。
 リサの部屋も似たような雰囲気だったので、尚更緊張したのもかもしれない。
 だが高橋は、私の緊張が別の理由によるものだと思ったらしい。

 高橋「確かに化け物の部屋に入るのは緊張しますね。いいっスか?そこにクランクハンドルが飾ってあります」
 愛原「あ、あれだけだと、女の子の部屋という感じは薄れるな」

 どうしてクランクハンドルが飾られているのかというと、オリジナル版リサ・トレヴァーが、自分の寝泊まりする小屋にそれを飾っていたことを知ったリサが真似しているだけである。

 高橋「オリジナルのリサ・トレヴァーの小屋に踏み込んだ特殊部隊員が、クランクを取った瞬間、後ろからそいつに襲われたそうっスね?」
 愛原「そういう話だな」
 高橋「俺が部屋の出入口を見張ってるんで、先生、そいつを取ってみてください」
 愛原「なるほど。フラグ立て作戦か。了解」

 私はチェストの上に飾られたクランクに近づいた。
 その後ろに写真立てが飾られていて、人間だった頃のリサ・トレヴァーと化け物となってしまったリサ・トレヴァーの写真があった。
 彼女が体内で生成したGウィルスを継ぐ者として、何か畏敬の念のようなものがこっちのリサにはあるのだろう。
 人間だった頃のリサ・トレヴァーは、黒いウェーブの掛かった長い髪が特徴の美少女そのものである。
 さすがに彼女は、こっちのリサとは似ても似つかなかった。
 さすがに向こうはアメリカ人だということだ。
 私はクランクハンドルを手に取ってみた。
 そして、バッと後ろを振り向く。

 愛原「どうだ、高橋?」
 高橋「ダメっスね。全然、気配すらしません」
 愛原「マジか……」

 因みにクランクハンドルはこっちで手に入れたものであり、実際にリサ・トレヴァーの小屋にあったものではない。
 クロゼットを開けたが、そこにリサが隠れていることはなかった。
 それにしてもこの部屋、芳香剤の匂いに混じって、リサの体臭もする。
 あとは私の部屋、そしてトイレや納戸を探してみたが、やはりリサが隠れているということは無かった。
 4階のバルコニー、そして4階の上の屋上。
 そんな所に隠れられるわけがない。

 愛原「ダメだな」
 高橋「っすよねぇ……」
 愛原「とにかく、善場主任の命令だ。今度は近所を捜してみるさ」
 高橋「そうしましょう」

 私達は今一度事務所に戻ると、パールにそれを伝え、防寒着を羽織って外へと向かった。
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物語の途中ですが、ここで本年最後の慶祝御登山について報告致します。

2023-11-23 22:56:22 | 日記
 ケンショーグリーン「先般の浅井先生の追悼会における大感動は、未だ冷めやらぬものであります。追悼会の動画を視聴した作者、雲羽百三氏はその大いなる感動に咽び泣き、腐敗堕落の宗門・法華講を捨て、冨士大石寺顕正会の戦列に戻る決意をしたのでありましt……」
 雲羽「こら!勝手に進行すんなし!罰としてオマエは無期限登場停止だ!」
 ケンショーグリーン「嗚呼ッ!そんなご無体な……!」
 雲羽「さっさと行けっ!……えー、失礼致しました。当ブログの管理者にして、作者の雲羽百三です。先般の慶祝登山における大感動は、未だ冷めやらぬものであります」
 ケンショーグリーン「それ、私のセリフ……」
 雲羽「いいから、お前は大宮に帰れ!ポテンヒットさんに面倒看てもらえ!……えー、失礼致しました。写真を何枚か撮ってございますので、それを掲載しながらご紹介させて頂きましょう」

 

 これは御登山に向かう途中の東名高速上で撮影した、富士山の画像ですね。
 今日は有難くも好天に恵まれ、富士山が前方に現れた時、気分が高鳴るものであります。

 

 これは東名高速・足柄サービスエリア下り線の外観。
 途中で事故渋滞や工事渋滞に巻き込まれ、この時点で9時40分くらいだったので、御講の参加は絶望的でした。

 ケンショーグリーン「クフフフ……。やはり、腐敗堕落の宗門の信心をしているが故の罰……」
 雲羽「言ってろ」
 ケンショグリーン「罰で左ルートが工事で全て通行止め。右ルートもまた、学会員バイカーの捨て身の妨害に遭い、左車線を塞がれた哀れな作者なのでありました」
 雲羽「学会員かどうか分かんねーしw ていうか、俺らの登山妨害の為に、わざわざバイク2台オシャカにすんのか?」
 ケンショーグリーン「クフフフフ……。学会員は何をしでかすか分かりませんからねぇ……」
 雲羽「顕正会員が言っても、ブーメランだぞ。……ていうか、何でオマエがここにいるんだよ?ポテンヒットさんとこのキャラクターだろうが」
 ケンショーグリーン「まあまあ。ここでもお世話になります」
 雲羽「勝手にきめんなし!」

 

 お昼はお弁当が出ました。
 とても美味しそうです。

 ケンショーグリーン「信徒からの真心の供養で広宣流布前に鰻で贅沢とは……。やはり、腐敗堕落してますねぇ……クフフフフ……」
 雲羽「いや、食ったの俺達だし」

 

 ケンショーグリーン「からの、チキン照り焼き弁当という詐欺。やはり、腐敗堕落……」
 雲羽「いや、確かに俺も含めて、『やった!ウナギ弁当だ!』と喜んだ信徒もいたけどね。こちらはタダで御馳走になる身なんだし、文句を言わずに完食するのが社会人ってもんだ!」
 ケンショーグリーン「クフフフフ……。まあ、そういうことにしておきましょう。ところで、肝心の御講の方は如何でしたかな?クフフフフ……」
 雲羽「じゃあ、次の画像いきまーす」
 ケンショーグリーン「殆ど参加できなかったのですね。クフフフフ……。やはり、腐敗堕落の……」
 雲羽「結集の頭数に入れただけでも、良しとするの!顕正会も同じでしょう?」
 ケンショーグリーン「クフフフフ……。まあ、そういうことにしておきましょう」

 

 奉安堂前から富士山を臨む。
 このようにきれいな富士山を今年最後に拝めて大功徳です。

 

 東名高速・足柄サービスエリア上り線の外観。
 ここから先は事故渋滞が発生しているそうなので、今のうちにここで休憩です。

 

 中はとっても広い。

 ケンショーグリーン「行き帰り、高速道路上で事故を引き起こすとは……。腐敗堕落の宗門関係者の害毒ですね。クフフフフフ……」
 雲羽「サンデードライバー達のせいだと思うが?」
 ケンショーグリーン「都合の悪い事は他責してしまう。腐敗堕落の法華講員の特徴です。クフフフフ……」
 雲羽「はい、特大ブーメラン乙」

 

 本日の戦利品。
 お茶などは大石寺売店(仲見世)の1つ、藤巻商店さんで購入したものです。
 来年のカレンダーはオマケ。

 ケンショーグリーン「大石寺に物見遊山に行かれたのですかな、作者殿は?クフフフフ……」
 雲羽「いや、顕正会が妙信講だった頃から、大石寺境内に土産物店はあったと思うが?」

 

 最大の戦利品はこれ。
 記念品の御数珠。
 大石寺境内のイチョウの木から造られた限定品にして非売品、そして値打ち物です。

 ケンショーグリーン「嗚呼ッ!大石寺の木を伐採し、それを禍々しい数珠にして信徒に売り捌くとはっ!何とも恐れ多い……」
 雲羽「いや、非売品の記念品だっつってんだろ!……えー、コホン。これで私の自行の誓願である、『慶祝登山3回全て参加する』が叶いました。御講には大遅刻となってしまったのは非常に残念ですが、この反省を踏まえ、来年の御登山に生かして行きたい考えです。本日はありがとうございまs……」
 ケンショーブルー「あぁっ!?新潟から来たサトーだぜぇ~!あ?作者よォ!報恩坊のよォ!結集誓願はどうだったんだよっ、あぁっ!?」
 雲羽「それでは、これにて終了と致します。ご苦労様でした!」
 ケンショーブルー「あぁっ!?なにアデランスの物真似してんだよっ、あぁっ!?結集誓願はどうだったって聞いてんだよっ、あぁっ!?」
 ケンショーグリーン「待ってください!あなたからは、秘蔵中二病美少女画像を隠し持っている匂いが致します!それを是非公開してください!ハァ……ハァ……」(;゚∀゚)=3ハァハァ
 雲羽「できるかーっ!」
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“私立探偵 愛原学” 「節分の大事件」 2

2023-11-22 21:00:46 | 私立探偵 愛原学シリーズ
[2月2日15時30分 天候:曇 東京都港区新橋 NPO法人デイライト東京事務所]

 高橋がパールに連絡をしたところ、さすがにリサがひょっこり帰っていたなんてことは無いそうである。
 但し、もしもそうなった場合はすぐに連絡すると約束してくれた。
 私は私で、学校でリサと一緒であったであろう『魔王軍』のメンバーに連絡を取ってみた。
 『四天王』の1人である淀橋さんに連絡を取ってみる。
 四天王の中では最も背が高く、やろうと思えばギャルになれる要素は持っているものの、そうはしていないコである。
 もしかしすると、リサに阻止されているのかもしれない。

 淀橋「はいはい、愛原先生ですか?」
 愛原「そうですそうです。愛原です」
 淀橋「珍しいですねぇ、愛原先生が掛けてくれるなんて。魔王様に見つかったら、ボコられますよ?」
 愛原「その魔王様が行方不明になったから捜してるんだ」
 淀橋「え?」
 愛原「学校で一緒だったよね?それとも、リサはまだ学校にいる?」
 淀橋「いいえ。上野駅まで一緒に帰りましたけど?」
 愛原「上野駅か」
 淀橋「私は足立区なんで」
 愛原「リサはそこから1人で電車に乗ったのか?」
 淀橋「いいえ。レイチェルと一緒に電車に乗ったはずですけど?」
 愛原「レイチェルが一緒だったのか?」
 淀橋「レイチェルは、大抵、アキバまではリサさんと一緒ですよ」
 愛原「秋葉原駅か……」

 そこでレイチェルはリサと別れて、地下鉄日比谷線に乗り換えるのだという。
 日比谷線なら上野駅からも乗れるが、なるべくリサの監視と観察をしたいので、そうしているという。
 いくら養成学校からの留学生とはいえ、BSAA隊員が一緒なら、リサもそうおいそれとはフザけたことはできないはずだ。
 現に、『魔王軍』加入の必須条件である寄生虫の植え付けをレイチェルにはしていない。
 ブルマの着用は、『日本の文化』『ブルマはアメリカが起源』ということで誤魔化しているようだ。
 起源で思い出したが、もしもお隣の国がお決まりの『ブルマは韓国が起源ニダ』とでも言ったら、そっち方面からブルマ復活の潮流が来たりしてな?
 さすがに秋葉原駅からは、リサが1人のようだ。
 私は礼を言って、電話を切った。
 そして私も手持ちのノートPCを取り出すと、この事務所の光回線を借り、それでネットにアクセスした。
 グーグルマップによると、JR秋葉原駅と東京メトロ秋葉原駅の出入口の位置関係について、まず、JR秋葉原駅昭和通り口の所に1ヶ所ある。
 それを過ぎて昭和通り(国道4号線)に出、都営地下鉄岩本町駅に向かう途中にも、地下鉄秋葉原駅の出入口がある。
 なるべくリサの観察・監視がしたいのなら、ここで2人は別れた可能性が高い。
 そして、通常ならリサは神田川に架かる和泉橋を渡り、都営地下鉄岩本町駅へと向かうことになる。
 その途中で何かあったのだろうか?
 しかしあそこは昼間、常に人通の絶えない所である。
 その為、車道も広いが、歩道も広い。
 また、国道4号線ということもあり、車通りに関しても、かなりの量がある。
 更に、その上には首都高まで通っている。
 そこで何かトラブルがあった場合、既に騒ぎになっているはずなのだ。
 しかしネットニュースを見ても、SNSを見ても、そんな話は全く無かった。
 すると、リサがトラブルに巻き込まれたのは、その先だろうか?
 その前に私はレイチェルに連絡することにした。
 だが、レイチェルは電話に出なかった。
 リサと違い、ちゃんとコールしている。
 だが、出ないのである。
 もしかすると、日本地区本部隊に同行して、自分も出動しているのかもしれない。
 養成学校の、それも北米支部からの留学生を緊急出動に参加させるとは思えないが、これも勉強と同行しているかもしれない。
 いずにせよ、もしもレイチェルと一緒にいた時点でリサに変わったことがあれば、やはりレイチェルが何かアクションをするはずなのだ。
 となると、リサは岩本町駅から先で何かに巻き込まれたか。
 しかし、そこから先は何も分からなかった。
 これは一旦、事務所に戻るべきなのではないか。
 しかし今、善場主任は席を外している。

[同日16時00分 同事務所]

 それから30分ほど経って、善場主任が戻って来た。

 善場「お待たせしました。リサの足取りについてですが、どうも菊川駅までは無事に辿り着けているようですね」
 愛原「えっ!?……あー、そうですか……」

 よくよく考えてみると、岩本町駅までは無事だったのだ。
 しかし、岩本町駅構内も平日の昼間とあっては、やはり利用客の出入りはあるし、地下鉄であれば無人駅など無いので、当然駅員もいる。
 駅構内で何かあったとは思えない。
 電車内もそうだ。
 リサはBSAAとの取り決めで、列車を利用する場合は先頭車または最後尾に乗ることが義務付けられている。
 都営新宿線はワンマン運転を行っていないので、最後尾の車両に乗っても、そこには車掌がいる。
 電車内でトラブルがあったとしても、やはり騒ぎなっているはずだ。
 となると、そこも無事。
 そして、善場主任の話によると、菊川駅でも何事も無かったという。

 愛原「それじゃ、リサはどうして帰って来てないのですか?」
 善場「菊川駅から家までの間に、行方不明になったということでしょう。例えば、拉致とか」
 愛原「ちょっと待ってください。菊川駅前は新大橋通りと三ツ目通りという大通りが交差しています。当然、交通量も人通りも多くある場所です。そんな所で……」
 善場「分かっています。現に、リサはそこからちゃんと三ツ目通りを家に向かって歩いていることが、近隣店舗の監視カメラで確認されました」

 リサが行方不明になってから、1時間弱でよくそこまで調べられたものだと、私は驚いた。
 本来なら、リサの監視業務など、民間の探偵業者がやる必要は無いのだろう。
 しかしそこに政治的・官僚的な思惑や理由が交錯して、私の所にそういう仕事が回ってきているのだ。

 愛原「じゃあ、これは一体、どういうことなんですか?」
 善場「もう1度伺いますが、リサは本当に帰宅していないんですね?」
 愛原「確認します」

 私は改めて、まずリサに連絡を取った。
 しかし最初に取った時と同様、LINEは既読が付かないし、通話に関しても、『お掛けになった番号は……』のアナウンスが流れてきて、繋がらないという変わらない状態だった。
 そして、パールに連絡したが、やはりリサは帰宅していないという。

 善場「そのパール……霧崎事務員は、本当に信用のおける人物ですか?」
 愛原「え、ええ。そう思ってますけど……。何でしたら、事務所に戻って確認しましょうか?」
 善場「そうしてください。そして、屋内は元より、周辺を捜索してみてください。こちらの調査では、リサは確かに家の近所までは無事に向かっていたのです」
 愛原「わ、分かりました」
 善場「そして、捜索中に何か変わったことがあったり、無くてもそれが終わった段階で、また私の所に連絡をお願いします」
 愛原「分かりました」

 今日は事情があって、デイライトの事務所には地下鉄で来ていた。

 善場「タクシーチケットを渡しておきますので、お帰りはタクシーでお急ぎください」
 愛原「分かりました」

 私はタクシーチケットを受け取り、高橋と共にデイライトの事務所をあとにした。
 そして、流しのタクシーを拾うと、それで今度は私の事務所へと向かった。
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“私立探偵 愛原学” 「節分の大事件」

2023-11-22 16:19:45 | 私立探偵 愛原学シリーズ
[2月2日15時00分 天候:曇 東京都港区新橋 NPO法人デイライト東京事務所]

 私と高橋は、善場主任との打ち合わせに来ていた。

 善場「リサの血液検査については、それまで行われてきた検査の中で、最も素晴らしい結果が出ています」
 愛原「それは喜ばしいことなんですが、あくまでも、リサの『BOWとしての使い道』が素晴らしいというだけであって、『人間に戻れるわけではない』というのが残念ですね」
 善場「ええ。この場に本人がいないので言ってしまいますと、それはかなり長期計画になるかもしれません。何しろ、Gウィルスと特異菌という厄介なウィルスとカビ兵器ですからね。Gウィルスだけだった私でさえ、完全に除去することができず、遺伝子の一部に変化して、一生私の中に居続けることでしょう。そしてそれは、アメリカ政府のエージェント、シェリー・バーキン氏もです」
 愛原「Gウィルスだけでそれなのに、ましてや特異菌もなると……なるほど」
 善場「特異菌に関してはウィンターズ夫妻のこともありますから、そうおいそれとは手出しできないのが実情です」

 特異菌を除去する特効薬を投与されたミア・ウィンターズ氏とゾイ・ベイカー氏は、表向きには人間に戻ったことになっている。
 しかしこれもまた、『表向き』というだけであって、裏の実情としては人外的な力が残ってしまっているようである。
 内容については、国家機密レベルとなっている。
 愛原「リサは『Gウィルスを持っていようが、特異菌を持っていようが子供は生める』なんて言ってますよ」
 高橋「どんな化け物生む気だよ……」
 善場「そうですね。恐らく、化け物が生まれると思います」
 高橋「やっぱり!」
 善場「ただ……」
 愛原「ただ?」
 善場「ウィンターズ夫妻から生まれた娘、ローズマリー・ウィンターズは特異菌をやはり受け継いでいますが、今のところは人間と変わらぬ姿で生活しているそうです。ただ、検査の内容的にはBOWそのものだそうで……。いつ変化して暴走するか分からないので、唯一の特級BOWに指定されています」

 BSAA本部が直接監視に置くというクラスである。
 エブリンも特級に指定されたが、こちらは暴走が発覚した為、殺処分されている。
 とはいえ、リサがリサ・トレヴァーのGウィルスを受け継いだのと同様、エブリンの特異菌もまたリサは受け継いでいる。
 しばらくエブリンの幻覚に悩んだものの、モノにしてからはそのような幻覚を見ることもなくなった。
 そして今や、体内に取り入れた寄生虫をわざと感染させて、日本式プラーガを生成し、独自のBOWとしての生き方を模索している……って!

 愛原「実質的に、今のリサも特級扱いでしょうな」
 善場「本来ならそうして然るべきです。ただ、そうなると、リサは本部に渡欧することになりますけどね」
 愛原「思いっきり嫌がるでしょうなぁ……」

 そして暴走。
 それで殺処分という流れにしたかったのだろな、BSAAは。
 しかし、そこでどういった政治的なやり取りが行われたのかは分からない。
 非核三原則のせいで核武装ができない日本は、代わりにリサのような特級BOWを配備しようとしているのではと思ったりする。
 とにかく、今のリサはワンランクダウンの上級。
 支部単位で監視・対処の対象となるランク。
 更にはその下の地区本部にて監視・対象委託をし、そこから更にデイライトが監視しているという複雑な構造だ。
 日本のお役所が大好きな構造である。

 愛原「それでその……このまま良好な結果が続いた場合はどうなるのですか?」
 善場「それこそ、藤野の研究施設の出番です。リサの血液が難病や致命傷の特効薬、治療薬となるならば、これは一大事ですよ」
 愛原「兵器としての利用ではないのだから、他国も文句は言いそうにないですね」
 善場「そういうことです。難病の治療薬、致命傷の治療薬に使えるのならば、むしろ歓迎されるべきです」
 愛原「ますます人間には、戻れそうにないですね」
 善場「だからこそ、監視業務の委託は、引き続きお願いしたいところであります」
 愛原「それは是非お任せください」

 と、その時だった。

 愛原「ん!?」

 私のスマホがけたたましいアラームを鳴らした。
 それは私だけではない。
 高橋や善場主任のスマホもそうだった。
 それはJアラートや緊急地震速報ではない。
 BSAAが開発したアプリからのアラームだった。
 『上級BOW暴走警報』であった。
 この近辺にいる上級BOWといえば、リサしかいない。
 他にも指定されているのはタイラントやネメシスなどがいるが、彼らはそんな急に現れるものではない。

 愛原「リサが暴走した!?」
 高橋「おいおいおい!ついに先生を裏切ったかぁーっ!?ヒャッハー!!」

 高橋はジャンパーの中から、44口径の大型マグナムを取り出した。

 善場「何てこと……!今日は節分なのに!」
 愛原「それですよ!リサも今日は、『学校で節分の豆まき大会があるから、今日は1日鬼になり切る』とか言ってました!」
 善場「だからといってやり過ぎです!」

 善場主任はアラームを切ると、すぐにどこかへ電話した。
 もちろん、BSAAの日本地区本部にでも連絡しているのだろう。
 私もアラームを切った時にふと思った。

 愛原「この時間って、もう学校が終わってる時間帯じゃないか。そろそろ帰ろうって時だろ?もう豆まき大会は終わってるはずだが……」
 高橋「まいた豆食い過ぎて暴走とか?」
 愛原「アホか」

 私はリサと連絡を取ろうと思った。
 まずはLINEを送信してみるが、既読が付かない。
 そこで今度は通話を試みたが、繋がらなかった。
 『お掛けになった番号は、現在、電波の届かない所にあるか、電源が入っていない為、掛かりません』というアナウンスが流れるだけである。

 善場「今、BSAAに緊急連絡しました。もちろんBSAAでもアラームは受信していまして、出動態勢に入っているそうです」
 愛原「一体今、リサはどこにいるのでしょう?LINEも通話も繋がらないんです」

 私はもう1度、LINEの画面を確認したが、既読すら付いていなかった。

 善場「それは、コールしているのに出ないという意味ですか?」
 愛原「いえ、そもそも繋がらないということです」

 私は先ほどのアナウンスが流れて来る状態だと主任に伝えた。

 善場「ちょっと居場所を確認します」

 主任はスマホではなく、会議室のテーブルの上に置いたノートPCを操作した。
 リサにはGPSを持たせており、スマホが故障したり、紛失したりしても、別のGPSで追うことができるようになっている。

 善場「GPSが作動していません!恐らく、それで『暴走した』と判断されたのでしょうね」
 愛原「では、暴走したわけではない、と……」
 善場「可能性はあります。ただ、スマホもダメで、専用GPSもダメとなった原因は……」
 高橋「事故じゃねーのか?大型トラックにぶつけられたら、スマホやGPSは壊れるだろ」
 善場「なるほど……」

 生身の人間なら深刻だが、リサならトラックに跳ねられたくらいでは死なない。
 まあ、確かに持ち物は壊れるだろうがな。

 善場「ちょっとBSAAの報告を待ちましょう。恐れ入りますが、所長方はもう少しこのまま待機して頂いても宜しいでしょうか?」
 愛原「それは構いませんよ」
 高橋「パールに連絡しておきます。ひょっこり事務所に帰って来る可能性もあるんで」
 愛原「ああ、頼む」

 高橋は自分のスマホを取り出すと、それで事務所で留守番しているパールにLINEを送った。
 それにしてもリサのヤツ、何があったんだろう?
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