[5月13日13:45.天候:晴 JR上野駅]
稲生達を乗せた黒塗りタクシーがJR上野駅のタクシー乗り場に到着した。
稲生が料金を払う役は、既にイリーナ組の中では鉄板となっている。
稲生:「うーん……」
最後にタクシーを降りた稲生は、駅本屋を見上げた。
イリーナ:「どうしたの?」
稲生:「先生。この駅舎の外観に、見覚えは無いですか?」
イリーナ:「さあ……?」
イリーナは首を傾げた。
一般に、JR北海道の小樽駅の駅舎もこのJR上野駅の駅舎をモデルにしたとされているが……。
他にも南満州鉄道時代から営業している中国鉄路総公司(旧称、中華人民共和国鉄道部。略称、CR。パチンコじゃないヨ)の大連駅も上野駅をモチーフにしたそうで、こちらは現存している。
現存していない、更に3つ目の『上野駅』は……。
稲生:「先生は樺太の真岡駅を御存知ですか?」
イリーナ:「さあ……知らないわ。何県にあるの、それ?」
マリア:(また始まった……。日本人とロシア人の北方領土争い)
マリアは溜め息をついた。
そして、マリアは稲生の肩を持った。
マリア:「師匠、勇太はサハリン州のホルムスク・ユージヌイ駅のことを言っているのです」
イリーナ:「サハリンか。それなら行ったことがあるけど、あんまり覚えてないねぇ……」
マリア:「……だってさ」
稲生:「そうですか。つまらないことを聞いて、申し訳ありませんでした」
イリーナ:「中国の大連駅なら行ったことあるよ。確かに外観だけは、この駅に似てるね」
稲生:「ええっ!?」
マリア:「Huh!?」
イリーナ:「あれ?そんなに驚くことかね?」
稲生:「いや、驚きますよ」
マリア:「東アジア魔道団の拠点国の1つでしょう?」
イリーナ:「ああ、いや。最近の話じゃないよ。文化大革命の前の話」
マリア:「何でそんな時期に、そんな所へ?」
イリーナ:「ダンテ先生からお使い頼まれちゃったのよ。まあ、色々ね……」
毛沢東とでも会ったのだろうか。
尚、旧・真岡駅だったホルムスク・ユージヌイ駅だが、現在は日本統治時代と比べるとかなりうら寂れたローカル駅となり、上野駅を模した駅舎も長い間使われなくなり、1992年に解体されたという。
但し、転んでもただでは起きないのが日本人というもので、解体工事直前、とある日本人旅行者が廃墟化した駅舎に潜入し、放置されていた日本当地時代の資料の数々を持ち出し、見事日本国内へ回収したというGJな話もある。
その資料は現在、JR東海が保有しているという。
稲生:「それじゃ、キップ買ってきます」
稲生は多くの人々で賑わう中、ズラリと並んだ自動券売機に向かって行った。
マリア:「時々勇太、師匠に対して日本の領土問題を持ち出す時があるから、ヒヤッとしますね」
イリーナ:「まあ、気持ちは分かる」
マリア:「やはり師匠達、ロシア人魔道師が何かした……」
マリアの唇をイリーナの人差し指が制止した。
イリーナ:「それ以上は無言よ、マリア」
マリア:「チッ……。(イングランドの『魔法使い』ではなく、ロシアの『魔道師』が蔓延るようになったのは師匠達のせいか……!)」
イリーナ:「ここは、いい所ね。“魔の者”も、入り込めやしない……。その眷属にだけ注意していればいいんですもの……」
しばらくして稲生が戻って来た。
稲生:「お待たせしました。大宮までの乗車券とグリーン券です」
イリーナ:「スゥパスィーバ。それじゃ、案内よろしくね」
稲生:「はい、こっちです」
稲生は自動券売機と同じく、自動改札機がズラッと並ぶ中央改札口へ向かった。
そして改札口を通ると、そのまま真っ直ぐ低いホームへ進む。
〔本日もJR東日本をご利用くださいまして、ありがとうございます。15番線に停車中の列車は、14時8分発、普通、小金井行きです。発車まで、しばらくお待ちください〕
グリーン券を片手に、4号車と5号車のグリーン車へ向かうが……。
マリア:「ん?」
ホームにあるNEWDAYSの前を通った時、マリアのローブのポケットからミク人形とハク人形が顔を覗かせた。
マリア:「え?……ああ、そうか」
稲生:「ん?何ですか?」
マリア:「このコ達、アイス食べたいって」
稲生:「そうですか。それじゃ、買ってきましょう。普通列車のグリーン車じゃ、アイスまでは売ってませんから」
マリア:「そうか」
まだ発車まで時間がある。
稲生とマリアは、人形達の為にカップアイスを購入した。
そして、5号車の2階席へと上がった。
イリーナ:「じゃ、アタシゃ寝るから、着いたら起こしてね」
とのテンプレートな台詞を言うと、イリーナはローブのフードを被り、座席のリクライニングを倒した。
ハク人形:「おいしーね」
ミク人形:「おいしーね」
マリア:「そりゃ良かった」
マリアは座席のテーブルを出して、そこに人形を置いた。
人形達は器用にカップアイスをパクパク食べる。
稲生:「“アルカディア・タイムス”が置いてあることは無いですね」
マリア:「そう言えばそうだね。ま、私達に関係のある記事が出た時だけしか置かれないだろう」
稲生:「なるほど」
屋敷では定期購読をしているが如く、配達されるのだが。
[同日14:08.天候:晴 JR宇都宮線543M電車5号車内]
発車時刻が迫り、ホームに発車ベルが響き渡る。
〔15番線、ドアが閉まります。ご注意ください。次の列車をご利用ください〕
2点チャイムを3回鳴らして開閉するのは、グリーン車も同じ。
低いホームをゆっくりとした速度で発車した。
〔JR東日本をご利用くださいまして、ありがとうございます。この列車は宇都宮線、普通電車、小金井行きです。4号車と5号車はグリーン車です。車内でグリーン券をお買い求めの場合、駅での発売額と異なりますので、ご了承ください。次は、尾久です〕
低いホームから高い線路へ移動する際、グリーン車の2階席が少し大きく揺れる。
これは2階席の方が重心が高い為だ。
もっとも、車端部の平屋席は台車の外側にあるので、もっと揺れる。
ミク人形:「おっとっと!」
ハク人形:「おっとっと!」
車体が左右に揺れる度に、カップアイスが右に動いたり、左に動いたりとせわしない。
人形達はそのカップを追って、右に動いたり、左に動いたり……。
稲生:「日暮里辺りに来ると線形も良くなるから、それまでの辛抱だよ」
実際、電車は鶯谷駅の大カーブを越えると、一気に加速を始める。
稲生:「あ、すいません。この人のです」
グリーンアテンダントが回ってきたので、稲生はすかさずイリーナの分のグリーン券を渡した。
アテンダント:「かしこまりました」
それと稲生とマリアのグリーン券も渡す。
アテンダントは改札印を押すと、まとめて稲生に返した。
稲生:「後でデザートでも買いますか?」
マリア:「いいの?」
稲生:「ええ。アイスはさすがにムリですが、人形達が美味しそうに食べているのを見て、僕も甘い物が食べたくなりましたよ」
マリア:「そ、そう?じゃあ、私も……」
稲生達を乗せた黒塗りタクシーがJR上野駅のタクシー乗り場に到着した。
稲生が料金を払う役は、既にイリーナ組の中では鉄板となっている。
稲生:「うーん……」
最後にタクシーを降りた稲生は、駅本屋を見上げた。
イリーナ:「どうしたの?」
稲生:「先生。この駅舎の外観に、見覚えは無いですか?」
イリーナ:「さあ……?」
イリーナは首を傾げた。
一般に、JR北海道の小樽駅の駅舎もこのJR上野駅の駅舎をモデルにしたとされているが……。
他にも南満州鉄道時代から営業している中国鉄路総公司(旧称、中華人民共和国鉄道部。略称、CR。パチンコじゃないヨ)の大連駅も上野駅をモチーフにしたそうで、こちらは現存している。
現存していない、更に3つ目の『上野駅』は……。
稲生:「先生は樺太の真岡駅を御存知ですか?」
イリーナ:「さあ……知らないわ。何県にあるの、それ?」
マリア:(また始まった……。日本人とロシア人の北方領土争い)
マリアは溜め息をついた。
そして、マリアは稲生の肩を持った。
マリア:「師匠、勇太はサハリン州のホルムスク・ユージヌイ駅のことを言っているのです」
イリーナ:「サハリンか。それなら行ったことがあるけど、あんまり覚えてないねぇ……」
マリア:「……だってさ」
稲生:「そうですか。つまらないことを聞いて、申し訳ありませんでした」
イリーナ:「中国の大連駅なら行ったことあるよ。確かに外観だけは、この駅に似てるね」
稲生:「ええっ!?」
マリア:「Huh!?」
イリーナ:「あれ?そんなに驚くことかね?」
稲生:「いや、驚きますよ」
マリア:「東アジア魔道団の拠点国の1つでしょう?」
イリーナ:「ああ、いや。最近の話じゃないよ。文化大革命の前の話」
マリア:「何でそんな時期に、そんな所へ?」
イリーナ:「ダンテ先生からお使い頼まれちゃったのよ。まあ、色々ね……」
毛沢東とでも会ったのだろうか。
尚、旧・真岡駅だったホルムスク・ユージヌイ駅だが、現在は日本統治時代と比べるとかなりうら寂れたローカル駅となり、上野駅を模した駅舎も長い間使われなくなり、1992年に解体されたという。
但し、転んでもただでは起きないのが日本人というもので、解体工事直前、とある日本人旅行者が廃墟化した駅舎に潜入し、放置されていた日本当地時代の資料の数々を持ち出し、見事日本国内へ回収したというGJな話もある。
その資料は現在、JR東海が保有しているという。
稲生:「それじゃ、キップ買ってきます」
稲生は多くの人々で賑わう中、ズラリと並んだ自動券売機に向かって行った。
マリア:「時々勇太、師匠に対して日本の領土問題を持ち出す時があるから、ヒヤッとしますね」
イリーナ:「まあ、気持ちは分かる」
マリア:「やはり師匠達、ロシア人魔道師が何かした……」
マリアの唇をイリーナの人差し指が制止した。
イリーナ:「それ以上は無言よ、マリア」
マリア:「チッ……。(イングランドの『魔法使い』ではなく、ロシアの『魔道師』が蔓延るようになったのは師匠達のせいか……!)」
イリーナ:「ここは、いい所ね。“魔の者”も、入り込めやしない……。その眷属にだけ注意していればいいんですもの……」
しばらくして稲生が戻って来た。
稲生:「お待たせしました。大宮までの乗車券とグリーン券です」
イリーナ:「スゥパスィーバ。それじゃ、案内よろしくね」
稲生:「はい、こっちです」
稲生は自動券売機と同じく、自動改札機がズラッと並ぶ中央改札口へ向かった。
そして改札口を通ると、そのまま真っ直ぐ低いホームへ進む。
〔本日もJR東日本をご利用くださいまして、ありがとうございます。15番線に停車中の列車は、14時8分発、普通、小金井行きです。発車まで、しばらくお待ちください〕
グリーン券を片手に、4号車と5号車のグリーン車へ向かうが……。
マリア:「ん?」
ホームにあるNEWDAYSの前を通った時、マリアのローブのポケットからミク人形とハク人形が顔を覗かせた。
マリア:「え?……ああ、そうか」
稲生:「ん?何ですか?」
マリア:「このコ達、アイス食べたいって」
稲生:「そうですか。それじゃ、買ってきましょう。普通列車のグリーン車じゃ、アイスまでは売ってませんから」
マリア:「そうか」
まだ発車まで時間がある。
稲生とマリアは、人形達の為にカップアイスを購入した。
そして、5号車の2階席へと上がった。
イリーナ:「じゃ、アタシゃ寝るから、着いたら起こしてね」
とのテンプレートな台詞を言うと、イリーナはローブのフードを被り、座席のリクライニングを倒した。
ハク人形:「おいしーね」
ミク人形:「おいしーね」
マリア:「そりゃ良かった」
マリアは座席のテーブルを出して、そこに人形を置いた。
人形達は器用にカップアイスをパクパク食べる。
稲生:「“アルカディア・タイムス”が置いてあることは無いですね」
マリア:「そう言えばそうだね。ま、私達に関係のある記事が出た時だけしか置かれないだろう」
稲生:「なるほど」
屋敷では定期購読をしているが如く、配達されるのだが。
[同日14:08.天候:晴 JR宇都宮線543M電車5号車内]
発車時刻が迫り、ホームに発車ベルが響き渡る。
〔15番線、ドアが閉まります。ご注意ください。次の列車をご利用ください〕
2点チャイムを3回鳴らして開閉するのは、グリーン車も同じ。
低いホームをゆっくりとした速度で発車した。
〔JR東日本をご利用くださいまして、ありがとうございます。この列車は宇都宮線、普通電車、小金井行きです。4号車と5号車はグリーン車です。車内でグリーン券をお買い求めの場合、駅での発売額と異なりますので、ご了承ください。次は、尾久です〕
低いホームから高い線路へ移動する際、グリーン車の2階席が少し大きく揺れる。
これは2階席の方が重心が高い為だ。
もっとも、車端部の平屋席は台車の外側にあるので、もっと揺れる。
ミク人形:「おっとっと!」
ハク人形:「おっとっと!」
車体が左右に揺れる度に、カップアイスが右に動いたり、左に動いたりとせわしない。
人形達はそのカップを追って、右に動いたり、左に動いたり……。
稲生:「日暮里辺りに来ると線形も良くなるから、それまでの辛抱だよ」
実際、電車は鶯谷駅の大カーブを越えると、一気に加速を始める。
稲生:「あ、すいません。この人のです」
グリーンアテンダントが回ってきたので、稲生はすかさずイリーナの分のグリーン券を渡した。
アテンダント:「かしこまりました」
それと稲生とマリアのグリーン券も渡す。
アテンダントは改札印を押すと、まとめて稲生に返した。
稲生:「後でデザートでも買いますか?」
マリア:「いいの?」
稲生:「ええ。アイスはさすがにムリですが、人形達が美味しそうに食べているのを見て、僕も甘い物が食べたくなりましたよ」
マリア:「そ、そう?じゃあ、私も……」
もちろん、そんな都合の悪いものは絶対に発表しませんよ。
それだけならどこの団体も似たり寄ったりなので別に構わないのですが、そもそもの喧伝がね、アレなもので……。
F屋さんに対する非難も、なかなかのものですな。
私は香月さんの意見に賛同しています。
本来、日蓮正宗という所は、
「現世で幸せになって、その勢いで臨終後、成仏する」
という考え方です。
ところが一部のガチ勢並びに実況勢は、まるで、
「成仏の為に現世利益を求めてはならない」
という主張に捉えることができる言い方をしています。
もちろん本人達に面と向かって問い質せば、
「そんな主張はしていない!そっちの勝手な誤解だ!」
と、反論するでしょう。
しかし、彼らの言動並びに行動はそう誤解されてもおかしくはないものとなっています。
“となりの沖田くん”でも、主人公達がそういう状態に陥る描写があるので、恐らく宗内でも想定内なのでしょうが、そういう状態に陥った者に限って、誰も止める者がいないというのが実状です(漫画内では先輩信徒が注意しています。つまり、F屋さんにはそういう先輩がいなかったとw)。
今の法華講組織は本当に機能しているのか、それがただ疑問です。
お疲れ様です。
離檀率は、絶対にアップしませんよね(笑)
信徒数が急増しているのであれば、必ずどっかのメディアが
取り上げるでしょうから。
もしかして、批判に晒される=罵詈雑言=罪障消滅って感じ?
彼はガチ勢だと思っていたのだが、意外と実況勢かもしれない。
というのは、ガチ勢は一番折伏の成果を上げてはいるんだよ。
だけど彼はそんな成果報告はしていない。
もちろん無理してする必要は無いのだが、しかしエンジョイ勢でいたかった私でさえ、仲間が増えることは嬉しく、是非ともブログで紹介したい気になる。
それをしないということは……彼はむしろガチ勢ですら無いのかも。
かといって、私がなりたかったエンジョイ勢でも無い。
傍観勢は、そもそもブログどころか、ネットすらロクにやらない。
となると、実況勢か……。
元ガチ勢の実況勢。
何だか最悪なルートだなw